【福島県川内村】自然の美味しさがいっぱい詰まった「寒ざらし粉」とは?魅力やレシピを解説
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皆さんは「寒ざらし粉」というものを知っていますか?
寒ざらし粉も実は米粉の一種。自然の厳しい寒さを利用して作られる寒ざらし粉は、上等な食材となります。それと同時に、生活の知恵の詰まった保存食としても昔から重宝されてきました。
そこで今回は、福島県の自然の力が生み出す寒ざらし粉の魅力や、寒ざらし粉を使ったレシピを紹介します。ぜひ昔ながらの知恵を楽しみ、ご家庭で思いを馳せながら挑戦してみてください。
寒ざらし粉とは
寒ざらし粉とは、米粉の一種です。別名は白玉粉と呼ばれます。もしかすると、白玉粉という名前の方が聞き覚えがある方が多いかもしれませんね。
寒ざらし粉もしくは白玉粉は、全国さまざまな地域で使われています。そして寒さが厳しく、美味しい米と水が豊富な東北地方では、昔から上質な白玉粉が生産されてきました。
寒ざらし粉の名前の由来は、その名の通り「冬の寒さを利用する製法」で作られるからです。
製法には主に2種類あります。1つが、水洗いしたもち米を挽いて粉にし、冷たい寒中の水にさらしてから天日で乾燥させる方法。もう1つが、水に浸したもち米を寒風にあてながら天日干しした後に、粉にする方法です。
どちらも水に浸すことによって、もち米のビタミン・たんぱく質を溶かしてデンプンを残し、さらに水分を切って粉にすることで保存性を高めています。
しっかりと丁寧に作られた寒ざらし粉は、2年間は保存が可能だそうです。長期保存ができる寒ざらし粉は、自給自足の農耕生活を行っていた時代には貴重な保存食でした。
例として、福島県の阿武隈高地に位置する自然豊かな山村「双葉郡川内村」を紹介します。川内村は清らかな水と溢れるほど豊かな木々の恵みが受けられる一方で、強い風と凍えるような寒さといった冬の厳しさが際立つ地域です。
川内村では、地域の伝統食である凍み餅や柏餅を作る際に、寒ざらし粉を使う文化があります。これは厳しい自然を生き抜くために、寒ざらし粉を生活に利用していたためだと考えられています。
このように寒ざらし粉は、古くから人々の食を守る重要な役割を果たしてきた食材の1つです。
寒ざらし粉を美味しく食べるレシピとは
では、昔ながらの食材、寒ざらし粉は、どのような食べ方をするのでしょうか。オススメのレシピと合わせて紹介します。
寒ざらし粉の基本の使い方(白玉団子)
寒ざらし粉を使うときに一番大切なのが、水を一度にドバッと加えないこと。水は少しずつ加えながらこねていくことで、滑らかな仕上がりになります。
白玉団子にする時は、耳たぶほどのやわらかさを目安に練り上げ、小さくちぎって丸めた生地を熱湯でゆでましょう。浮き上がってから1~2分ほどですくい上げ、冷水にさらせば完成です。あんこや黒蜜、抹茶アイスなどと一緒に食べるのがオススメ。
手作りの白玉団子はモチモチ食感がたまりません。ぜひ上質な寒ざらし粉が手に入った時は、シンプルに味わってみてください。
福島県双葉郡川内村の柏餅
一般的には上新粉で使われることが多い柏餅ですが、川内村の柏餅は寒ざらし粉を使うことでとても簡単に作ることができます。材料も工程もいたってシンプルですが、寒ざらし粉で作る柏餅は、もちもち感の強い食感を楽しめます。
<材料>6個分
- 寒ざらし粉 200g
- 柏の葉 6枚
- あんこ 300g
- ぬるま湯
<作り方>
- 寒ざらし粉にぬるま湯を少しずつ加えながらこねて、耳たぶほどの柔らかさにします。
- 小分けに丸めた生地を手のひらで伸ばしてあんこを包み、柏の葉で巻きます。
- 蒸し器で15分ほど蒸したら完成です。
あんこは市販品を使えば失敗知らずですが、手作りにこだわりたい場合は小豆を煮るところからぜひ挑戦してみてください。
更に食感にこだわる場合は、うるち米・もち米の寒ざらし粉をブレンドすると、仕上がりが変化するようです。オリジナルの比率を研究してみるのも楽しいかもしれませんね。
川内村の柏餅はふるさと納税返礼品でも味わえる
実は、現在ふるさとチョイスのふるさと納税返礼品を通じて、川内村の昔ながらの手作りにこだわった柏餅を味わうことができます。
冷凍販売なので、日持ちも安心です。食べたいときに食べたいだけ、まるで作りたてのようなもちもちの柏餅を楽しむことができるのでオススメです。
ふるさと納税の利用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は、自然の厳しい寒さで作る保存食「寒ざらし粉」をご紹介しました。
白玉団子の材料といえば馴染みが深いですが、天然の素材と工夫のみで2年間も保存ができる食料ができるなんて驚きですよね。先人たちの知恵の素晴らしさに驚かされます。
福島県の双葉郡川内村では、寒ざらし粉を使う食文化が根付いています。寒ざらし粉で作られる柏餅も、もちもちスイーツ好きならハマること必至の味わいです。ぜひ試してみてくださいね。