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【宮城県】宮城の冬を楽しもう!おすすめの冬まつり3選!
目次
東北でも宮城の冬は比較的暖かく雪は少なく、雪や氷の世界を楽しむ冬まつりは、栗駒山や宮城蔵王など積雪がある地域でいくつか開催されているくらいです。
多いのはイルミネーションで街を照らすイベントで、仙台の「光のページェント」をはじめ、各地で鮮やかなイルミネーション企画が盛んに実施されています。
この記事では宮城県内で代表的な2カ所のイルミネーションと、秋田県の「男鹿のナマハゲ」などと並び称される、歴史ある来訪神行事をご紹介します。
SENDAI光のページェント(仙台市)
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夏はジャズフェスティバルが開催される仙台の定禅寺通には115本にもおよぶケヤキ並木があり、このケヤキに冬は約45万個のLEDが取り付けられて灯されます。
冬枯れのケヤキ並木に、まるで光の葉っぱや花が芽吹いたかのような幻想的な光景が広がり、仙台の冬の風物詩として今シーズンは39回目の開催です。
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イルミネーションが点灯される区間は定禅寺通の仙台市民会館前から国分町通の交差点までで、定禅寺通の中央分離帯は光のトンネルとなります。
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みどころは通り沿いにあるガラス張りの「せんだいメディアーク」で、イルミネーションがガラスに映って得も言われぬ輝きを放つ幻想的な空間が広がります。
今年は12月6日(金)~12月25日(水)の20日間、毎晩点灯される予定です。
光のページェントを支援するクラウドファンディング
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仙台の冬の風物詩となったこの催しですが、企業からの協賛金が減少しているなどの理由で資金難となり存続が危ぶまれています。
資金源となっていた勾当台公園でのクリスマスマーケットが、市役所の建て替えに伴って開催できないという問題が発生していましたが、2024年は錦町公園での開催が決定されました。
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しかし、物価高騰などの影響によってこの先の開催が見通せない状況は変わらず、そこで実行委員会ではクラウドファンディングを実施して開催資金集めに取り組んでいます。
SENDAI光のページェント<Information>
- 名 称:2024 SENDAI光のページェント
- 開催期間:2024年(令和6年)12月6日(金)~12月25日(水)
- 点灯時間:月~木 19:00~22:00、金・土 18:00~22:00、日 18:00~21:00
※24日(火)、25日(水)は18:00~22:00 - 開催場所:定禅寺通(仙台市民会館前~国分町通)
- 問い合わせ先:SENDAI光のページェント実行委員会
- 電話番号:022-261-6515
- URL:2024 SENDAI光のページェント 公式サイト
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コダナリエ avenue(山元町)
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2011年3月の東日本大震災の翌年から、大きな津波被害があった山元町の皆さんが手作りで始めたイルミネーションが、今年13年目を迎えます。
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小平農村公園の地形を活かした手作りのイルミネーションは、半年以上前から住民とボランティアが検討して製作したもので、毎年異なったデザインが楽しめます。
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山元町と住民の心の復興を願って、公園一面に灯される20万個のLED電球に色彩られたイルミネーションは、どこか優しく温かみにあふれていて心が落ち着きます。
コダナリエの名前の由来とは?
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「コダナリエ」とは、手作りへの「こだわり」と地名の小平「こだいら」の「コダ」に、 イタリア語のルミナリエ(イルミネーション)から「ナリエ」を取って組み併せた造語です。
2024年の冬も山元町小平農村公園で12月7日(土)から12月29日(日)まで開催され、期間中の金・土・日の夜18時から20時まで点灯されます。
コダナリエ avenue <Information>
- 名 称:2024 コダナリエ avenue
- 開催期間:2024年(令和6年)12月7日(土)~12月29日(日)の期間中の金、土、日曜のみ開催
- 開催場所:小平農村公園(宮城県亘理郡山元町小平字舘18-1)
- 問い合わせ先:コダナリエ実行委員会
- 電話番号:070-2020-5701
- 問い合わせ先:山元町商工観光交流課(平日8:30~17:15)
- 電話番号:0223-36-9837
- URL:山元町観光サイト「ヤマモトイロ」
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米川の水かぶり(登米市)
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ご紹介した2つのイルミネーションからうってかわって、こちらは登米市東和町米川の五日町地区に800年以上昔から伝わる、真冬の民俗行事です。
男鹿のナマハゲなどと同様に、里に神が降りて来る「来方神行事:下面・仮装の神々」として、「ユネスコ無形文化遺産」に登録されています。
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毎年2月の「初牛」の日に火事が出ないように祈願する火伏せ行事で、地区の男衆が火の神様とされる「水かぶり」姿になり、家々の屋根に水をかけ「火伏せ」をします。
男たちは裸の腰と肩にわらの「しめなわ」を巻きわらじを履き、「あたま」とそれを押さえる「わっか」を被った頭に、火の神様の印とされるかまどのすすを塗ります。
「水かぶり」とは?何をするの?
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2月の初牛(2025年は2月6日木曜)の朝、五日町地区で代々「水かぶり宿」を務める菅原家に男たちが集まり「水かぶり」姿となって出発します。
宿から法輪山大慈寺境内にある秋葉山大権現で火伏せ祈願を行い、次に諏訪森大慈寺跡を訪れて再び火伏祈願を行い、町に繰り出して家々の火伏せ祈願をします。
家々の前に用意された手桶などの水を、「水かぶり」たちは家の屋根めがけて浴びせ、家人は「水かぶり」が見に付けているわらを抜いて火伏せのお守りにするのです。
「水かぶり」たちは大人だけでなく、お守りを狙う子どもたちの格好の餌食となり、町を回り終わるころにはほとんど裸になってしまいます。
いくつかのグループに分かれて町を回っていた、わらを引き抜かれた「水かぶり」たちは町の北にある八幡神社と若草神社に参拝して、火伏せをしながら宿に戻ります。
「水かぶり」たちとは別に、黒い僧衣に白い「ひょっとこ」のお面を付けた「火男」と、女装して白い「おかめ」の面を付けた二人連れが町を徘徊します。※動画内9:20頃より
「火男」は鐘を鳴らしながら歩き、「おかめ」はバケツが付けられた天秤棒を担いでいて、そのバケツは住民がご祝儀を入れるためのものです。
この二人も訪れた先に福をもたらす来訪神とされていて、「火男」は「水かぶり」と同じく火の神様の化身で、「おかめ」はその相方とされています。
米川の水かぶり<Information>
- 名 称:米川の水かぶり
- 開催日:2025年(令和7年)2月6日(木) 8:00~12:00
- 開催場所:法輪山 大慈寺(宮城県登米市東和町米川町下56)、米川町内
- 問い合わせ先:登米市教育委員会文化財文化振興課
- 電話番号:0220-34-2332
- URL:登米市 公式サイト
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まとめ
「SENDAI光のページェント」は人が多く訪れ定禅寺通は大混雑するので、歩く際には足元に気をつけて、持ち物の管理はしっかりしておきましょう。
また、「ゴダナリエ」は週末金曜から日曜の夜のみですのでご注意ください。
なお、「米川の水かぶり」は早朝から始まってお昼ごろには終わるので、見物するなら10時ごろまでに現地に入るのがおすすめです。
また、行列に近づきすぎると「水かぶり」が家にかける水を浴びることになるので、少し距離をとって見物するとよいでしょう。