神社・仏閣

岩手が誇る世界遺産「毛越寺」

毛越寺

慈覚大師円仁が開山した天台宗寺院

岩手県平泉町にある毛越寺は、嘉祥3年(850年)慈覚大師円仁が開山した天台宗の寺院で、平成23年に「平泉ー仏国土(浄土)を表わす建築・庭園及び考古学的遺跡群」の一つとして世界遺産に登録されています。

毛越寺

Photo by Ann Lee – 毛越寺(2012) / Size-adapted.

藤原氏2代基衡が造営をはじめ3代秀衡の時に完成、多くの伽藍が造営されて、当時は堂塔40、僧坊500を数え中尊寺を凌ぐほどの規模と華麗さであったといわれます。奥州藤原氏の滅亡後は、度重なる災禍にあって全ての建物が焼失してしまい、現在は平成元年に平安様式を持って立てられた新本堂と江戸中期の常行堂が建つばかりですが、広大な敷地の中には、広々とした州浜や見事な石組の立つ大泉が池が広がっています。

御本尊は薬師如来で日光菩薩・月光菩薩の脇侍を従えています。常行堂では、毎年「延年の舞」が奉納されており、開山以来連綿と行われてきた常行三昧供の修法とあわせて国の重要無形民俗文化財に指定されています。

毛越寺のみどころは、平安時代の伽藍遺構を残す日本最古の庭園、浄土式庭園にあります。昭和29年から5カ年にわたって全面的に発掘された結果、毛越寺庭園は、平安時代の庭園造りの秘伝書「作庭記」に忠実に作られた浄土式庭園であることがわかりました。大泉が池とそれに続く遣り水は発掘調査に基づいて整備されたもので、現在は、緩やかに蛇行しながら自然の小川のように作られている鑓水のほとりで、平安装束に身を包み和歌を詠む曲水の宴が開かれています。

広い池のほぼ中央に勾玉状の島があり、池の東南岸に1カ所と、南側に3カ所の出島が作られています。緩やかな曲線をもつ池の周囲や中島には玉石が敷かれていて、水際は海岸の風景を見せています。

東南岸の荒磯風の出島の先端には、高さ2m余の石が絶妙な傾きをもって立ててあり、静かな水面を引き締めて印象深い風景です。 また、元禄2年(1689年)ここを訪れた松尾芭蕉は、文治5年(1189年)に高館で自害した義経をしのび「夏草や兵どもが夢の後」と詠んでおり、境内にその句碑が置かれています。

INFORMATION

名称毛越寺
所在地〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉大沢58
電話番号0191-46-2331
公式URLhttp://www.motsuji.or.jp
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