仙台城大手門跡付近にあるフリーメイソンのマークが刻まれた石碑

仙台城大手門跡近くにあるフリーメイソンの石碑?仙台ミステリーを検証!【宮城県】

宮城県仙台市には伊達政宗の居城「仙台城(青葉城)」がありますが、その大手門跡の近くに「フリーメイソン」のものらしき石碑があり、ちょっとした都市伝説として話題になっています。

16世紀後半から17世紀初頭に発足した秘密結社「フリーメイソン」のシンボルマークが刻まれた石碑がなぜ仙台城(青葉城)にあるのか?今回はその謎に迫ります。


そもそも秘密結社「フリーメイソン」とはどんな組織?

「フリーメイソン」には謎とされる部分が多いことから、陰謀論が絶えない秘密結社として囁かれることが多いのですが、本来は人間の基本的な道徳を学び教え合う友愛団体であるとされています。16世紀後半から17世紀初頭にスコットランドまたはイングランドで発足したと思われ、そこから現在では多様な会員が世界中に600万人程いるといわれています。

英語では個々のメンバーをフリーメーソン、あるいはメイソンと呼び、組織を示す場合はフリーメイソンリー、略してメイソンリーと呼ばれます。

「フリーメイソン」の具体的な活動内容などは非公開で謎に包まれている部分がありますが、日本グランドロッジの公式サイトによると学校設営や、慈善団体への資金援助などのチャリティー活動を行っており、5月に行われる子ども祭り(メソニック子ども祭り)と8月に開催されるバーベキューには、なんと会員以外の一般人も参加できるそうです。

リンク:The Grand Lodge of Japan

「全人類の兄弟愛という理想の実現」「文明というものがもつ真正で最高の理想実現」を目指した団体で、長い歴史を持つロータリークラブ、ライオンズクラブなどの創立者も「フリーメイソン」のメンバーだといわれています。つまり、「フリーメイソン」からいろいろな団体が派生していったと歴史的には考えられています。

仙台城跡(青葉城址)
仙台城跡(青葉城址)

その謎の秘密結社「フリーメイソン」のシンボルマークが刻印されたと思われる石碑が、なぜか仙台城跡(青葉城址)にあるのです。


大手門跡近くの石碑に刻まれた「上向き三角形の直角定規とコンパス」

仙台市中心部から青葉通りを直進。大橋を渡って左手に仙台市博物館がある辺りで三叉路となります。三叉路を直進すると仙台城 大手門脇櫓、右折すると宮城県美術館方面となります。

仙台城 大手門脇櫓
仙台城(青葉城) 大手門脇櫓

石碑があるのはこの三叉路の中心の緑地帯の部分です。

道路に挟まれた緑地帯にあるフリーメイソンの石碑
道路に挟まれた緑地帯にあるフリーメイソンの石碑

引きの画像。少しわかりにくいですが、写真の奥に見える建築物が「仙台城 大手門脇櫓」としてグーグルマップに掲載されている場所です。そして写真中心部に見える小さな立方体の物体が問題の石碑です。

道路に挟まれた緑地帯にあるフリーメイソンの石碑(拡大)
道路に挟まれた緑地帯にあるフリーメイソンの石碑(拡大)

拡大してみると、明らかに仙台城(青葉城)の遺構とは思えない異質なマークが刻まれています。上向き三角形の直角定規とコンパス、そして中心にはアルファベットの「G」が確認できます。一般にフリーメイソンのシンボルマークとして知られているものに酷似しています。

上向き三角形の直角定規は「道徳」を、コンパスは「真理」を象徴としていると言われていて、定規とコンパスの真ん中には、大きくGと書かれています。神(GOD)、幾何学(geometry)、栄光(Glory)、寛容(Grandeur)、黄金(Gold)、グノーシス(Gnosis)の意味もGのマークに込められていると言われています。


「フリーメイソン」の入会資格は何らかの信仰を持っていること

そんな気になる「フリーメイソン」ですが、入会資格はというと、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教と、宗教は問わず入会できますが、無神論者は入会できません。

世界に600万人いる会員のうち、15万人は「スコットランド・グランドロッジ」ならびに「アイルランド・グランドロッジ」の管区下にあり、25万人は「英連邦グランドロッジ」の管区下です。また、200万人は「米国のグランドロッジ」に所属し、「日本グランドロッジ」傘下の会員数は約1,500人で日本人は約250人と言われています。


なぜ仙台城跡にあるのか?仙台城跡(青葉城址)の歴史に鍵がある!?

なぜそんな「フリーメイソン」の石碑が仙台城跡(青葉城址)にあるのかですが、歴史を遡る事によって実はその謎が解けます。

仙台城(青葉城)には戦後に進駐軍がいた歴史があり、その当時、米軍の「フリーメイソンの仙台ロッジ」があったといわれており、問題の石碑は「フリーメイソン仙台ロッジの礎石」であるという説が濃厚です。

現在は、サンフランシスコ講和条約後、仙台城跡(青葉城址)は本丸跡と二の丸跡が東北大学の敷地になっていて、本丸跡には護国神社が再建されています。

「フリーメイソン」の謎の石碑は、そうした米軍がいた戦後の時代を彷彿とさせるものと言えるのはないでしょうか。

「初代仙台藩主である伊達政宗公がフリーメイソンのメンバーだった」という説もあるようですが、その可能性は低いようです。

200万人の「フリーメイソン」の会員は米国のグランドロッジに所属していると言われていますので、米軍が駐在していた時に米軍の「仙台ロッジ」があったのでしょう。

こんな所から改めて仙台城跡(青葉城址)の歴史が紐解けるというのも不思議ですね。


フリーメイソン石<Information>

  • 名  称:仙台城跡(青葉城址)のフリーメイソン石
  • 住  所:〒980-0856 宮城県仙台市青葉区青葉山

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