【福島県】萩姫伝説とは?人気温泉地・磐梯熱海に残る言い伝え

福島県郡山市の磐梯熱海町。磐梯熱海温泉として人気の地ですが、ここには「萩姫伝説」という言い伝えが残されています。萩姫伝説には、磐梯熱海温泉の霊験あらたかな言い伝えや、地名の成り立ちが分かる内容です。

この記事では磐梯熱海温泉に残る萩姫伝説と、それに関連した現代の行事についてご紹介します。

福島県郡山市、磐梯熱海温泉とは

福島県を3つの縦帯で区切り、丁度真ん中に当たるのが中通り地方。郡山市は、中通りの中央部に位置しています。

南北に走る東北自動車道、東西に走る磐越自動車道が交差する地点。そして東北新幹線の停車駅もあるため、県外からのアクセス・県内各所へのアクセスがしやすい場所です。そのため、「陸の港」とも称され、商業都市としてショッピングやビジネスの拠点としても賑わっています。

文化面では、戦後の困窮した時代に音楽で戦災復興を目指したことから、東北のウィーンと呼ばれるほどになりました。現在でも市内ではさまざまな音楽会が開かれ、楽都郡山として人々を魅了しています。

そして郡山市の中でも西部に位置する磐梯熱海町は、古くから続く温泉街。アルカリ性の単純泉の泉質は、肌の角質を洗い流してスベスベにしてくれるやさしい美肌の湯として楽しむことが出来ます。

磐梯熱海温泉に伝わる萩姫伝説とは

そんな郡山市の西部、磐梯熱海温泉には「萩姫伝説」という言い伝えが残されています。

今から約800年ほど前の南北朝時代。京の都に公家の一人娘である萩姫という美しいお姫様がいました。萩姫は不治の病を患っていました。

侍女の幸枝は姫の治癒を願って比叡山に籠りましたが、ついに満願成就の日に、不動明王が枕元に現れて、お告げがあります。

「京の都より東北に進み、500本目の川岸にある霊泉に浸かれば、病は全快するであろう」

そこでお告げをうけた萩姫と幸枝は東北へ向けて旅立ちますが、道中は様々な困難が。病を押しての旅でしたが、ついに2人は500本目の川に辿り着き、湧き出る温泉を見つけました。そして見つけた温泉に浸かり、萩姫の病は完治したそうです。

萩姫がつかった温泉は、今の「磐梯熱海温泉」であり、いまなお美人の湯として多くの人たちに慕われています。温泉街を流れる川が「五百川」と呼ばれているのも、この萩姫伝説にちなんでいるからです。

磐梯熱海温泉の萩姫まつり

毎年8月に、磐梯熱海温泉では萩姫まつりが開催されます。萩姫伝説にちなんで行われる行事で、南北朝時代の衣装をまとったミス萩姫が登場。温泉への感謝をあらわす神事をとりおこなう温泉感謝祭と献湯祭がメインです。

その他、萩姫縁日や萩姫渡御撮影会など、2日間に渡って色々な催しが行われます。

温泉むすめの磐梯熱海萩ちゃんもオススメ

萩姫伝説とは少し離れますが、「萩」つながりで、温泉むすめプロジェクトの「磐梯熱海 萩」ちゃんのキャラクターグッズも人気です。

温泉むすめプロジェクトとは、全国の温泉地をモチーフとした二次元キャラクターを作成し、多面的なメディアでの発信を行っているもの。その温泉むすめの一員として、磐梯熱海温泉のキャラクター萩ちゃんも名を連ねています。

磐梯熱海温泉の観光協会やホテル・旅館などでグッズも販売中です。ぜひ現地を訪れる際にはチェックしてみてください。

まとめ

今回は磐梯熱海温泉の萩姫伝説についてご紹介しました。

美人の湯で知られる磐梯熱海温泉には、その昔、美しい萩姫の病気を治したとされる伝説があります。萩姫伝説は「萩姫まつり」として、今も磐梯熱海温泉の大切な観光資源の1つとして語り継がれているもの。

磐梯熱海温泉を訪れる際には、ぜひチェックしてみてください。

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