愛宕神社の寺号額

【宮城県】火の神カグツチを祀る辰年と巳年の守り本尊!愛宕山の愛宕神社(仙台市)

仙台市中心部南部に位置し、愛宕山の山頂に鎮座する愛宕神社は、広瀬川を挟んで仙台市街を一望できることから夜景スポットとしても有名な神社です。

「愛宕」の名を冠する神社は全国43都道府県に約1000社もあるそうですが、今回の記事は宮城県仙台市太白区向山に鎮座する愛宕神社と、その名前の元となった愛宕信仰の紹介です。


愛宕神社って?

愛宕神社は仙台市中心部からみて南方面、広瀬川を隔てる標高75mの愛宕山の頂上に鎮座しています。

愛宕神社の本殿
愛宕神社の本殿

主祭神は火の神である軻遇土神(カグツチ)

そして配神として

  • 天照大神(アマテラスオオミカミ)
  • 豊受大神(トヨウケビメ)
  • 大物主神(オオモノヌシノカミ)
  • 大山咋神(オオヤマクイノカミ)
  • 大国主神(オオクニヌシノカミ)
  • 速玉男神(ハヤタマオノカミ)
  • 伊邪那岐(イザナギ)
  • 伊邪那美(イザナミ)
  • 他3神

の12神を祀っています。

軻遇土神が火の神様であることから火防鎮護の御神徳があるとされ、愛宕山から見下ろす形で仙台の街を火の災いから守護してくれています。

辰年と巳年の守り本尊!

江戸時代から明治初期に起こった神仏分離以前は普賢菩薩(ふげんぼさつ)を祀っていたことから、辰年・巳年生まれの人を守護するとされ、辰巳歳生一代守護の御神徳もあります。(普賢菩薩は辰・巳の方角を守護するといわれているため)

十二支の恵方
十二支の恵方

このことから仙台十二支守り本尊の8社のうちの一つとしても有名です。

仙台十二支守り本尊

  1. 【子】   ・善入院観音堂(千手観音)
  2. 【丑】【寅】・虚空藏堂 大満寺(虚空蔵菩薩)
  3. 【卯】   ・鷲巣山 文殊堂(文殊菩薩)
  4. 【辰】【巳】・愛宕神社(普賢菩薩)
  5. 【午】   ・二十三夜堂(勢至菩薩)
  6. 【未】【申】・大日堂(大日如来)
  7. 【酉】   ・三瀧山 不動院(不動明王)
  8. 【戌】【亥】・大崎八幡宮(阿弥陀如来)

ちなみに愛宕神社のすぐ隣には仙台の十二支守り本尊の丑年・寅年の寺院である大満寺虚空蔵堂があります。

政宗公と一緒に引っ越しを繰り返してきた愛宕神社

愛宕神社はもともと戦国時代に伊達氏の本拠だった現在の山形県米沢市に存在していました。

しかし1591年の豊臣政権時代、政宗公が葛西大崎一揆の煽動の疑いをかけられ、米沢城72万石から葛西大崎13群の58万石に減転封された際に転封先の岩出山に一緒に移転されました。

そして関ヶ原の合戦後の1601年、徳川家康の許可を得た政宗公は拠点を仙台へと移します。愛宕神社もまたそのほか多くの寺社とともに仙台へと移転されることとなりますが、まずは1603年に荒牧村(荒巻村)に仮に遷座され、その後現在の宮城県庁付近である元寺小路へと移転されました。

ちなみにこの周辺には定禅寺や満願寺など多数の寺が並んでおり、当時は「寺小路」と呼ばれていたそうです。その後多くの寺が移転されたことから「寺小路」と呼ばれるようになりました。

そして1650年、仙台藩二代藩主伊達忠宗公によって現在の愛宕山山頂に別当寺である誓願寺とともに移されました。同年に現在も隣接している虚空蔵尊 大満寺も経ヶ峯より移転されています。

その後、別当寺である誓願寺は明治時代に廃寺となってしまいますが、愛宕神社は明治時代末期の神社整理政策によって、近隣と仙台市内のいくつかの神社を合祀して現在に至ります。


愛宕信仰とは?

愛宕信仰(あたごしんこう)とは、京都の愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社から発祥した信仰で、修験者が全国に広めたとされています。

前述していますが、日本全国で「愛宕」を社名につける神社は43都道府県に約1000社もあるそうです。大抵がカグツチノミコトやイザナミノミコトを祭神として祀っており、東北地方に特に多く分布しています。

愛宕権現(勝軍地蔵)
愛宕権現(勝軍地蔵)出典:Wikipedia

戦国時代には勝軍地蔵を本地仏としていました。勝軍地蔵とは兜と鎧を身に着け右手に錫杖、左手に如意宝珠を持ち戦馬に騎乗する姿のお地蔵様で、勝利の神として当時は多くの武士の信仰を集めていました。

政宗公が本拠を移転するたびに愛宕神社も常に共に移転していたのはこういった信仰からなのかもしれませんね。

やがて戦の時代が終わり平和な世の中となると、勝利の神から転じて火防の神様となり現在に至ります。この繋がりから愛宕の縁日は地蔵と同じ毎月24日とされています。

山門には愛宕大神の使いといわれる天狗の像が。

愛宕神社の山門
愛宕神社の山門

山門の両脇には日本最大の大きさを誇る大天狗烏天狗の天狗座像が安置されています。

愛宕神社山門の大天狗
山門右側の大天狗

天狗は修験道の守り神とされ、また、愛宕大神の神の使い顕現(けんげん)した姿として畏怖の対象とされているそうです。

愛宕神社山門の烏天狗
山門左側の烏天狗

「なぜ天狗が?」と思っていましたが、こういった由来があるんですね!


まとめ

この他にも愛宕神社の境内には、遷宮遷座されたその他の神社の社や、太平洋戦争時、同名を冠していた軍艦愛宕に乗艦していた宮城県出身者の慰霊碑などもあります。

軍艦愛宕慰霊碑
軍艦愛宕宮城県出身者慰霊碑

夜景スポットとなるだけに境内から見下ろす仙台市街の景色も絶景なので、辰年・巳年生まれの人はもちろん、それ以外の方々にも是非一度は参拝に訪れてみてほしい神社です!


愛宕神社(仙台市)<Information>

  • 名  称:愛宕神社
  • 住  所:〒982-0841 宮城県仙台市太白区向山4丁目17−1
  • 電話番号:022-223-6096
  • 公式URL:https://www.atago.org/

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