南部鉄器

岩手県の伝統工芸品といえば、南部鉄器が有名です。国内だけではなくて、世界的にも評価が高いです。特にパリやミラノといったファッションやアートの先進都市でファンが多いです。

そして、岩手県で最も南部鉄器が集まっている場所が、盛岡市にある岩鋳鉄器館です。巨大で重厚感のあるものから、小さくて可愛いものまで、様々な南部鉄器を鑑賞できます。

今回は、南部鉄器を見るには最適の岩鋳鉄器館を紹介していきます。

 

 

巨大な鉄器が目を惹く

ジャンボ鉄鍋

 

 

岩鋳(いわちゅう)鉄器館の入口には早速、直径2mの南部ジャンボ鍋があります。重量は1200kgもあります。高さは75cmです。これで実際に岩手の郷土料理である芋煮を作ったこともあるそうです。

実に3000人分の芋煮を一気に作れます。

 ジャンボ鉄瓶

 

 

館内に入ると、やはりまず目に入るのは、巨大な南部鉄器です。今度は鉄瓶です。こちらは高さが150cmと先のジャンボ鍋の倍あります。重さは350kgです。

このサイズの鉄瓶は日本のみならず世界でも一番大きいです。一度に2000人分のお湯を沸かせます。

展示品はタッチOK

 

 

こういった場所では珍しく、ジャンボ鍋や鉄瓶など基本的に館内の展示品は直接触れます。

やはり、南部鉄器独特のごつごつとした質感やしっとりした感触を味わえるのは、有意義な体験になります。実際に行ってみて、その魅力を文字通り肌で感じられます。

鉄瓶の前には、大きな南部鉄琴が置かれています。もちろん、こちらも実際に叩くことが可能です。ちゃんと音階になっているので、曲の演奏をしようとする子どもがよくいます。

工房見学が可能

 


展示ゾーンを抜けると、実際の工房が姿を現します。部屋全体が鉄の色に染まった異様な空間です。日々の鉄の粉が壁や床に堆積しているせいかもしれません。長い年月の蓄積が感じられます。

実際に職人が作業にあたっているところを見学できます。とても細かい砂ででこぼこした鋳型を作ります。それに1400℃に及ぶ鉄を流し込み、成型していきます。

職人が全ての工程を手作業で行っている

 

 

南部鉄器の特徴として表面の精緻な文様があります。こちらは、職人が一つひとつ手作業によって入れています。さらに南部鉄器だけの工程として、錆び止めをします。

900℃もの高温の炭火のなかに、約30分入れておきます。額から汗を垂らしながら作業に取り組む姿は、まさに職人そのものです。

錆び止めの後、漆やお歯黒を塗って完成です。

訪問日によって見られる工程が異なる

 

 

鉄瓶ができあがるまでには、3週間を要します。鋳型を作るのに2週間が費やされ、溶けた鉄を流し込んで固めて、研磨や色塗りをして完成するのに1週間がかかります。

このように、1日で終わる作業ではないですから、行く日によって職人が取り組んでいる内容が異なります。見たい作業がある場合(たとえば、1400度の灼熱の鉄が鋳型に流し込まれるところが見たいなど)には、前もって電話で聞いておきましょう。

そうすれば、この日なら見れる、と教えてくれるので、それに合わせて行けば良いです。

全ての作業が職人の手で行われているのを見ると、また南部鉄器の見方が変わってきます。間近に見て、触ってみて、そのごつごつとし質感や、細やかな模様が、全て人の手でなされているのを認識していると、その凄さがリアルに感じられます。

お気に入りの南部鉄器を持って帰ろう

 

 

南部鉄器の展示販売コーナーが併設されています。ここでお気に入りの商品を買って帰れます。

南部鉄器というと、無骨で黒い印象を持っている人がほとんどです。しかし、ここではその常識に捕らわれない、実にバリエーション豊かな鉄器が揃えられています。

100に及ぶカラーバリエーション

 

 

特にカラーが豊富です。赤や青や緑の商品があります。全部で100色もあって、20ヵ国以上に輸出しています。500円ぐらいで買える物もあれば、驚くほど高額な品まで、値段もバラエティーに富んでいます。

フライパンやご飯鍋など調理器具がおすすめ

 

 

南部鉄器は、肉厚で熱がじんわりと均等に伝わる性質を持っています。そのため、日用の調理器具に最適です。なかでも人気なのはフライパンです。

普通のフライパンと比べると、同じ大きさでもずっしりと重いのが特徴です。実際に手に持って野菜を炒めているイメージをしてみて、これなら毎日使っても大丈夫そうだ、と確かめてから買うのが良いです。

フライパンは、3000円程度で購入可能です。

ご飯鍋(炊飯器)は、フライパンに比べると値段がしますが(12000円ほど)、南部鉄器の圧力でもって非常に美味しいお米が炊けるということで、好評を博しています。

 

 

ご飯を炊くだけではなくて、カレーやシチューを作ってもとても美味しく仕上がります。

世界にファンを持つ急須

 


南部鉄器の代表的な形の1つに、急須があります。急須はティーポットとして、外国人にも大変に人気です。伝統的でシックな急須が好まれて、ヨーロッパのカフェに届けることも多いです。

岩鋳鉄器館についてまとめ

 


今回は、様々な南部鉄器が集まる岩鋳鉄器館を紹介してきました。巨大な鉄器が設置されていたり、職人の手作業の様子を生で鑑賞できるなど、見ごたえがある内容が提供されています。

安価にお気に入りの鉄器を購入できるのも魅力です。鉄瓶など大きめの商品の他、「残したい日本の音風景100選」にも入った南部風鈴やコースターなどの小物も持ち帰りやすく人気です。

ベビーカーで入場できるので、小さい子どもがいる家族にもおすすめのスポットです。

INFORMATION

名称 岩鋳鉄器館
所在地 岩手県盛岡市南仙北2丁目23−9
電話番号 019-635-2505
公式URL http://www.iwachu.co.jp/
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