【山形県南陽市】日本一小さな湖?白竜湖が消滅の危機!今だから知りたい白竜湖伝説とその姿
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山形県南陽市にある「白竜湖」は姫様伝説が長きにわたり伝えられてきました。
伝説も気になりますが、小さな湖である白竜湖が今世紀中に消滅してしまう可能性があると聞きました。
近隣の住民や一部釣り愛好家などから存続のためのプロジェクトを立ち上げようとの声もあるようです。
そんな小さな湖「白竜湖」の過去から現代までと、姫様伝説に迫ってみようと思います。
田園風景の中にポツンと小さな湖が……。
近くの高ツムジ山(十分一山)から眺めると、田園風景の真ん中にポツンと小さな湖が見えます。
白竜湖の大きさは、東京の新宿御苑とほぼ同じほど、周囲3.5キロ、面積も1.08平方メートルしかありません。深さも現在では、1メートル程度と云われています。
れっきとした湖ですが昔は赤湯沼とも呼ばれていたそうです。
置賜盆地の北東部に位置する「白竜湖」のある一帯は、約1000haにもおよぶ泥炭湿原であり、大谷地とよばれ、田んぼと湖のある独特の景観として多くの人々に親しまれてきました。
あたり一面が谷地ぬかるみの中央に白竜湖
山形市方面から福島市に向かう国道13号線を走っていると、鳥上げ坂を下るときに左下方に見え、小さな湖と云うより溜池のようにも見えます。
元々白竜湖周辺一帯は、大谷地とよばれる泥炭湿地でした。踏み込めば腰まで泥に沈むため、農業には困難な土壌で米作りなど困難を極めていました。
大規模な土地改良を繰り返し、現在のような田園風景が見られるようになったそうです。先人の努力のたまものですね。
白竜湖を眼前に見下ろす南陽スカイパーク
十分一山(じゅうぶいちやま)はパラグライディング世界選手権も行われたことがある、日本有数のハングライダーの基地「南陽スカイパーク」として親しまれています。
県南県立自然公園にも指定されている十分一山からの眺望は、水を張ったばかりの田園風景や一面の緑の中の白竜湖、また秋から冬の雪景色まで四季折々の絶景を楽しめる場所です。
夜景スポットとしての人気もあるようですよ。
パラグライダーの体験もできますので、上空から白竜湖を眺めるのもイイかもしれませんね。
インストラクターも付いてくれるので、初心者でも楽しめるそうです。
INFORMATION
- 住所:山形県南陽市赤湯2841
- 営業時間:9:00~18:00
- 休業日:木曜
- 料金:【体験料金】パラグライダー体験タンデム(2人乗り)フライト:13,200円(傷害保険料込)
*脚の不自由な方には「車いすプラン(26,400円)」があります。 - バリアフリー情報:パラグライダー専用車イスで飛行が可能です。高齢者の方も利用できます。(体重制限あり)
■授乳室:有り
■救護室:有り
■送迎サービス(要予約):有り
■補助犬入館:可能
■筆談対応:有り - アクセス:JR赤湯駅から車で15分
- 駐車場:約100台
(備考)*要予約
*天候や風の状態によりフライトできないことがあります。
*体重40kg~80kgの方に限ります。 - 問い合わせ先:ソアリングシステムパラグライダースクール(南陽市椚塚1970-4)
- 電話番号:0238-40-2149 FAX番号:0238-27-9427
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白竜湖の名前の由来「白竜湖伝説」
『ある時置賜が日照りで雨が全く降らず、水不足のため、あちこちで激しい闘争が起こるようになった。村人は毎晩のように雨乞いをしたが、雨はいっこうに降りそうもない。そこへ旅の僧がやってきて、その状況を気の毒に思い、天に向かって経文を唱えること三日三晩、すると一天にわかに曇り、ぽつりぽつり雨が落ちてきた。やがてざわざわと風がおきたかと思うと、湖から白竜が巻物をくわえて天に昇っていったという』また、『竜神に嫁入りした村娘が竜になって天に昇ったという伝説』など。
出典:米沢平野土地改良区のホームページ(https://www.yonezawa-heiya.or.jp/)
白竜湖という名称は、このような伝説から呼ばれるようになったと伝えられています。
数ある白竜湖伝説の中に、悲恋物語もあるようです。
「赤湯にある東正寺の若い僧侶に恋をした娘が、思いが叶わないと悲観してで湖に身を投げてしまいその魂が白竜となり天に昇った」との言い伝えもあると聞きます。
いずれにしても湖伝説に白竜が出てくるので、そこから「白竜湖」の名がついたそうです。
INFORMATION
- 住所:山形県南陽市赤湯
- アクセス:赤湯駅より車10分
- 駐車場:普通車10台 (未舗装で、雨天時水没することがある。)
- 問い合わせ先:南陽市観光物産課
- 電話番号:0238-40-3211
- <備考>
- 魚の種類:コイ、フナ
- 期間:年間
- 遊魚料金(円):なし
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白竜湖の危機!今世紀中に消滅?
周辺環境の変化や水質の富栄養化などから、夏場には大量のヒシが生い茂り、泥の沈殿により毎年水深が浅くなり、湖面も小さくなっています。
明治時代には面積も今の2倍、水深も3メートル近くあったといわれていますが、年々水質の変化などから水草が大発生し腐敗し、湖底に蓄積し続け汚泥層が厚くなり湖が縮減されたのです。
このままでは、今世紀中には湖が消滅してしまうのではないかと危惧されていて、水草の除去や水田からの化学肥料を含んだ排水の流入を防ぐ工夫を始めています。
「白竜湖再生プロジェクト」を実施するため南陽市では、「故郷納税」の仕組みを利用し『クラウドファンディング』も行っているそうです。
リンク:【ふるさとチョイス】-「ふるさとやまがたの「白竜湖」を消滅の危機から救いたい!」
まとめ
日本一小さな湖「白竜湖」は数々の伝説が語り継がれるなど、南陽市民はもとより近郊の市町村から愛させている湖です。
白竜伝説の不思議な話や、悲恋物語。東北にはまだまだ多くの言い伝えが残っています。
古くからの伝承を大切に後に伝え続けるためにも、身近な自然を守っていきたいものですね!