食品

【秋田県】秋田県のワイナリー、ヤマブドウの日本ワインが味わえる!

秋田県ではリンゴの収穫量は2018年の統計で全国6位(東北5位)で、ラズベリーやブラックベリーなどのベリー類は全国1位となっています。

しかし、ブドウは全国18位と少なく、そのため県内産ブドウを醸造しているワイナリーは、2022年7月末時点で3軒しかなく、ヤマブドウ交配種など地元産ブドウ100%の「日本ワイン」を造っています。


ヤマブドウ交配種とは?

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ワイナリーのご紹介の前に、秋田県のワイナリーがワイン造りに使っている「ヤマブドウ交配種」についてご紹介します。

このブドウは、寒冷地でもよく育ち栽培がしやすい日本オリジナル品種のブドウです。

ヤマブドウ研究で有名な「日本葡萄愛好会」の故澤登晴雄氏が育成し、品種改良が重ねられました。酸度が高く濃厚な紅い色素をもつため、重厚などっしりした赤ワインだけでなく、スッキリした飲み口の甘口タイプのワインなども醸造されています。


十和田ワイン醸造場・マルコー食品工業(鹿角市)

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秋田県の内陸、岩手県との境にある鹿角市にあり、十和田湖近くの水はけのよい火山灰で育ったヤマブドウで造られた赤ワインと、明治時代に日本に導入されたキャンベルアーリーで造られた赤ワインをブレンドして、酸化防止剤や保存料などを使わないワイン造りをしています。


十和田ワイン醸造場のおすすめワイン

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ヤマブドウとキャンベルアーリーをブレンドした赤ワインがメインですが、おすすめしたいのは山ブドウ交配種だけで仕込まれた濃厚な赤ワインです。


十和田ワインエビカヅラ(赤:ヤマブドウ野生種、交配種)

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エビカヅラ(エビカズラ)とは野生のヤマブドウのことで、このミディアムボディの赤ワインには十和田・八幡平地方で収穫された野生種と、栽培された交配種のヤマブドウが使われています。

野性味を残しながらも、個性的でさわやかな酸味が特徴です。

INFORMATION
  • 施設名称:十和田ワイン醸造場・マルコー食品工業
  • 住所:秋田県鹿角市花輪新田町37
  • 電話番号:0186-23-3114
  • URL:なし
  • Google Map 十和田ワイン醸造場

小坂七滝ワイナリー(小坂町)

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小坂町は鹿角市の北隣りにあり、秋田県内で最も十和田湖に近い町です。

米の減反政策などで使われない農地を地用した「葡萄栽培侵攻事業」が1988年に立ち上がり、農家によって寒冷地でもよく育つヤマブドウ交配種の栽培が始まりました。

そのヤマブドウ交配種のワインを造っているのが、小坂町が出資した「小坂まちづくり会社」が運営するこのワイナリーです。


小坂七滝ワイナリーのおすすめワイン

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秋田県産のナイアガラやスチューベンの白ワインやロゼも人気ですが、甘口の軽めのものから酸味豊かで濃厚なものまで、地元産ヤマブドウの個性を活かしたラインナップの赤ワインがおすすめです。


小坂七滝ワイナリー「小公子(無濾過)2020」

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「小公子」と名付けられたヤマブドウはポリフェノールたっぷりで、ブルーベリーのような色合いで芳醇な香りが特徴です。

ヤマブドウによる豊かで上品な酸味が産み出す重厚感が、ワインの質感を高めています。

INFORMATION
  • 施設名称:小坂七滝ワイナリー
  • 住所:秋田県鹿角郡小坂町上向字 滝ノ下22
  • 電話番号:0186-22-3130
  • URL:小坂七滝ワイナリー
  • Google Map 小坂七滝ワイナリー

ワイナリーこのはな(鹿角市)

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絶世の美女で農業と酒造業にご利益がある、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)から名付けられたこのワイナリーは、鹿角市の「まちなか賑ワイナリー整備事業」の支援で設立されました。

小坂町で最もよいブドウが収穫される、鴇(ときと)地区の自社畑で栽培された小公子とヤマ・ソービニオンで赤ワイン、ポートランドで白ワイン、ワイングランドでロゼがステンレスタンクで醸造・熟成され、ブドウの果実味がストレートに感じられます。

ちなみに、ヤマ・ソービニオンとはヤマブドウとカベルネ・ソービニオンの配合種です。


ワイナリーこのはなのおすすめワイン

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ガラス張りのタンク室では、赤・白・ロゼワインのほかに、秋田産リンゴ「フジ」のシードルも造られています。

おすすめは、JR東日本の豪華クルーズトレイン「TRAIN SUITE四季島」のレストランで採用された、「鴇(ときと)小公子」シリーズの赤ワインです。


鴇(ときと)小公子2020無濾過生詰(赤:小公子)

鴇(ときと)小公子2020無濾過生詰(赤:小公子)

ヤマブドウ交配種のなかで注目の小公子は、糖度が高く色素が強い品種で、これで醸された赤ワインは濃厚でありながら柔らかいタンニンと豊かな酸味が特徴です。

スッキリしたミネラルを感じるので、魚介類の刺身やイクラなど魚卵、ウニにもよく合います。

なお、2020年ビンテージは完売ですが、2021年ビンテージが2022年8月10日に発売されています。


INFORMATION
  • 施設名称:ワイナリーこのはな
  • 住所:秋田県鹿角市花輪下花輪171
  • 電話番号:0186-22-2388
  • URL:ワイナリーこのはな
  • Google Map ワイナリーこのはな

まとめ

秋田の日本海側、由利本荘市に「天鷺(あまさぎ)ワイン」というワイナリーがありましたが、残念ながら2022年3月31日に臨時休業してしまいました。

こちらのワイナリーはプラム(西洋すもも)ワインを販売していて、醸造を岩手県のくずまきワインに委託していたので、秋田県のヤマブドウワイン製造への影響はありませんでした。

「天鷺城」と呼ばれたワイナリー施設の活用案を、由利本荘市が検討中で、地元ではワイン城の復活が望まれています。


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盛岡を愛し東北六県を愛し、歴史・グルメ・旅行・スポーツ・お酒・合唱大好きな元江戸っ子オヤジです。
東北の面白いもの、美味しいもの、良いところをご紹介します!

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