【秋田県】秋田の伝統野菜『ちょろぎ』とは?正月に欠かせない不思議食材に迫る
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「ちょろぎ」というちょっと聞き慣れない名前と、赤く渦巻いた独特の見た目。初めて見た人は「食べ物なの?」と驚くかもしれません。しかし、このちょろぎは秋田県の湯沢市をはじめとする地域で古くから親しまれてきた伝統野菜で、特にお正月には欠かせない縁起物です。
名前のインパクトもさることながら、その独特な見た目と甘酢漬けとしての味わいは、多くの人を惹きつけています。この記事では、ちょろぎの特徴や正月に食べられる理由、購入方法について詳しくご紹介します。この記事を読めば、きっとあなたも「ちょろぎ」に興味を持ち、その不思議な魅力を味わいたくなるはずです!
ちょろぎとは?秋田の伝統野菜の特徴
名前も見た目も独特なちょろぎ。いったいどんな味なするのでしょうか?ちょろぎの謎に迫ってみました。
渦巻き状の不思議な見た目
ちょろぎの最大の特徴は、その独特な見た目です。巻貝のように”らせん状”に巻かれた形状は地下茎の一部。一般的には梅酢で赤く染められますが、もともとはクリームがかった白色です。梅酢で染まった鮮やかな赤色は祝い事にぴったり!甘酢で漬ければちょろぎ本来の白色なので、梅酢漬けと共に紅白で食卓に上がることもあります。梅酢漬けの赤色は魔除けや縁起の良い色とされ、特に正月の食卓を華やかに彩ります。見た目のユニークさだけでなく、食卓に取り入れることでお祝いのムードを高めてくれるのも、ちょろぎが愛される理由の一つです。
中国から伝わった秋田伝統野菜
ちょろぎは、もともと中国から伝わった伝統野菜だと言われています。日本では江戸時代に紹介され、その後、祝い事の席や縁起物として広がっていきました。日本以外にはヨーロッパやフランスにも伝わっており、市場で売られていることも。
現在では秋田県湯沢市が主な産地で、ちょろぎを栽培する部会も存在します。しかし、栽培や収穫の手間がかかることから生産者が減少しており、地元での栽培量は限られています。雪が降る頃の11月~12月に収穫されるため冬の農作業としても大変さが伴いますが、その独特な味わいや食文化の価値を守るために、地元の人々が努力を続けています。
シャキシャキとした食感がクセになる
ちょろぎは甘酢漬けとして食べられることが多く、シャキシャキとした歯ごたえが特徴です。口に含むと、ほのかな酸味が広がり、さっぱりとした後味が楽しめます。カリカリ梅が好きな人は絶対にハマるはず!油っこい料理や濃い味付けの料理と組み合わせると、口の中をリフレッシュしてくれる役割を果たします。
特に箸休めやお酒のおつまみとしての相性は抜群で、その爽やかな風味が料理全体のバランスを整えてくれる万能な存在です。
ちょろぎはなぜ正月に欠かせない?理由を調べてみた
全国的にちょろぎはお正月に欠かせないものとして知られています。特に東北地方ではおせちに入っていたり、黒豆に添えられたりと、縁起物として食べられていることがわかりました。ここからはちょろぎが縁起物として親しまれている理由を解説します。
縁起物としての「ちょろぎ」
「ちょろぎ」という名前は、「長老木(ちょろぎ)」が語源とされています。この名前には「長寿」や「健康」を願う意味が込められており、古くから縁起物として重宝されてきました。正月という一年の始まりには、家族の健康と長寿を願う気持ちを込めて、ちょろぎが食卓に並べられるのです。
また、赤い色は祝い事にふさわしいとされ、魔除けの意味もあります。このため、ちょろぎはおせち料理の中で鮮やかなアクセントを加え、見た目にも縁起の良さを感じさせる重要な存在となっています。
秋田の家庭での定番料理
秋田の家庭ではちょろぎは甘酢漬けが定番で、おせち料理や祝い膳の一部として取り入れられています。煮豆に添えられていたり、酢の物と一緒に盛り付けることが多く、その赤い色が食卓全体を明るくしてくれます。
また、細かく刻んでご飯に混ぜ込むアレンジや、郷土料理に活用する家庭もあります。秋田県の親子丼有名店「比内や」ではかつて親子丼の箸休めとしてちょろぎが提供されていました。お祝い事だけではなく、普段の食事の漬物という位置づけで古くから親しまれていたようです。
どこで買える?ちょろぎの購入方法
縁起物だけでなく箸休めとしても重宝するちょろぎは、いったいどこで購入できるのでしょうか?
秋田近郊のスーパーや産直
秋田では、冬になると地元のスーパーや市場でちょろぎが販売されます。特に正月が近づくと店頭に並び、多くの地元の人々が購入する姿が見られます。新鮮なちょろぎを選ぶ際は、色が鮮やかで、ハリがあるものを選ぶと良いでしょう。
また、地元野菜が並ぶ産直では梅酢でつけられる前のちょろぎと出会えることも!梅酢や甘酢で漬けるのもよし、一風変わって炒め物にしてもよし。もし見つけたら自分なりのアレンジを楽しんでみて下さいね。
正月付近なら全国のスーパーで入手可能
ちょろぎは秋田だけでなく、正月シーズンには全国のスーパーでも手に入る食材です。甘酢漬けとしてパック詰めされた状態で販売されており、そのまますぐに料理に使える便利さが魅力です。近年では全国規模のスーパーでも簡単に見つかるようになり、秋田に行かなくても手軽に楽しむことができる点も人気の理由です。
実はお菓子として販売されてる!?
実はちょろぎは場所や時期を問わず、お菓子として販売されているんです!ダイソーでは個包装されたちょろぎが売られていて、手軽に購入できるように。以前は個包装パックで売っていましたが、現在はジッパーバッグになっており、より食べやすくなっていました。
味はまさにカリカリ梅そのもので、シャキシャキ感はちょろぎの方があります。また、販売会社は同じもののパッケージが異なるちょろぎも売っているので、見つけた際はぜひ食べ比べしてみたいですね!
まとめ
秋田の伝統野菜「ちょろぎ」は、見た目や食感、味わい、さらには縁起の良さで多くの人々に愛されています。特に正月料理では欠かせない存在で、その赤い色とシャキシャキした食感が祝いの席を彩ります。
秋田のスーパーや市場で新鮮なちょろぎを手に入れるのはもちろん、お正月時期には全国のスーパーに並びます。また、お菓子として売られているので、見つけた方はぜひ買ってみてくださいね。