【山形県】山形県の山寺、立石寺から紅花文化の歴史を眺めて楽しみませんか!?
目次
山形県の県花が「紅花」であることを知っていますか。日本での紅花の生産量日本一は、山形県です。歴史をたどると、江戸時代初期にも山形県は日本一の紅花産地となっていることがわかります。
そして、山形県の景勝地はというと、「山寺の立石寺」が有名なのですが、この「山寺の立石寺」と「紅花」の歴史を一緒に楽しむことで、趣深いものがありますのでご紹介します。
多くの人が登って絶景と言われている山寺からの景色がまた別の意味でも趣深いものになりますので、歴史を知ってみるといいでしょう。
芭蕉が『まゆはきを俤にして紅粉の花』を詠んだゆかりの地
山形県山形市にある山寺「立石寺」は、山形でも有名な景勝地です。山寺と言われるだけあって、山壁に寺院が作られていて、開山堂は断崖のような場所に建っています。
その立石寺に向かう際に、俳聖、松尾芭蕉が詠んだとされるのが『まゆはきを俤にして紅粉の花』です。
山寺へ向かう道中に、紅花がたくさん咲き乱れ、女性のおしろいを払う「まゆはき」の化粧道具に見えたことから、女性の姿を思い浮かべる俳句が詠まれています。
この山寺「立石寺」は、天空の寺とも言われて1,015段の石段を登っていくと奥之院にたどり着くのですが、長くて辛い石段を登ることで人の煩悩が消えていくとも言われています。
その厳しい道中で、俳句を詠んだのが松尾芭蕉のこの句です。石段を1時間登ると眼下に絶景が見えるのですが、きっと道中の辛い時に、紅花の美しさに辛さを忘れたのではないでしょうか。
ちょうど、山形県の紅花の流通が最も盛んな江戸時代初期に松尾芭蕉が山寺への旅をしていたと言えるでしょう。
最上川流域の肥沃な土地と朝霧が作る「紅花」の美しさ
きっと江戸時代のこの辺一体の紅花の景色は、素晴らしかったのでしょう。
今でも、山形県の最上川流域を繋げるようにして、山形県では紅花産業が行われているのが貴重です。紅花の生産から染色加工までがこの最上川流域の各地で行われているのが特徴的です。
最上川流域の肥沃な土壌と朝霧が立ちやすい気候を利用したのが紅花栽培です。もしかすると、松尾芭蕉も朝霧と紅花を一緒に見て、白い霧の中に紅花の赤い美しさを見たのではないでしょうか。そして、その美しさに女性を思い浮かべたのかもしれません。
江戸時代当時、紅花は米の百倍、金の十倍とも言われた貴重な価値を持った山形県の自慢の産物でした。巨大な富をその地域にもたらしたとも言われています。
そんな紅花で栄えた歴史に思いを馳せながら、最上川流域を見渡す山寺の立石寺からの眺めを見てみるのも趣深いのではないでしょうか。
美しい紅花と山寺「立石寺」の景色を眺めてみませんか
紅花は、梅雨の時期の7月から梅雨明け頃まで咲いています。咲き始めは黄色ですが黄色から赤に花色を変化させるのも楽しみです。
7月頃に山形県の山寺 宝珠山「立石寺」を訪ねてみるのもおすすめです。石段の辛い道中、松尾芭蕉と同じ景色を見てみるのもいいでしょう。
山寺 宝珠山「立石寺」へは、山形駅から車で30分、JR仙山線で20分です。山形北ICから車で15分、山形空港から30分という立地の良さです。そこから、江戸時代へタイムスリップした気分で、1,015段の石段を登ってみるといいでしょう。
実は、松尾芭蕉はこの地で「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の有名な句も詠んでいます。約33万坪と言われる境内に、江戸時代に再建されたと言われる30余りの堂塔が残っていますので、ゆっくりと見学してみませんか。
INFORMATION
- 名 称:宝珠山 立石寺
- 住 所:〒999-3301 山形県山形市山寺4456−1
- 電話番号:023-695-2002
- 公式URL:http://www.rissyakuji.jp/