【福島県】秘湯や名湯、ユニークな泉質で選ぶ会津地方のオススメ温泉3選!
目次
福島県の会津地方の温泉は、会津盆地の周辺を取り囲むかのように、磐梯山の周辺や南会津の山間などにさまざまな泉質の温泉が点在しています。
東山温泉や芦ノ牧温泉に湯野上温泉など、多数の温泉宿がある名湯が多いなかで、この記事では1軒宿の知られざる会津の秘湯とも言える3つの源泉をご紹介します。
磐梯山ふもとの鉄泉「翁島(おきなじま)温泉」(耶麻郡猪苗代町)
大正時代の初期に開かれた源泉は「単純炭酸鉄線」で、無色透明ながら鉄分を多く含むことから黄褐色沈殿物が有ります。
日本では比較的少ないとされている「二酸化炭素泉」でもあり、切り傷・末梢循環障害・冷え性・自律神経不安定症に良いとされているほか、鉄分によって身体が温まり婦人病にも良いとされています。
日本酒アドバイザーがいる郷土料理の宿「玉の湯旅館」
自家源泉100%で、宿から磐梯山までの間に建物などがなく、景観が素晴らしい温泉宿です。
大浴場は男湯から眺める磐梯山が雄大で、ついつい長湯をしてしまいそうになります。
客室は全て和室で12畳が9室と14畳が2室、そして20畳が2室と、大人数での宿泊が可能で、磐梯山の眺望が素晴らしい和室は食事のグレードによって優先されるので、一番上のAコースがおススメです。
このAコースのお料理は玉の湯旅館名物で「会津ごっつぉう膳」と名付けられ、会津方言で「ごちそう」を表す名の通り、馬刺しや鯉の旨煮にソースカツなど会津の郷土料理がたっぷり出されます。
玉の湯旅館<Information>
- 施設名:翁島温泉 玉の湯旅館
- 所在地:福島県耶麻郡猪苗代町本中島2336-7
- 電話番号:0242-65-2611
- URL:玉の湯 公式サイト
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奥会津の山間の渓流に湧き出る8つの源泉「西山温泉」
只見川支流の滝谷川沿いに自噴する8つ源泉は、一通り入浴するとどんな病気も治癒する「神の湯」ともいわれていて、それぞれ違う源泉を持つ温泉宿が4軒と日帰り入浴施設が2軒あります。
8つの源泉の泉質は「含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉」で、効能はアトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・表皮化膿症・末梢循環障害・切り傷・冷え症・うつ状態・皮膚乾燥症などです。
なめらかな触感のお湯は肌がツルツルになる美肌の湯として評判なほか、呼吸器系疾患への効果があるとされて「たん切りの湯」などとも呼ばれています。
近くに地熱発電所があるほど地熱が高く、源泉の温度も70℃から80℃近くと高めです。
古き良き湯治の気分を味わう秘湯の宿「会津西山温泉 滝の湯」
1899年(明治32年)創業のこちらの宿は、秘湯の雰囲気ただよう温泉郷の中にあって、「日本秘湯を守る会」会員宿に相応しい古い湯治宿のたたずまいが残されています。
2つ浴場にそれぞれ違う源泉が引かれていて、男湯の「荒湯源泉」は「含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉」、女湯の「滝の湯源泉」は「ナトリウム-塩化物温泉」でpHがやや高く柔らかい肌触りです。
内湯は時間帯で男女が入れ替わるので両方の源泉に浸かることができ、渓流沿いにある「荒湯源泉」の露天風呂は川のせせらぎに癒されながらの入浴を楽しめます。
露天風呂は1つなので混浴ですが、19時から21時までは女性専用時間となっているので安心です。
小鳥のさえずりと川のせせらぎが聞こえて、Wi-Fi無料の新館の客室には和洋室が1室ありますが、ほかは全て8畳から10畳の和室です。
また明治時代の書院造りの旧館には泊まることができませんが、中に入ることができて当時の風情を楽しめます。
食事はテーブルごとに広くゆったり仕切られた大広間で、アユの塩焼きや車麩の揚げ煮などの郷土料理に、季節には山菜の天ぷらなどが味わえて、地酒やイワナの骨酒なども用意されています。
なお、冬期間は積雪のため休業となりますので、公式サイトで営業期間を確認してください。
滝の湯<Information>
- 施設名:会津西山温泉 滝の湯
- 所在地:福島県河沼郡柳津町大字 砂子原字長坂829
- 電話番号:0241-43-2311
- 冬季休業:12月中旬~3月中旬
- URL:滝の湯 公式サイト
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とろりとした南会津の美肌の源泉「さかい温泉」
1970年に湧出した歴史の新しい「南郷界温泉1号源泉」は泉温60℃と高く、無色透明で薬効が高いと言われる「ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」で、とろりとした質感で肌に張りと潤いを与える美肌の湯です。
一般的適応症のほかの泉質別適応症は、動脈硬化症・切り傷・やけど・慢性皮膚病虚弱児童・慢性婦人病です。
南会津には自然の中に多くの泉質が異なる日帰り温泉があるので、車なら温泉のはしごでお湯比べを楽しめます。
また、会津高原は温泉だけでなく星空がきれいなことでも知られていて、夜にはプラネタリウムのような満天の星空が拡がります。
星空とスキーと温泉を楽しむ一軒宿「会津高原 星の郷ホテル」
以前は「さゆり荘」という名の温泉旅館でしたが、2021年9月から新たに「星の郷ホテル」として移転オープンしました。
自然の中にあって夜は周囲が暗いことから、満天の星空を楽しめる温泉宿として人気があり、「自然のプラネタリウム」などとも呼ばれています。
客室はシンプルな洋室ツインと畳の小上がりがある和洋室ツインのほかに、源泉かけ流し客室温泉風呂付きのラグジュアリーな和洋室ツインがあり、24時間いつでも気軽に入浴できておススメです。
露天風呂付きの大浴場のほかに1日4組限定の貸切温泉があって、周りに気がねなくゆったり美肌の湯を楽しめますが、利用申し込みは先着順なので早めにチェックインして予約すると良いでしょう。
夕食は味と量に定評がある創作和食料理のコースを、広く明るいレストランでゆっくり味わえます。
朝食はビュッフェスタイルで、地元の新鮮な牛乳と「すりおろし南郷トマトジュース」がおススメです。
星の郷ホテル<Information>
- 施設名:会津高原 星の郷ホテル
- 所在地:福島県南会津郡南会津町界湯の入278
- 電話番号:0241-73-2121
- URL:星の郷ホテル 公式サイト
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まとめ
会津地方では大自然の中にさまざまな泉質の温泉が豊富に湧出しています。
また、会津盆地は日本有数の米処であるほか、山からは温泉だけでなく清水も湧き出ることから酒処でもあります。
鶴ヶ城(会津若松城)や白虎隊の飯盛山などの会津藩の歴史を訪ねながら、温泉と地酒と郷土料理を味わってください。