田沢湖を訪れる前に覚えておきたい辰子姫伝説
秋田新幹線こまちの停車駅「田沢湖駅」からバスで10分ほどのところに田沢湖はあります。
ここ田沢湖は日本一深い湖であり水深は約423メートルにも上ります。近隣には抱返り渓谷・乳頭温泉など観光地が点在します。
コバルトブルーの湖が目にも鮮やかな田沢湖ですが、ここには悲しい伝説があります。田沢湖の湖面に浮かぶ「辰子姫(たつこひめ)」の像をご存知でしょうか。この像は、田沢湖の伝説でもある「辰子姫伝説」をモチーフに造られました。女ゆえに、美しいがゆえに哀しい辰子姫の伝説をお伝えしましょう。
辰子はとても美しい娘でした。あるとき、辰子は思います。「この美しさを永遠のものにできないかと…。」そして辰子は観音様に願をかけます。百日間願をかけた満願の日、観音様のご神託を受けます。「山を越えていきなさい。そうすれば清らかな泉があります。その水を飲むことによりあなたの願いは成就するでしょう。」辰子は急いでその泉へと向かいました。泉へ着くと辰子は水を飲みます。しかし、いくら飲んでも喉が渇いてしかたありません。泉に両手を差し入れて必死に水を飲みます。しかしのどの渇きは一向に収まりません。しまいには、泉に顔をつけて、飲み続けます。
すると、辰子の体はあっという間に大きな龍へと変わってしまったのです。そしてその瞬間、そこには大きな湖が現れました。そのときから辰子はこの湖の主となったのです。
哀しくも切ない物語です。その辰子姫、秋田にあるもう一つの湖(八郎湖、現在の八郎潟)に住んでいた龍である八郎太郎と結ばれたとか。
「うつせみは 願いを持てばあわれなりけり 田沢の湖に伝説ひとつ」
斎藤茂吉は辰子姫の伝説を歌に詠みました。この伝説の地を訪れてみてはいかがでしょうか。
田沢湖は湖のまわりを自転車や車で一周することができます。湖畔にはレストハウスやホテル、レストラン、そしてお土産屋さんなどもあります。また、遊覧船が運航しており、湖の中から周囲の景色を見ることもできます。古の伝説に思いを馳せこの地を巡ってみてはいかがでしょうか。
INFORMATION
名称 | 田沢湖観光協会 |
所在地 | 秋田県仙北市田沢湖生保内字宮ノ後39 |
電話番号 | 0187-58-0063 |
公式URL | http://www.tazawako.org/ |
記事リンク | 田沢湖:https://jp.neft.asia/archives/194 |
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