火山ガス

川原毛地獄は、秋田県湯沢市の南東に位置しています。宮城や山形の県境の近くです。JR奥羽本線「湯沢駅」から約22kmの秘湯で有名な「泥湯温泉」のすぐそばにあります。

昔から日本三大霊山の1つ(他は恐山と立山)に数えられていました。火山ガスの影響で、山肌が白くなっています。まるで異世界に来たような感覚に捕らわれます。

この世の地獄と呼ばれる荒廃した絶景が魅力です。それと対照的に、周囲には極楽浄土を味わえる秘湯スポットが存在しています。

今回は、特にこの川原毛地獄と、周辺の温泉を紹介していきます。

川原毛地獄のルーツ

807年には、すでに月窓和尚が川原毛地獄に霊通山前湯寺を建立しています。829年には、慈覚大師円仁により地蔵菩薩が奉納されました。

地蔵菩薩ができてから、毎年、川原毛地蔵祭が実施されています。硫黄鉱山で命を落とした人たちを供養する祭事です。僧侶や地元民がたくさん参加します。約30分と短いものですが、その存在意義は大きいです。

地獄一帯には殺伐とした異様な雰囲気が立ち込め、視界は白と青のコントラストに包まれます。この感じが仏教の世界観とマッチしたこともあって、修験の場として今なお信仰の対象に据えられ、息づいています。

地獄のメッカ

川原毛地獄は、標高800mの場所にあります。湯沢駅から駐車場まで約45分です。

案内板が建てられていて、血の池や針山など136の地獄がここに存在することが分かります。

上の画像は賽の河原と呼ばれる地獄です。

三途の川もあります。このエリアを歩くことを「地獄めぐり」といいますが、全ての地獄を見て廻ることはできません。

 立ち入り禁止エリアが多い

というのも、随所に「立ち入り禁止」の看板があるからです。

なぜ禁止されているのかというと、色々な所から有毒な火山ガスが噴出しているためです。なかには、熱湯が噴き出しているポイントもあります。

遊歩道においても、立ち止まりを禁止している所があります。硫黄の密度が高くなる場所だと、立ち止まってしまうと非常に危険です。

地獄から現世へ

硫黄の臭いのなかで進む真っ白な山肌は、まさに果てのない地獄を彷徨っているかのような気持ちにさせられます。それでも頑張って歩いていると、段々と標高が下がってきます。すると、徐々に生の息吹が辺りに漂ってきます。

植物が辺りに満ち溢れるようになり、現世に戻ってきたと実感できます。

川原毛大湯滝は天国のよう

川原毛大湯滝は、噴気が立ち上る地獄とは反対の下流にあります。駐車場のトイレの小屋の脇に小道があって、そこから坂を下りて向かいます。

山道を15分ぐらいかけて歩くと、大湯滝が姿を現します。この滝そのものがお湯で、滝つぼが温泉です。右側と左側に流れ落ちてくる滝が分かれていて、所々が滝つぼ、つまり浴槽があります。

滝つぼまで行くには、整備されていない岩肌を登らなければいけなかったりして、スリルがあります。慎重にゆっくりと向かいましょう。

水着着用で入ります。近くに簡易的な脱衣所が設置されています。

滝の下の川も温泉になっていて、寝そべったり、川遊びすることも可能です。

まさに源泉掛け流しそのものの滝湯を楽しめるスポットです。川原毛地獄との高低差は約170mです。地獄とは打って変わった天国のような場所です。

川原毛大湯滝の注意点

適温の時期は短い

この大湯滝は自然の場所なので、もちろん、利用は無料です。年中訪れることができますが、適温は7月~9月で、意外と短いです。夏前だと、湯温が冷たいので注意が必要です。

特に11月上旬~5月上旬は、積雪の影響で川原毛大湯滝への道路が閉鎖されます。地獄めぐりも含めて、徒歩で行くのも危険が伴う時期ですから、この期間は避けるようにしましょう。

強酸性のため目が沁みる

滝の真下に行って、修行僧のように打たせ湯をする人もいます。200mの落差があるのでかなりの衝撃で、打たれ甲斐があります。ただ、大湯滝は酸性の泉質なので、目に入ると痛いです。

全裸にはなれない

多くの人が写真を撮りに訪れるので、たまたま人が近くにいなくても、全裸で入るのはやめましょう。男性も女性も子どもも水着を着用していて、温水プールのような感覚で楽しむのが一番です。

INFORMATION

名称 川原毛地獄 川原毛大湯滝
所在地 秋田県湯沢市高松字湯尻沢
電話番号 0183-73-2111(湯沢市役所)
公式URL http://www.city-yuzawa.jp/midokoro02/711smf.html分
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長い歴史を持つ泥湯温泉

裸になってゆっくりと気持ちよく湯を楽しみたい、という人には、川原毛地獄のすぐ近くにある秘湯スポット「泥湯温泉」がおすすめです。

泥湯温泉は、約1200年前に開湯したと伝えられています。数件の宿がそれぞれ異なる源泉で湯を提供しています。

小椋旅館の温泉はまさに泥の色

おすすめは、「小椋旅館」です。立ち入り入浴ができるので、地獄めぐりの後に寄って湯を楽しめます。

泥湯温泉は栗駒国定公園内にあります。そのため、周囲は下手な開発がなされず、自然のままの非常に落ち着いた雰囲気に包まれています。

小椋旅館の泉質も酸性です。特徴的なのは、やはりお湯の色です。泥湯温泉といわれるのが納得するほどの、濃い黄土色をしています。

泥がそのまま溶けているのではないか、と感じられます。実際には泥によるものではなくて、マグネシウムなどの多くの鉄分がその色にしています。湯の酸の効果によって、入浴すると肌の古い角質が落ちてつるつるの美肌になると評判です。

小椋旅館は冬になると店じまいとなります。9月の秋の匂いを感じる頃が、訪れるには一番良いです。

INFORMATION

名称 小椋旅館
所在地 秋田県湯沢市高松泥湯沢25
電話番号 0183-79-3035
公式URL http://www.akitafan.com/archive/tourism/3619
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川原毛地獄についてまとめ

今回は、秋田県湯沢市の名スポット、川原毛地獄と大湯滝、そして泥湯温泉を紹介してきました。地獄めぐりは立ち込めた火山ガスの影響で植物が育たない真っ白な殺伐とした場所を歩きます。

普段と異なる環境で身体を酷使すると、異様に疲れます。その後はぜひ、地獄とは一変した天国というべき大湯滝や泥湯温泉で、疲弊した身体を癒しましょう。

地獄と極楽浄土の両方を満喫するのが、地獄めぐりのおすすめの楽しみ方です。