【福島県須賀川市】ウルトラマンの故郷、M78星雲光の国と姉妹都市提携?すかがわ市M78光の町とは?

ウルトラマンの故郷、「M78星雲 光の国」と姉妹都市提携を結んでいるのは、日本のどこにある都市でしょう。もちろん「ウルトラマン」のファンだったらご存じですよね。

須賀川市役所とウルトラの父の像 ©円谷プロ

[M78星雲光の国]と姉妹都市になった須賀川市

時は2013年5月5日、「特撮の神様」と称される円谷英二監督の故郷である福島県須賀川市と、ウルトラマンの故郷「M78星雲光の国」との姉妹都市提携が実現しました。提携式では、須賀川市長と、光の国よりやってきた「宇宙警備大隊長」のウルトラの父により協定書(日本語版・ウルトラ文字版)にサインが交わされました。

須賀川市は、福島県のほぼ中央にある自治体です。市の中心部を太平洋に注ぐ阿武隈川(あぶくまがわ)とその支流釈迦堂川(しゃかどうがわ)が流れ、阿武隈川沿いでは、旧石器時代から人が生活していました。江戸時代には須賀川宿が奥州街道(おうしゅうかいどう)の宿場町として栄え、松尾芭蕉(まつおばしょう)は『おくのほそ道』の旅の途中に8日間滞在しています。1993年には市内に福島空港が開港し、今も昔も福島県の交通ハブ(結節点[けっせつてん])としての役割を担う都市となっています。


円谷英二監督の出身地であることが縁で「M78星雲光の国」との姉妹都市提携が実現

ウルトラマン ©円谷プロ

姉妹都市提携先の[M78星雲光の国]は、300万光年離れた天体にあるウルトラマンの故郷です。

なぜ[M78星雲光の国]と須賀川市が姉妹都市になったのかは、“協定書”に書かれているとおりですが、須賀川市は、『ゴジラ』、『ウルトラマン』などを手掛け「特撮の神様」と称される円谷英二(つぶらやえいじ/1901年~1970年)氏の出身地であり、提携が始まった2013年は、円谷プロダクション創立50周年、翌年須賀川市市制60周年という節目の年でした。また、この取り組みは、2011年3月11日に発生した東日本大震災で大きな被害を受けた須賀川市の復興を応援するという、被災地支援活動に力を入れている円谷プロダクションの活動の一環でもあったのです。

ベムスター ©円谷プロ

須賀川市 ウルトラヒーローモニュメント

ウルトラの母 ©円谷プロ

須賀川市の中心街、JR須賀川駅から南にのびる松明通り(たいまつどおり)、およそ1.5kmの間には、7体のウルトラヒーローモニュメントが通り沿いに点在、街を守っています。その間には怪獣の姿も。散策するだけでも楽しくなってきます。通りには円谷英二監督の親戚が運営するウルトラマンオフィシャルショップ「SHOP 78 大束屋(おおつかや)」や「すかがわ観光物産館flatto(ふらっと)」などのウルトラマングッズ・ショップ、オリジナルのウルトラマンパンやクッキーが食べられるパンショップ「ベーカリータマキヤ」など、ここでしか買えないウルトラマングッズやグルメ、須賀川の名産品などのショップ、街の飲食店などが並んでいます。

ウルトラマンパン ©円谷プロ

そのほか駅前のウルトラマン、市役所のウルトラの父のモニュメント、福島空港のジェットビートルなど、市内の主要スポットでモニュメントが見られます。

また市内全域で聞かれる防災無線を通して、毎朝『ウルトラセブン』の主題歌のメロディーが、夕方には『帰ってきたウルトラマン』の主題歌のメロディーが奏でられます。

ウルトラセブン ©円谷プロ

誰でも住民になれる[すかがわ市M78光の町]

姉妹都市提携を機にWeb上に誕生した“仮想都市”「すかがわ市M78光の町」をご存じですか?

こちらの「すかがわ市M78光の町」では、姉妹都市提携に関連した各種イベントなどを紹介する“仮想の町”(Webサイト)で、だれでも「住民登録」をすることができるのです!

早速ホームページをのぞいてみます。

いちばん目立つところに[すかがわ市M78光の町住民登録]のインフォメーションがあるのでそこをクリックすると、住民登録申請画面になります。案内通りに必要事項を入力し、申請ボタンをクリックすると登録したメールアドレス宛に本登録URLが送られてきます。ここまでではまだ住民登録は完了していません。送られてきた本登録URLをクリックして登録完了です。登録は無料です。

住民票には名前(ニックネーム可)と住民番号、住所、所有する土地の坪数(結構広い!)が記載されています。これで晴れて「すかがわ市M78光の町」の住民になったわけです。

もちろん仮想の世界ですから、今住んでいる自治体の住民登録がなくなるわけではなく、住民税も発生しません。もちろん土地も架空です。

その代わり住民特典があります。

・ウルトラ文字翻訳表 

・ウルトラマンと怪獣たちのかわいい壁紙 ※いろいろな楽しい絵がある

・[すかがわ市M78光の町]のメールマガジン ※町の情報が送られて来る などです。

また、有料(300円)ですが須賀川市役所または須賀川市コミュニティプラザでは、紙の住民票を発行してもらえます(WEBや郵送での発行はできません)。「架空の住民票のためにわざわざ行くのは面倒くさい」と思っている方、須賀川市にはウルトラマンや特撮に関連する施設やモニュメント、グルメ、お土産などがいっぱいあるんです。住民票を受け取るために“わざわざ”出かける価値は十分あります。須賀川市の散策は楽しいですよ。

[すかがわ市M78光の町]住民登録

URL:https://m78-sukagawa.jp/


“特撮“のすべてが詰まった「須賀川特撮アーカイブセンター」

「須賀川特撮アーカイブセンター」収蔵庫 ©円谷プロ

「須賀川特撮アーカイブセンター」は、特撮の神様円谷英二監督が礎を築いた、特撮作品に関する資料を収集し、一部が公開されています。

撮影で使われた街や戦闘機、戦艦などの小道具、仮面、人形などは撮影終了後捨てられたり、誰かが持って帰ってしまったりして、その多くが四散してしまいました。「須賀川特撮アーカイブセンター」には、まだGCなどがない時代に、多くの技術者が長年にわたってこだわり創り上げてきた特撮の世界を、後世に残すべくできる限りの資料が集められ、修復・保存されています。さまざまな精巧なミニチュアを見ると、主役クラスだけでなくすべてをホンモノに近づけた特撮作品のすごさを目の当たりにできます。

館内には、数多くの貴重な展示物のほか、特撮短編映画が毎日上映されている「視聴覚室」や、特撮撮影用の町並み、図書室など“特撮ワールド”がぎっしり詰まっています。

須賀川特撮アーカイブセンター
須賀川特撮アーカイブセンター

須賀川特撮アーカイブセンター<Information>

  • 施設名称:須賀川特撮アーカイブセンター
  • 住所:福島県須賀川市柱田字中地前22
  • 電話番号:0248-94-5200
  • 開館時間:9:00~17:00
  • 入館料:無料
  • 休館日:火曜日(祝日の場合は翌平日)
  • 駐車場:あり
  • URL:https://s-t

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オリジナルのゴジラ映画が見られる「円谷英二ミュージアム」

須賀川市民交流センターtette(てって)内にある「円谷英二ミュージアム」には、円谷英二監督の足跡をはじめ、怪獣・メカ模型などの展示、インタビュー映像、特撮スタジオのジオラマ、さらに様々な関連書籍などが展示紹介されています。お楽しみは初代ゴジラスーツ(再現)を使用して、現在の特撮スタッフの手で撮影された特別映像『~夢の挑戦 ゴジラ須賀川に現る~』。約14分の「円谷英二ミュージアム」でしか見られない映像です。また、体験型コンテンツ「クラフトかいじゅうだいこうしん」では、パーツを組み合わせてオリジナル怪獣を創作できます。

※2022年6月現在「クラフトかいじゅうだいこうしん」は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休止中(再開は未定 要問い合わせ)

須賀川市民交流センター「tette」

円谷英二ミュージアム<Information>

  • 施設名称:円谷英二ミュージアム(須賀川市民交流センター「tette」内)
  • 住所:福島県須賀川市中町 4-1
  • 電話番号:0248-73-4407
  • 開館時間:9:00~17:00
  • 入館料:無料
  • 休館日:火曜日、12月29日~1月3日
  • 駐車場:あり
  • URL:https://s-tette.jp/

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なんとも楽しいウルトラマンのまち須賀川市。「すかがわ市M78光の町」の住民になって須賀川市を探検してみませんか。

ピグモン ©円谷プロ

須賀川市<Information>

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