【山形県】秘湯や名湯、ユニークな泉質で選ぶ山形県のおススメ温泉3選!

蔵王温泉をはじめ、銀山温泉肘折温泉など情緒あふれる温泉街などが多いことで有名な山形県は、県内の市町村全てに温泉があるとして、温泉マニアの間では人気な県です。

そのため、それら有名温泉の陰に隠れてあまり知られていない秘湯・名湯が点在しています。

ここではそれらの中から個性的な泉質をもつ3つの温泉をご紹介します。

原生林に囲まれた間欠泉「羽根沢温泉」(最上郡鮭川村)

羽根沢温泉 共同浴場 鮭川村観光協会 公式サイトより

新庄市内から車で30分ほど西に向かった原生林に囲まれた山間に、3軒の温泉旅館と1軒の共同浴場が肩を寄せ合うように建っている小さな温泉街で、100年以上にわたり秘湯の湯治場として愛されてきました。

源泉は数少ない間欠泉で、含食塩重曹泉(穏和低張性高温泉)というトロトロの感触の弱アルカリ性(pH8.4)の温泉が湧き出し、肌がツルツルになることから「美人の湯」として愛されてきました。

羽根沢温泉 松葉荘の内湯 鮭川村観光協会 公式サイトより

そもそもは1919年(大正8年)に石油の試掘をしていたところ、温泉が湧き出したことが開湯の発端で、昔は石油の匂いがするお湯だったそうですが、今ではほとんど感じられません。

美肌のほかの効能には、慢性皮膚病・切り傷・やけど・虚弱児童・慢性婦人病・神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・関節のこわばり・慢性消化器病・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進があります。

羽根沢温泉の飲泉所 山形県公式観光サイトより

また、温泉街には開湯100周年の記念として飲泉所が建てられていて飲泉が可能です。

手つかずの自然を楽しむ展望風呂がある「ホテル 紅葉館」

紅葉館 鮭川村観光協会 公式サイトより

3軒の旅館はいずれもアットホームな雰囲気で、地元食材の郷土料理など甲乙つけがたいおもてなしですが、建物の5階に浴場があって原生林の景観を眺めながら美肌の湯を楽しめる紅葉館をご紹介します。

内風呂(男湯) 鮭川村観光協会 公式サイトより

丸い湯船の女湯とひょうたん型の男湯にかけ流されている源泉は、強いぬめりがありながら湯上りはサラッとしていて、1回浸かっただけも肌がツルツルのスベスベになります。

また、入浴した際の刺激が少ないので、皮膚病や傷の治療にも向いていて治りが早いと評判です。

和室 鮭川村観光協会 公式サイトより

お部屋は木のぬくもりを感じる落ち着きのある純和風で、ゆったりと過ごせます。

食事は、四季おりおりの山菜やキノコ類にアユや川ガニなど、地元食材がふんだんに使われた郷土料理を地酒とともに楽しめます。

INFORMATION

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赤ちゃんでも大丈夫な優しい泉質「かみのやま温泉」

かみのやま温泉 山形県公式観光サイトより

1458年(長禄2年)開湯この温泉は、温泉で傷をいやす鶴を見た僧侶が発見したとされていて、湯町・新湯・十日町・河崎・高松・葉山・金瓶の7つの源泉からなり、これらの総称が上山温泉郷です。

近年ではIRの駅名が「かみのやま駅」とひらがなで書かれているため、「かみのやま温泉」と表記されることが多くなっています。

かみのやま温泉 橋本屋の内湯 橋本屋 公式サイトより

泉質は「ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)」で、神経痛・五十肩・切り傷・やけど・慢性皮膚病・慢性消化器病・冷え性・疲労回復・などが効能です。

肌に良いとされるメタケイ酸が豊富に含まれていることから美肌の湯とされ、弱アルカリ性であることから肌に優しい泉質で、柔らかい肌の赤ちゃんでも安心して入浴できるとされています。

うさぎがお出迎え、料理自慢の老舗温泉宿「はたごの心 橋本屋」

橋本屋 公式サイトより

1948年(昭和23年)創業で、和モダンなインテリアが人気の温泉宿です。

館内のあちらこちらに、兎年の先代女将さんが集めたうさぎの小物が飾られています。

橋本屋の貸切展望露天風呂 風遊び 橋本屋 公式サイトより

男女別の内湯と男女が時間制で入れ替わる露天風呂が2つあるほか、最上階の日本庭園に有料貸切の露天風呂が2つあり、湯上りに広いウッドデッキから日本庭園越しの温泉街の風景を楽しめます。

客室露天風呂付きプレミアムルーム まんさく 橋本屋 公式サイトより

16室の客室には和室と和洋室があって、露天風呂付きのお部屋もあります。

牛ステーキ 橋本屋 公式サイトより

山形牛や米沢牛に山形伝統のからしこうじ「あけがらし」など、山形の食材が使われている料理を、山形産の地酒やワインとともに個室ダイニングで周囲を気にせずゆっくり楽しめます。

INFORMATION

  • 施設名:はたごの心 橋本屋
  • 所在地:山形県上山市葉山4-15
  • 電話番号:023-672-0295
  • URL:橋本屋 公式サイト

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最上川源流の秘湯「大平温泉(おおだいらおんせん)」(米沢市)

滝見屋 公式サイトより

米沢の奥座敷とも呼ばれ、吾妻山ろくにある最上川源流地点の標高1,080mの高所に湧いていて、「米沢八泉」の一つとされています。

豊富な湧出量の源泉は2つあり、大平1号源泉は「カルシウム-硫酸塩泉(低張性・中性・高温泉)」、大平2号源泉が「含硫黄-カルシウム-硫酸塩泉(低張性・中性・高温泉)」で、硫黄含有がその違いです。

効能は胃腸病・高血圧・神経痛・リウマチ・慢性皮膚病・便秘などです。

滝見屋 山形県公式観光サイトより

源泉の発見は熊を追うマタギによるとする説と、山奥深く分け入った行者によるとする説があり、いずれも山深い所にある秘湯であることからそのように考えられているのですが、どちらによるものかの結論は出ていません。

最上川源流の秘湯にある隠れ家のような一軒宿「滝見屋」

滝見屋 公式Facebookより

山奥にあるため、駐車場を降りてから山道を15分ほど歩かないと到着しない宿ですが、最上川の源流トレッキングと秘湯感をたっぷり味わうことができます。

源泉はph7.40~7.40と中性のため肌に柔らかく、じわじわと身体に染みこむようなお湯です。

露天風呂 滝見屋 公式Facebookより

男女それぞれ1つずつある露天風呂と内風呂には異なる源泉がかけ流されていますが、源泉100%のために気候による温度変化があり、常連客にはこれもまた秘湯ゆえの風情と受け止められています。

このほかに貸切露天風呂が2つありますが、こちらも同様に源泉かけながし100%です。

客室の縁側 滝見屋 公式Facebookより

14室ある客室は掃除が行き届いている8畳から12畳の和室ですが、1室だけベッドのある洋室付きの和洋室となっていて、空いていれば希望することができます。

滝見屋 公式Facebookより

女将さんと地元のお母さんたちが作る料理は、女将さんの知り合いの農家などによる地元の上質な食材に、イワナや米沢牛なども使われていて、山形名物玉こんにゃくなどの郷土料理も味わえます。

ただし冬期は積雪のため11月上旬から2月末ごろまでは休業となるので、ご確認のうえでおでかけください(なお、2024年の予約は3月から受付開始です)。

INFORMATION

  • 施設名:大平温泉 滝見屋
  • 所在地:山形県米沢市李山12127
  • 電話番号:0238-38-3360
  • URL:滝見屋 公式サイト

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まとめ

この記事では3ヶ所しかご紹介できませんでしたが、温泉だらけの山形県はご紹介したい泉質の良い源泉がたくさんあり、またの機会にほかの温泉地もご紹介して行きたいと考えています。

それらの温泉地にある旅館やホテルは、それぞれがおもてなしへの努力を惜しまず魅力的です。

そのような宿についても、この先詳しくご紹介できれば幸いです。

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