青森の駅弁『ひとくちだらけ』を実食!郷土の味を旅のお供に【青森県】

青森を訪れる旅行客にとって、旅の楽しみのひとつが駅弁です。中でも「ひとくちだらけ」は、青森の郷土料理を少しずつ味わえる贅沢な駅弁。たった一つの弁当で、青森の食文化を堪能できるのが大きな魅力です。新幹線の旅のお供にもぴったりで、青森駅や弘前駅だけでなく、東京駅でも購入できます。この記事では、「ひとくちだらけ」の誕生秘話やどこで買えるのかを紹介します。


『ひとくちだらけ』とは?贅沢すぎる津軽の駅弁を紹介

五所川原市「つがる総菜」が製造

「ひとくちだらけ」を手がけるのは、青森県五所川原市にある「つがる総菜」。つがる総菜は、これまでにも青森の郷土料理を取り入れた駅弁を数多く手掛けてきました。

すべてが食べやすい一口サイズであること」を大切にしており、どの料理も一口で食べられる大きさに調整されています。これにより、電車内でも食べやすく、最後まで飽きずに楽しめる工夫がされています。

試作段階ではおかずが50種類もあった!?

「ひとくちだらけ」が誕生したのは2016年。もともと総菜店だったため、製造力を武器に10種の駅弁を販売していましたが、コストと手間がかかりすぎているという課題が生まれたそう。

そこで各駅弁に入っていたおかずを組み合わせて新商品を作ろうとなったのですが、おかずは50種類もあり見た目が悪かったそうです。試行錯誤の末、24マスに分かれた高級チョコレートの箱に入れることになったのですが、今度は24種類のおかず選びに苦戦。郷土らしさがあり、お酒とも楽しめる料理を選び、ようやく「ひとくちだらけ」が完成したそうです。


実際に食べてみた!気になる味のレビュー

実際に「ひとくちだらけ」を食べた感想を紹介します!

ふたを開けるとこんな感じ。24種類のおかずがきれいに並んでいますね。

ふた側にはメニュー表とお手拭き、割りばしが付いていました。駅弁なのでお手拭きが付いているのは嬉しいですね。

メニューはこちら。それぞれのおかずの説明もあり、とても丁寧に作られていることがわかります。今回はメニュー左上から順にレビューしていきます!

「ひとくちだらけ」左半分

まずは左半分から。ご飯ものや肉料理、郷土料理が並んでいます。

  • ほたて飯
    お米の色から薄味に見えますが、割としっかりとしたお味。お酒のつまみとしても楽しめそう。
  • イナリ寿司
    津軽地方で食される真っ赤なおいなりさん。刻まれた紅しょうが入っており、昔懐かしい味わいです。
  • しじみ御飯
    青森県は言わずと知れたしじみの名産地。ショウガの風味が効いてますが、しじみのうまみも感じます。
  • 若生おにぎり
    太宰治も愛した若い昆布のおにぎり。歯ごたえのある若生の食感がおもしろい。
  • くわ焼
    よくある鶏肉の焼き物ですが、冷めても柔らかく食べやすい。
  • 牛バラ焼
    十和田のB級グルメであるバラ焼きは、甘い味付けが特徴。ご飯が欲しくなる味ですが、お酒にも合いそうです。
  • 豚みそ漬
    人気調味料の源タレ味噌味が使われており、ニンニクの風味が強め。
  • 牛源タレ焼
    豚みそ漬に続き、源タレを使用されたおかず。こちらもニンニクの風味が強く、お酒も米も進む味付けです。
  • すしこ
    津軽伝統料理。ビビットな紫がかったピンク色とは裏腹に、優しい味に驚きます。
  • 紅鮭寿司
    雪国でよく食べられる保存食。酸味が控えめで、お子さんでも食べやすそう。
  • 赤カブ漬
    昔ながらの赤かぶの漬物。箸休めにもってこい!
  • きゅうり漬
    辛子漬けですが、からしの風味が弱め。ポリポリとした食感が心地いい。
「ひとくちだらけ」右半分

右半分には煮物や県産ホタテを使ったメニューなどが並びます。

  • 味噌おでん
    青森のおでんといえばショウガ味噌!このメニューを入れてくるとはさすがです。
  • 煮物4点
    スタンダードな煮物。
  • 手作り卵焼き
    出汁の風味がする卵焼き。固めではあるものの、しっかり味なのでおつまみになりますね。
  • 菊のおひたし
    青森のみならず東北で常食されている菊。おひたしなので菊の風味がダイレクトに感じられます。
  • 煮ホタテ
    青森名物の煮ホタテ、甘い味付けは箸休めにもなります。
  • 茄子しそ巻き
    こちらも津軽の郷土料理。夏から秋にかけて食べられますが、駅弁で食べられるなんて嬉しいですね。
  • ホタテ唐揚げ
    ホタテフライではなく唐揚げをチョイスするとは、やはりホタテの名産地は違います。フライとはまた違うおいしさ。
  • 鶏肉塩焼
    源タレ塩味で焼かれた鶏肉。くわ焼と同様に冷めても柔らかく、ボリュームがあるので食べ応え抜群。
  • カボチャ餅
    そろそろ甘味が欲しくなるころ。素朴な味わいなのでカボチャの味をしっかり感じます。
  • 黒石焼きそば
    黒石といえば焼きそばですよね。太麺にソースが絡んで食欲をそそります。
  • 酢ホタテ
    寿司はあるものの酢の物がなく、物足りなさを感じていたところ。菊のおひたしと一緒に食べれば、即席酢の物になったかもしれない…
  • イカメンチ
    もはや全国区になりつつあるイカメンチ。仕切りからはみ出る大きさで、24種類の中では圧倒的な存在感を放っていました。

どこで買える?『ひとくちだらけ』の販売場所

「ひとくちだらけ」は、青森駅、弘前駅、東京駅で購入できます。新幹線に乗る前に立ち寄りやすく、駅構内の売店や駅弁販売コーナーで取り扱われています。特に青森駅や弘前駅では、旅行客だけでなく地元の人々にも人気があり、売り切れになることも珍しくありません。

東京駅では、東北新幹線の利用者向けに販売されており、青森に行かずとも「ひとくちだらけ」を楽しめる貴重な機会となっています。ただし、販売数には限りがあるため、確実に購入したい場合は早めの時間帯に行くのがおすすめです。


まとめ

「ひとくちだらけ」は、青森の郷土料理を少しずつ楽しめる特別な駅弁です。吉田屋が開発したこの駅弁には、「青森の食文化を旅人に伝えたい」という思いが込められています。24種類の料理が詰め込まれ、一口サイズで食べやすく、旅の移動中にもぴったり。青森駅や弘前駅、東京駅で購入できるので、新幹線での移動の際にはぜひ手に取ってみてください。青森の味を楽しみながら、旅の思い出をさらに深めてみてはいかがでしょうか。


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