
宮城県の冬の名物料理「セリ鍋」でポカポカ身体を暖めよう!
名取や仙台をはじめとした宮城県各地を代表する冬の名物といえば「セリ鍋」。
牛タンや笹かま、ずんだ餅に比べると、全国的な知名度はそこまでありませんが、宮城県では大絶賛の鍋料理。仙臺鍋グランプリでは2014年・2015年と2年連続グランプリ受賞。
また、ニッポン全国鍋グランプリでも2016年に優秀賞、2016年天童冬の陣平成鍋合戦では2位である「鍋の局」を獲得するなど、全国の知名度もじわじわと広がり始めています。
この記事では、宮城のせり鍋の魅力をご紹介します。この冬はセリ鍋で身体をポカポカに暖めてみてはいかがでしょうか!
どうして宮城でセリ鍋なの?
そもそも、どうしてセリ鍋が名物なのでしょうか?

セリと言えば、セリ科の多年草で「春の七草」「七草がゆ」で最初に出てくる野草です。全国的に知られるセリを名物にしているのには、何か理由があるのでしょうか?
実は、宮城県名取市はセリの収穫量が全国トップクラス。そのルーツは1620年代までさかのぼります。
安永5年(1776年)に書かれた上余田の肝煎・彦六氏の文献によると「元和年間(1620年代)には野生のセリの栽培をしていた」とあり、安永年間(1770年代)にはせり栽培の普及が始まったといわれています。
すなわち、セリは400年もの歴史をもつ由緒ある食材なのです。
なお、宮城県におけるセリの生産は主に名取市が行っていますが、ここで生産されるセリは「仙台セリ」と呼ばれています。
セリ鍋の魅力

セリ鍋の魅力といったら、何と言っても根っこ!宮城のセリ鍋では、根っこも丸ごと食してしまうと言う特徴があるのです。
気になるお味ですが…風味が最高!噛めば噛むほど味が染み出してきます!
セリの葉っぱは、独特のエグみがあるのですが、根っこは意外にもエグみが少なく香りが強いというのが魅力。シャキシャキ感だって葉や茎に負けません。

根っこの性質上、購入した段階では根っこに土がついているため、丁寧に洗い流す必要があります。根っこの黒みは中々取れませんが、土さえ洗い流してしまえば多少の黒さは味に影響ありません。
もちろん、葉や茎にも別々の魅力があるため、仙台セリ鍋は3つの味が楽しめる鍋料理ということになります!これなら、各グランプリの賞を総なめにするのも理解できますね!
ちなみにセリ鍋の具材になる仙台セリですが、その生産地の8割が名取市。普通のセリより根っこも美味しい、まさにセリ鍋にピッタリなブランド野菜です。
セリ鍋を作るコツ
ここからは、セリ鍋の作る際のコツを紹介します。
- セリ鍋はしょうゆベースの出汁が基本。 – 白だしを使うと、カンタンに美味しいセリ鍋が食べられますよ!
- 具材は普通の鍋と同じ!鴨肉があれば最高! – 鍋の具材は、一般的な鍋と同様で構いません。自宅で作る時は鶏肉でも構いませんが、鴨肉を使うと一層美味しくなります。
- セリはしゃぶしゃぶ形式にするとシャキシャキ感を味わえる! – セリを食べる時は、煮込むのもいいですが、しゃぶしゃぶ形式にするとシャキシャキ感アップ!さらに魅力が増します。ただし、根っこは最低でも20~30秒以上は煮る必要があるので注意が必要です。
- 根っこの土はもみ洗いが基本。歯ブラシがあればなお良し! – 根っこの洗い方は指でもみ洗いが基本。使い古しの歯ブラシがあれば、それを使って一気に洗ってしまうという荒業もアリです。ただし、歯ブラシで洗っても根っこと茎の間に小石が詰まっている場合があるので注意。
セリ鍋は手軽に作れますが、これらのコツを意識するとさらに美味しいセリ鍋が食べられます。自宅で作るときには、意識してみてください!













