出羽三山神社 三神合祭殿

「生・死・再生」を象徴する全国的にも有名な山岳信仰の場「出羽三山」【山形県】

出羽三山は山形県にある羽黒山・月山・湯殿山という3つの山の総称で、山岳信仰・修験道の聖地として全国的にも有名です。


出羽三山とは?

出羽三山とは、山形県の中央部に位置する三つの霊山の総称で

  1. 羽黒山(はぐろさん):現世を象徴
  2. 月山(がっさん):死後の世界を象徴
  3. 湯殿山(ゆどのさん):来世を象徴

古来より山岳信仰・修験道の聖地とされ、「生・死・再生」を象徴する巡礼の山とされてきました。

各山の特徴

羽黒山(標高414m)

  • 御祭神は出羽神(いではのかみ)・稲倉魂命(うかのみたのみこと)
  • 最もアクセスしやすく、一年中参拝可能。
  • 有名な杉並木の石段(2446段)と、五重塔(国宝)がある。
  • 三山の神々をまとめて祀る「三神合祭殿(さんじんごうさいでん)」があり、ここだけで三山の参拝を済ませる「代参」も可能。

月山(標高1984m)

  • 御祭神は月読命(つくよみのみこと)
  • 出羽三山の中心的存在。
  • 登山は基本的に夏季限定(7月〜9月)。
  • 死の象徴として、祖霊信仰と結びつき、かつては「月山に登れば極楽往生できる」とも言われた。
  • 明治の神仏分離令以前は「月山権現」と呼ばれ、月読尊と阿弥陀如来が習合していた。

湯殿山(標高1500mほど)

  • 御祭神は大山祇命(おおやまづみのみこと)・大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)
  • 神体は「巨大な岩」そのもので、写真撮影や語ることすら禁忌とされる神秘の場所。
  • 湯殿山神社本宮は、温泉の湧き出る聖地。
  • 「語るなかれ、聞くなかれ」とされる秘儀の山。自然そのものが神であり、岩と湯の神秘に触れることで新しい命を授かるとされた。
  • かつては「湯殿権現」として大日如来と同一視されていた。

出羽三山の代表的な神社仏閣

羽黒山

出羽三山神社(三神合祭殿)

  • 三山の神々(月山・羽黒山・湯殿山)を一堂に祀る唯一の神社。羽黒山山頂にある巨大な茅葺き屋根の社殿が特徴。
出羽三山神社(三神合祭殿)
出羽三山神社(三神合祭殿)

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月山

月山神社 本宮(がっさんじんじゃ ほんぐう)

  • 標高1984mの月山山頂に鎮座。祀られているのは月読命。
  • 通常は夏季(7月~9月)限定で参拝可能。
  • 厳しい自然の中に建つ社殿は、死と対面する修行の象徴でもある。
月山神社 本宮
月山神社 本宮

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湯殿山

湯殿山神社 本宮

  • 奥の院的な存在。御神体は「巨大な赤褐色の岩」そのもの。写真撮影・口外が禁じられている神秘の霊場。
  • 参拝は基本的に素足で行う。
湯殿山神社本宮の大鳥居
湯殿山神社本宮の大鳥居

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