神社・仏閣

【山形】松尾芭蕉も登った1050段の石段「立石寺(山寺)」

立石寺(山寺)

山形県にある宝珠山立石寺。通称山寺は、貞観2年に清和天皇の勅願によって慈覚大師円仁によって開山されたと言われる、天台宗のお寺です。山全体が寺院と言われるだけあって、登山口から最終地点の如法堂(奥の院)と呼ばれる御堂に辿り着くまでに、1050段もの階段を登らなくてはなりません。普段だったら見ただけで息切れしそうなものですが、山寺のこの階段に関しては不思議と登る力が沸いてくるのです。

登山口に足を踏み入れると正面に見えてくれるのが、本堂に当たる根本中堂。重要文財に指定されており、堂内に本尊・木造薬師如来坐像が祀られています。また根本中堂には法灯があり、その灯された火は延暦寺から分けられ、開山以来絶えたことがないといいます。織田信長の焼き討ちにより延暦寺の法灯が消えた時には、逆に立石寺から火が分けられたという逸話も残されています。

しばらく登って山門に辿り着くと、そこにあるのは名物力こんにゃく。大きなお鍋で売られています。串に玉こんにゃくが3つ刺さっていて、田舎のお母さんを思い出すような、醤油が染みてほっとする味。登山の疲れを癒してくれるので、ここで休憩していく観光客の方も多くいらっしゃいます。

一息ついて、さらに登って登って登っていくと、松尾芭蕉が「閑さや…」の句を詠んだ場所、せみ塚があります。更に登ると絶景スポット五大堂。開けた展望スペースのようになっていて、眼前に広がるのは絶景の大パノラマ。春に来ると、桜を見下ろすという貴重体験ができます。下を覗いてみると、「こんなに登ってきたのか」と思わずにはいられません。そして、更に登ってようやくゴールの如法院に到着です。

立石寺には全部で8つの御堂があり、ここに書ききれないほどの文化があります。1050段の階段を登る間、歴史と自然と絶景と、おいしい力こんにゃくの味と、登り切った達成感とこんなにも色々なものを一度に味わえるスポットが他にあるでしょうか。山形県を訪れた際には、是非立ち寄りたい観光名所です。

INFORMATION

名称宝珠山 立石寺
所在地〒999-3301 山形県山形市山寺4456−1
電話番号023-695-2002
公式URLhttp://www.rissyakuji.jp/
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