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【秋田県湯沢市】小安峡大噴湯は温泉なのに入れない!至るところから湯気が噴き出す光景はまるで映画の世界!
目次
宮城県・岩手県・秋田県の県境近くの国道398号線沿いに、全国的にも珍しい温泉なのに入浴禁止のスポットがあります。小安峡大噴湯という名の通り、湯気がもうもうと立ち上がる幻想的な絶景スポットです!
小安峡大噴湯とは?
雄物川の支流にあたる皆瀬川上流の急流が長い年月をかけて両岸を深く浸食し、約60m程の深さのV字の谷、小安峡を形成。小安峡大噴湯とはその皆瀬川の両岸の壁面部分に蒸気や熱水が溜まった地熱貯留層があり、その地熱貯留層に通じる亀裂が皆瀬川の浸食によって露出しているという世界でも珍しい地形のことを指します。
栗駒国定公園に含まれ、ゆざわジオパークのジオサイトに認定されています。
至る所から湯気が立ち上っているのはもちろん、場所によっては100度近い熱湯が勢いよく噴出している様子も見られるという全国的にみてもかなりレアな観光スポットです。
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現地の案内板によると、江戸時代の紀行家である菅江真澄(すがえ ますみ)もこの地を訪れ、「雷神のひびきのようなすごい音がして水がはじけるように湯が噴き出していた」と高松日記に記しており、さらに「お湯が9m~12m吹き上がり、川を越えて向こう岸の岩にあたり…」との記載もあることから、江戸時代は今よりも更にお湯の噴出の勢いがすごかったのだろうと想像できますね。
ちなみに地元では大噴湯のことを「からふけ」と呼ぶそうです!
小安峡大噴湯へのアクセス
小安峡へのアクセスは基本的に車になるので、皆瀬観光物産館の大噴湯駐車場を利用しましょう。
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一番混雑する紅葉の時期でも難なく駐車できるほど広いので問題なく停められるはずです。小安峡大噴湯の下流側入口のすぐ脇にあるので便利です!
入り口は2つある
大噴湯には上流側と下流側の二つの入り口があります。
上流側の階段はかなり長い直線の階段で、下流側の階段は観光物産館の大駐車場向かいから始まり、つづら折りの比較的なだらかな階段になっています。
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駐車場からのアクセスもいいので今回は下流側の入り口を利用しました。
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比較的なだらかといっても渓谷に降りる階段なのでそれなりに過酷です…。入り口には杖の貸し出しもあるので自信がない方は利用しましょう!返却も忘れずに!
筆者は二本お借りしてトレッキングポールのように使わせていただきました。かなり楽!
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前半は写真のように比較的なだらかな階段が続きますが後半は下りが段々急になってきます。
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下っていくと横目に大小たくさんの滝が見えます。そこかしこから水が湧き出しているようでした。
いよいよ小安峡大噴湯へ
大噴湯駐車場から10分程度で大噴湯の真横に延びる遊歩道に到着します。手前にもかすかな湯気が見えますが、階段を上った先にはもうもうと湯気が立ち込める様子が見えますね。
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遊歩道を利用してみることができる場所は限られますが、渓谷自体は深さ60m・長さ8Kmにも及びます。
映画や物語の世界に迷い込んだような不思議な絶景!
階段を登りきるとまず左側に絶えずお湯がしたたり落ちて湯気がもうもうと立ち込める川向こうの岩場が見えてきます。
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そして右側に目をやると…とんでもない勢いでお湯が噴出している箇所があります!お湯の勢いが強すぎて遊歩道まで到達してますね…。
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拡大するとこんな感じです。音が伝わらないのが残念ですが、かなりの轟音です。シュー!というよりかはゴォーーー!ッといった感じです。
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噴出具合によっては目の前が真っ白になって進めないこともあるようです。実際この時も湯気の近くはかなり熱く若干危険を感じました。日によっては無理に通過せず、引き返す選択も必要ですね。
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温泉とは違い、大自然の渓谷の至る所からお湯が吹き出す様子は何とも不思議で、大自然の息吹というか、地球の偉大さというか…とにかく圧倒される光景です。
映画や物語の世界にでも迷い込んだかのような感覚に陥ります。
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ちなみに大雨などの増水時は上画像のようなことになるようです。天候が悪い日は潔くあきらめるのが賢明ですね。
近くの河原湯橋から見下ろす大噴湯もまた良い!
駐車場に戻ったら近くにある河原湯橋に向かいましょう。そこから今歩いてきた大噴湯の遊歩道の様子を見下ろすことができます。
谷の木々と深淵から立ち上る湯煙のコントラストは近くで見た時とはまた違った魅力があります!
INFORMATION
- 名 称:小安峡大噴湯
- 住 所:〒012-0183 秋田県湯沢市皆瀬新処
- 電話番号:0183-47-5080(湯沢市観光物産協会)
- URL:湯沢市公式観光サイト「湯沢たび」
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まとめ
今回は秋田県湯沢市の名スポット、小安峡大噴湯を紹介しました。紅葉の時期が盛況ですが、オールシーズンで違った魅力を楽しむことができます。
上流すぐの場所には小安峡温泉があるので温泉旅行とセットで楽しめるのも魅力の一つです。
前述した通り、天候不良時は増水の危険性があるので訪れる際は天候のチェックだけは忘れないようにしましょう!