宮城の年取り魚ナメタガレイで年を越そう!
目次
仙台の大晦日の風物詩、ナメタガレイ。
年取り魚と言えば、関東では「鮭」、関西では「鰤」が有名ですが、宮城県ではこのナメタガレイこそが年取り魚として愛されています。
今回は、年末になるとイキナリ値段が高騰する高級魚「ナメタガレイ」について、「どうして年末に食べられるようになったのか」「おいしいナメタガレイの選び方」「大晦日、お得にナメタガレイを楽しむ方法」を紹介します。
ナメタガレイはどうして年末に食べられるの?
ナメタガレイは、他の地域では『婆婆鰈(ババガレイ)』と呼ばれるカレイで、ヌメリが多いことから『滑多鰈』と書いて、ナメタガレイと呼ばれています。
北海道のあたりに生息する魚で、12月ごろから仙台湾のあたりに移動してくるため、宮城県や岩手県、青森県八戸市の一部で、大晦日の風物詩になっているようです。
そんなナメタガレイが大晦日に欠かせなくなったのは、実はつい最近のこと。
江戸時代までは、大晦日にはタラ汁が愛されていたのです!
ナメタガレイが食べられるようになったのは、明治29年ごろから。
この年に起こった明治三陸地震の影響で、宮城県沖ではナメタガレイが大量に取れるようになったのが原因なのです。
大晦日は正月に向けて忙しい時期。商家では、忙しくて魚を焼いている余裕がなく毎年大変な想いをしていたそうです。そのタイミングで漁獲量が増えたナメタガレイ。
冷めても美味しいナメタガレイの煮付けは、忙しい時期にピッタリだということで、重宝されるようになったということなのです。
美味しいナメタガレイは、黒い方を選ぶ!?
せっかく高級魚であるナメタガレイを食べるんだったら、できるだけ美味しい想いをしたいもの。
そこで、ここでは美味しいナメタガレイの選び方をご紹介します!
黒い斑点が多いものを選ぶ!
ナメタガレイには表面に黒い斑点があるのですが、美味しいナメタガレイを食べたいのなら、斑点が多いものをゲットするのがいいでしょう。
確かに、真っ白の方が美味しそうに見えるし、班点がついていると見ようによっては傷んでいるようにも見えます。
しかし、実際には黒い斑点が多くついているものの方が脂が乗っているため、美味しく食べられるのです!
肉厚なものを選ぶ!
カレイ全般に言えることですが、肉厚な方が絶対に美味しいです。
ナメタガレイだって、もちろん例には漏れません。
身が締まって肉厚なナメタガレイは、身の剥がれもよくブリブリの食感を楽しむことができます。
肉薄では、この醍醐味は味わえません。
ちょっと値は張りますが、できるだけ肉厚のものを購入するようにしましょう。
大晦日に美味しいナメタガレイを食べる裏技!
年末になるといきなり価格が高騰するナメタガレイ。
ただでさえ高級魚なのに、需要が増えることで、さらに価格が上がっていくのです。
そのため、大晦日にお得にナメタガレイを食べるためには、早い時期に買って煮つけを作りおいて置くことです。
作り置きのポイントを紹介します。
- 臭みを取る方法→切り身にする前に湯引きしてぬめりをとっておく
ナメタガレイを美味しく食べるには、臭みを取っておくことが必要です。
そこで、切り身にする前に湯引きして、しっかりとぬめりを取るのがいいでしょう。
ただでさえ、ぬめりの多いナメタガレイですから、ここでぬめりを取るのと取らないのでは味に大きな差が出てしまいます。 - 冷凍保存は煮魚にしてからがオススメ
冷凍保存をすると、どうしても身が傷んでしまうため、あらかじめ煮魚にしてから冷凍保存するといいでしょう。
密閉容器や袋に、煮汁を多めに入れて冷凍保存することで、ナメタガレイの魅力を損なうことなく味わうことができるのです。
今年はナメタガレイで年越ししませんか?
年越しの準備で忙しい大晦日。
そんなときにナメタガレイの煮付けは、冷めても美味しいため持って来いの料理です。
年越しそばを食べる前に、年取り魚としてナメタガレイを用意しておけば、年の最後の贅沢にもなりますし、今年の大晦日は仙台風に越してみてはいかがでしょうか!