【岩手県岩泉町】日本三大鍾乳洞の一つ「龍泉洞」は冒険心をくすぐる天然アドベンチャースポット!
目次
岩手県下閉伊郡岩泉町にある超巨大鍾乳洞「龍泉洞(りゅうせんどう)」をご存じですか?
日本を代表する鍾乳洞の一つで、その全容は未だ解明されていない巨大洞窟です。今回はそんな大人でもワクワクする神秘的なパワースポットを取材してきました!
龍泉洞とは?
龍泉洞(りゅうせんどう)は、盛岡市から車で約二時間ほどの岩手県下閉伊郡岩泉町にある宇霊羅山(うれいらさん)の東部にある鍾乳洞で、別名:岩泉湧窟(いわいずみわっくつ)とも呼ばれます。
総延長は4,088mまで確認されており、予測では5,000m以上あるとされていますが、あくまで予測数値だそうです。上下の高低差は約249mで日本の洞窟中第5位といわれています。
山口県美祢市の「秋芳洞」・高知県香美市の「龍河洞」と合わせ「日本三大鍾乳洞」の一つに数えられています。
内部ではつらら石・洞窟サンゴ・石筍、リムストーン・フローストーン・石柱など、鍾乳洞が生み出す様々な光景を目にすることができます。
湧き出る水は日本の名水百選に選出
また、龍泉洞は岩泉湧窟とも呼ばれる名前の通り大量の水が湧き出していて、8つの地底湖の存在も確認されています。(現在一般公開されているのはその内3つの地底湖のみ)
水量は1万7千㎥/日以上もあり、カルシウム分を多く含む弱アルカリ性の水は1985年に「日本の名水百選」のひとつに選定され、岩泉町の水道水のほか、ミネラルウォーターとしても商品化されています。
名水百選の水を水道水として飲めるなんて…岩泉町の人がうらやましいですね!
龍泉洞はコウモリで有名?
龍泉洞は天然記念物にも指定されています。その登録名称は「岩泉湧窟(いわいずみわっくつ)及びコウモリ」。洞窟とともにコウモリも天然記念物に登録されています。
実は現在の龍泉洞で一般公開されているのは洞窟全体の700mほどで、その他の部分は未整備、または調査中となっています。その中には「蝙蝠穴(コウモリアナ)」と呼ばれる支洞などがあり、そういった場所にキクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリ、モモジロコウモリ、ウサギコウモリ、テングコウモリといった5種類のコウモリが確認されているそうです。
そのうち、耳の長いウサギコウモリ、鼻が複雑な構造をもつキクガシラコウモリ、やや小型で腹面がうすく褐色のコキクガシラコウモリなどは、学術的に貴重な種なんだとか。
パワースポット「龍泉洞」は恋人の聖地?
龍泉洞は古くから、訪れた人は「第三の目が開き、物事の真理をみる」ことができるようになるとされ、「現状を打破し、新たなステージへと進むことができる」という言い伝えから「勝負運・仕事運・健康運」にご利益があると言われていたそうです。第三の目っていうのはすごいですね…
しかし近年では2014年に「特定非営利活動法人地域活性化支援センター」が主催する「恋人の聖地プロジェクト」により「恋人の聖地」に選定されたことで、恋愛成就のパワースポットとして人気なんだそうです。
最初に知った時は「なんで?」と思いましたが特に詳しく理由は記載されていなかったので理由であろう?と思われるものを調べてみました。
ハート型に見える?月宮殿の存在
入り口を入ってすぐの所にある「月宮殿」が、帰路に裏側から見ると少し斜めがかったハート型に見えることからカップル達に人気の撮影スポットとなっているそうです。
ひゃっこい(つめたい)水が百恋水?
地元の方言で冷たい水のことを「ひゃっこい水」ということから、語呂合わせで「百恋水(ひゃっこいみず)・初恋水(はつこいみず)」と呼ばれ親しまれているそうです。
「初恋」はまだいいですが、「百恋」は恋多きであまりよろしくないのでは…と思いましたがあくまで個人の感想です。
オ穴・メ穴の存在
龍泉洞には古い言い伝えが色々あり、その中の一つにオ穴・メ穴の話があります。
現在とは違う昔の龍泉洞の入口に清水川明神さまが祀られており、ここの岩壁に「オ穴」「メ穴」と呼ばれる二つの岩穴があったそうです。恋の成就を願う若い男女が密かに明神さまに詣でたあと、男はメ穴に、女はオ穴に小石を投げ込んで恋の占いをしたという話が伝えられているそうです。
第三地底湖がハート型に見える?
洞窟内の第三地底湖。これがLED照明の加減によってハート型に見えるそうです。
…これはちょっとさすがに厳しいかもしれませんね。笑
もう一つ補足をすると龍泉洞の水は「龍泉洞地底湖の水は子宝に恵まれる水」と称えられていたそうです。
中には若干怪しめな理由もありましたが…こういった理由を総じて「恋人の聖地」に選定されたんでしょうね!
龍泉洞の見どころ
龍泉洞内部には地底湖はもちろんですがその他にも様々な見所があります。今回は観光コースの順路にそって見どころをご紹介します。
入り口のエアカーテンを抜けると川の轟音!冒険心がくすぐられる百間廊下
入り口を入るとまず待ち受けるのは強風のエアカーテン。詳細は不明ですが、外部との空気循環を遮断して洞窟内の環境を維持する…というような意図があるのではないでしょうか?
洞窟外からずっとなのですが、洞窟内に入ってもかなりの水量の渓流沿いにいるような川の轟音が響きます。洞窟内から湧き出る水が洞窟内に川を作っているからです。
時には川の真上、時には川の脇と整備された足場を歩いていくと、不思議と冒険心がくすぐられてワクワクしてきます。まるで千葉県にある某テーマパークのアトラクションにでも来たかのような気分です。
奥へ向かって進むと次第に直線的な通路になっていき、天井に向かって高く裂けたような地形に変わっていきます。ここが百間廊下(ひゃっけんろうか)と呼ばれる場所で、昔、龍が通ったことで細長い道ができたという逸話があるそうです。
広く開けた空間がまるで月面にいるような月宮殿
百間廊下を抜けると次に現れるのは広く開けた空間。まるで映画や小説の世界に出てくる月面を想像させることから月宮殿(げっきゅうでん)と呼ばれています。
ここには長い年月をかけて作られた様々な形の鍾乳石があり、中には洞穴ビーナス・音無しの滝・亀岩・地蔵岩など、その見た目からユニークな名前を付けられた岩々を見ることができます。
綺麗だけど少し怖い?神秘的な3つの地底湖
月宮殿を抜けて順路通りに進むといよいよ姿を現すのが3つの地底湖です。
まず第一地底湖は水深35m。昔から大量の水が湧き出る洞窟として知られていた龍泉洞でしたが、畏怖の念からか内部調査は近年まで行われていませんでした。探検は1920年代から始まり、1959年に初めて第一地底湖の調査が行われたそうです。
次に現れるのが第二地底湖。こちらは水深38mで、1962年に越智研一郎氏による潜水調査で発見されました。
そして観光コースの最終地点は1967年の潜水調査で発見された第三地底湖。こちらはなんと水深98mもあるそうです。
観光コースはここまでですが、この先にさらに5つの地底湖が発見されているそうです。とんでもない水量ですね。調査ではこれらの水は龍泉洞の北部に広がる森林地帯から集積されているそうで、その集水面積は43平方キロメートル、距離にして一番遠くは14Km離れた場所の水が到達しているそうです。
ここからは体力勝負!階段を上って観光コース最高地点へ
一応の観光コースはここで終了。帰り道は二つのルートから選択できます。
まずは来た道をそのまま折り返すコース。通ってきた道を戻るだけなので楽です。
もう一つは階段を上って龍泉洞観光コースの最高地点「三原峠(みはらとうげ)」を目指すコースで、こちらは結構きついです。途中「身体、体調上無理な方はお戻りください」と注意書きがあるほどで、その記載によると昇る階段数は165段、降りる階段数は107段の合計272段あるそうです。
これは途中にある第一地底湖展望台から下をのぞいた様子。結構怖いですがぼんやり見える第一地底湖が幻想的です。よくポスターなどの撮影箇所となる場所だそうです。
観光コース最高部、三原峠にある案内板。地底湖の水面からおよそ35mの高さにあるそうです。
まとめ
洞窟というと、狭くて暗い場所を恐る恐る探検する…というイメージがあったんですが、龍泉洞は広くて快適に見学出来て、その規模には本当に驚かされました!
将来的に調査や整備がもっと進んで見学コースが拡張されるといいですね!
ちなみに道路を挟んだ向かい側には1967年の道路の拡幅工事の際に発見された「龍泉新洞(りゅうせんしんどう)」も存在します。こちらは科学館として整備されていて、洞窟内で発掘された石器や土器などが展示されています。龍泉洞のチケットで合わせて入場できるので覗いてみるといいかもしれません。
INFORMATION
- 名 称:龍泉洞(りゅうせんどう)
- 住 所:〒027-0501 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉神成1番地1
- 電話番号:0194222566
- 公式URL:http://www.iwate-ryusendo.jp/
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@neft_tohoku 岩手県岩泉町にある日本三大鍾乳洞の一つ【龍泉洞】 その規模は未公開部分を含めて5,000m以上に及ぶといわれています。 地底湖を含めて、幻想的な風景を見ることができる観光スポットです! コウモリでも有名です🦇 #岩手県 #岩泉町 #龍泉洞 #地底湖 ♬ オリジナル楽曲 – 東北ろっけん雑学メディア | NEFT(ネフト)