歴史

【岩手県】南部鉄器の魅力と南部鉄器を使用した地元グルメを味わうお店や自宅でできる鉄器料理のご紹介

岩手県盛岡市と奥州市で古くから作られている南部鉄器。

味わいのある表面の模様、機能性の高さからも日本国内だけではなく、海外からも注目を集めています。

この記事では岩手県の伝統工芸品である南部鉄器の魅力と南部鉄器を使用して地元の美味しいグルメが味わえるお店や自分で作れる簡単鉄器料理についてご紹介していきます。

南部鉄器とは?

盛岡の鉄器は、17世紀に南部藩主が京都から釜師を招いて茶釜の生産をしたことが始まり、奥州の鉄器は、平安時代に藤原清衡が近江から鉄器職人を招いて武具を作らせたのが始まりとされています。

南部鉄器は銑鉄(せんてつ)を主原料に、表面に芸術的な模様を施されています。さびにくく、長持ちし、熱が均一に伝わって保温性に優れるという特徴を持ちます。

アラレ・動物・植物など様々な表面の模様は鋳型からひとつひとつ手作りで作られ、仕上げに漆を塗って錆止めとしています。

現在74の事業所に730名の職人がおり、年間生産額は92億円とも言われています。

1975年に日本の伝統工芸品指定第一号として、現在は経済産業大臣指定の伝統工芸士も21名おります。

昔ながらの黒塗りの鉄器に加えて、近年ではカラフルな色遣いの急須も製作され、ヨーロッパで人気となっており、2010年には上海万国博覧会にも出品され、中国茶が美味しくなると中国でも人気となっています。

南部鉄を利用した製品には、特長を生かして鉄瓶の他にグリルパン・鍋・風鈴・アクセサリーなど様々なものがあり、南部鉄器の製品のメリットは以下のようなものがあります。

  • 鋳型によってついた表面の目に見えない凹凸が焦げ付きを防止する
  • お湯を沸かすことにより、徐々に鉄分がしみだして鉄分の補給になる
  • 水道水に含まれるカルシウム・マグネシウムなどのミネラルが鉄瓶の内部に付着するために

お湯をまろやかに美味しくしてくれます。

ミネラルが少ない軟水は、日本茶やコーヒー、炊飯、昆布や鰹節のうまみ成分を抽出して美味しい出汁を引き出すなど和食の調理に向いています。

南部鉄器工房の紹介

岩手県の訪れることもできる有名な南部鉄器の工房をご紹介します。

鈴木盛久工房


十三代鈴木盛久は万国博覧会美術部門で金賞となり、無形文化財の指定を受けています。

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現十五代森久は南部鉄器市場初の女性釜師であり、数々の賞を受賞、現代生活にも使える鉄器の再作を続けています。

オンラインでの取り扱いもあり、盛岡市南大通にある鈴木盛久工房や取り扱いショップでは直接目でみて商品を選ぶことができます。

詳しくは以下のサイトでお確かめください。

住所〒020-0874岩手県盛岡市南大通1-6-7鈴木盛久工房
電話番号019-622-3809
ホームページwww.suzukimorihisa.com

(株)岩鋳 


明治35年の創業以来、南部鉄の伝統を守りながら、現代の暮らしになじむ製品づくりに取り組んでいます。

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現代の感覚にマッチしたカラーリングされた急須やキッチンウエアなどを数多く手がけ、海外デザイナーによる南部鉄器シリーズの製造、海外販路の開拓など新しい伝統の創造にも取り組んでいます。

「岩鋳鐵器館」では、鉄器製造の400年の歴史や鋳込みや着色など鉄器のあらゆるプロセスを間近で見学できます。

住所〒020-0863岩手県盛岡市南仙北2丁目23-9
電話番号019-635-2501
ホームページhttps://iwachu.co.jp

田山鐵瓶工房


茶釜に取っ手と注ぎ口がついてできた鉄瓶、茶の湯のこころが息づく鉄瓶の伝統の侘び寂び、日本人の心と永く使える本物の南部鉄瓶の恵みを守り続けています。

Café&Shop茶とてつびんengawaにて、田山鐵瓶工房作品の展示・販売をしています。

カフェも併設されていますので、気軽に鉄瓶に触れてお選びいただくことができます。

住所岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目5-2
電話番号019-691-9161
ホームページhttps://www.nanbutayama.com

南部鉄器を使用した岩手グルメが味わえる店

Aeron Standard


南部鉄器で火入れして、岩手県産の木材のプレートで提供される多国籍料理が味わえます。

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住所〒020-0022岩手県盛岡市大通3-6-24
電話番号019-613-2284
ホームページaeron-standard.com

Suburb!a(サバービア)


奥州市地元の食材を南部鉄器で美味しいイタリアンに仕上げて供してくれます。熱々の鉄器でいただくオーナーの創作料理「南部鉄器コース」がおすすめです。

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住所〒029-4503 岩手県胆沢郡金ケ崎町西根南荒巻68-1
電話番号0197-44-4741
ホームページhttps:oigen.jp/shopspot/9928

ステーキ&グリルMARU3


牧草主体で育てられたグラスフェットビーフの赤身肉を南部鉄器でふっくらと焼き上げて特性ソースで供してくれます。

気軽に楽しむランチ、ゆったり過ごすディナータイムとシーンに合わせて利用できます。

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住所〒020-0878岩手県盛岡市肴町10-10十三日内
電話番号019-656-8003
ホームページhttps://www.maru3-morioka.com/about.html

まとめ

鉄分を含んだ美味しい水を沸かすことができる南部鉄器。

白湯を飲む習慣がある現代女性にもぴったりですね。

昔ながらの黒の鉄瓶だけでなく、カラフルであったり、様々な調理器具も誕生しています。

岩手を訪れてグルメと共に味わうもよし、通販で手軽に手に入れて自宅で調理を楽しむもよし、南部鉄器の良さに是非触れてみてください。

Editor-SK

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NEFT編集部の人間です。
酒、音楽、旅行が好きで平日は仕事終わりに酒に溺れ、休日は空きあれば近隣へ旅行に出かけています。いづれはNEFT取材で東北の縁を探しに海外へ!を目標に日々勤しんでおります。

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