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【山形県】すいかを丸ごと漬け物に!ご当地漬物「すいかのぺそら(ぺちょら)漬け」
目次
夏本番を迎え、すいかが美味しい季節がやってきました!
全国のすいか生産量第3位(※)を誇る山形県に、すいかを皮のまま丸ごと漬けこんだ漬物があるのをご存じでしょうか?
今回は山形のご当地漬け物「すいかのぺそら(ぺちょら)漬け」についてご紹介します。
※データ 農林水産省「作物統計調査 作況調査(野菜)」令和2年産
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けとは
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けは、すいかの名産地として有名な山形県尾花沢市で2002年に初めて販売された比較的まだ歴史の浅い漬け物です。
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「もったいない」から生まれたエコな漬物
すいかは実をできるだけ大きく育てるために、同じ苗にできた小さな実は摘果する栽培方法をとっています。
摘果した実は未成熟で味が悪く皮もぶ厚いため、食べずに廃棄するしか道がありませんでした。
これをなんとかおいしく食べられないかと考えられたのが、すいかのぺそら(ぺちょら)漬けだったのです。
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そもそも「ぺそら(ぺちょら)漬け」ってなに?
山形県民でない限り、「ぺそら(ぺちょら)漬け」という言葉はあまり聞きなじみがないのではないでしょうか。
ぺそら(ぺちょら)漬けとは、山形県大石田町発祥で北村山地域(内陸北部)を中心に食べられてきた伝統的なナスの漬け物のことです。
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「ぺそら(ぺちょら)」の言葉の語源には次の説があります。
- なすに水分がしみ込んで柔らかくなった様子
- あっさり、うす味などを表す方言
ナスを水に漬けて色抜きしたあと、塩と唐辛子に漬けこんだピリッとした辛さが特徴です。
すいかを美味しく漬けこむ方法「ぺそら(ぺちょら)漬け」
「どうすればすいか特有の青臭さを消して美味しく食べられるんだろうか」
試行錯誤の末見つけた方法が地元山形の伝統的な漬け物「ぺそら(ぺちょら)漬け」の製法だったのです。
若々しさをキープ!スーパーアミノ酸「シトルリン」がたっぷり!
実はすいかのぺそら(ぺちょら)漬けには、疲労を回復し若さを保つのに必要な成分「シトルリン」がたっぷり含まれています。
シトルリンはスイカから発見されたアミノ酸の一種で、「スーパーアミノ酸」とも呼ばれ、現在様々な効果が認められています。
- 運動パフォーマンスの向上
- 血流改善
- 動脈硬化予防
- 冷えやむくみの解消
など
老若男女にうれしい効果が秘められているシトルリンはサプリメントとしても販売されている人気の健康成分です。
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もともとすいかには多くのシトルリンが含まれていますが、皮の部分には赤い果肉部分のなんと2倍ものシトルリンが含まれているんだとか。
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けは普段なら食べずに捨ててしまう皮をまるごと使っているため、シトルリンをたっぷり摂取できる健康食材ともいえます。
美味しくて健康にもいいなんて一石二鳥の漬け物ですね!
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すいかのぺそら(ぺちょら)漬けのアレンジレシピをご紹介
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けはその可愛らしい見た目に反してぴりりと辛く、大人が好む味わいをしています。
そのまま食べるのはもちろん、食材や薬味としても使い勝手が良いので、普段のお料理にも大活躍です!
今回はすいかのぺそら(ぺちょら)漬けを使ったアレンジレシピの一部をご紹介します。
お酒のおつまみに
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けはお酒のおつまみにもぴったりです。
夏場はよく冷やしてビールや日本酒などのお供にいかがでしょうか。
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細かく刻んでチャーハンに
高菜のようにチャーハンの具材としても使えます。
実際にすいかのぺそら(ぺちょら)漬けを使ったチャーハンを作ってみました。
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ぺそら(ぺちょら)漬けの柔らかい食感とじんわりとした辛さが味のアクセントになり、チャーハンにぴったりです!
トーストにのせて
ちょっと意外な組み合わせですが、ピクルスのようにトーストに乗せてもよく合うんです。
卵と一緒に軽く焼いてトーストに乗せれば朝にぴったりのエッグぺそら(ぺちょら)漬けトーストの出来上がり!
マヨネーズをたっぷりかけるのがポイントです。
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けのほんのりとした酸味が大人の朝ごはんにマッチしています。
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牛丼のトッピングに
紅しょうがのように牛丼にのせても美味しくいただけます。
紅ショウガより香りがおだやかなので牛丼の香りを邪魔しません。
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カレーの付け合わせに
福神漬けの代わりに小さめに切ってカレーに添えても美味しいです。
唐辛子の辛さがしっかり染み込んでいるので、甘めに作ったカレーに添えれば辛さの調整役としても良い仕事をしてくれます。
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まとめ
すいかのぺそら(ぺちょら)漬けは、本来であれば捨てるだけの小さなすいかを美味しく食べたいという願いを地元山形の伝統的な製法により実現したエコな漬け物であることが分かりました。
ネット通販でのお取り寄せもできますので、一度試してみてはいかがでしょうか。