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福島県でクラフトビールを醸造しているブルワリーは、中通り北部のほかに、会津地方と田村市、西郷村にあります。
このエリアにも、地ビール黎明期からの老舗と、近年になって誕生した若い店が、競い合うように美味しいビールと醸しています。
猪苗代地ビール(猪苗代町)
地ビール黎明期の1997年から、磐梯山のふもとの猪苗代(いなわしろ)湖畔にある「世界のガラス館」の敷地でクラフトビールを造り続けてきました。
ドイツの「ビール純粋令」に基づいた本場ドイツビール造りにこだわり、ドイツから醸造設備と麦とホップを取り寄せ、磐梯山から湧き出る天然水で副原料を使わずに仕込まれています。
できたてのビールは「猪苗代ビール館」で磐梯山を眺めながら、美味しい料理とともに味わうことができます。
猪苗代地ビールのおすすめ定番ビール
ピルスナー:ホップの強めの苦味と炭酸のキレのある味わいで、ノド越しさわやか
ヴァイツェン:小麦麦芽による白い濁りとフルーティーな香りと、優しい味わい
ゴールデンエンジェル:やや赤みのかかった色で、飲みやすいながらしっかりしたボディ
ブラウンヴァイツェン:燻煙麦芽と小麦麦芽による香ばしさとフルーティーな香りを楽しめる
ラオホ:燻煙された麦芽の香ばしさに包まれ、口あたりよく甘く飲みやすい黒ビール
ホップジャパン(田村市)
郡山から西の阿武隈高地の山間に2020年にオープンしたマイクロブルワリーで、周辺農家の協力で栽培されたホップで造ったビールを世に出し、東日本大震災で元気を失った街に再び活気をもたらすとして創立されました。
広大な敷地を持つ公共の観光施設「グリーンパーク都路(みやこじ)」の中にあり、ホップのほか大麦・小麦・ライ麦・オーツ麦を栽培する農園があります。
定番ビールのほかに季節の限定ビールも精力的に多種を醸造しています。
ホップジャパンのおすすめ定番ビール
HopJapan IPA:ホップの香りと控えめな苦味、モルトの風味がバランスよく香り豊かで飲みやすい
HopJapan White:小麦のフルーティーな香りと、ホップのさわやかな香りのバランスがよい白いエール
Abukuma Black:豊かなホップの香りとしっかりした苦味の黒ビール、飲むほどに病みつきになる
南会津マウンテンブルーイング(南会津町)
JR会津田島駅近くに2018年に誕生したマイクロブルワリーでは、地元製材所のご主人が南会津町にクラフトビール文化を根づかせたいとの想いでビール造りに勤しんでいます。
醸造所に併設の「Taproom Beer Fridge(ビアフリッジ)は、カウンター4席に4人掛けテーブルが2卓とこじんまりした造りですが、さすが製材所のご主人だけあって木の温もりが感じられて落ち着く雰囲気です。
おつまみは持ち込みOKなので、美味しいビールにあうものをセレクトして行きましょう。
南会津マウンテンブルーイングのおすすめ定番ビール
IPA:柑橘系の香りと口に含むとリンゴの香り、苦味はしっかりですがアルコール度数5%で飲みやすい
コーヒーアンバー:カラメルやチョコレートモルトに地元カフェのコーヒー豆を使った新感覚エール
ハイランドポートブルワリー(西郷村)
2018年に栃木県との県境にある西郷(にしごう)村にできたマイクロブルワリーです。
麦芽100%で非熱処理、無ろ過で、西郷の美味しい水によって良質のビールを醸し出し、地名になぞらえたビールはその標高によって自家製ホップなどの量が調節され、それぞれ違った味わいがあります。
併設の「カフェ お家パン オブ」はオーナーご夫妻が営むパン屋さんで、天然酵母でドイツパンを焼いているほか、クラフトビールの販売と予約制のランチなどでビールを味わうこともできます。
ハイランドポートブルワリーのおすすめ定番ビール
白河ヴァイツェン:苦味控えめでノド越しがなめらか、ゴクゴク飲めてどんな料理でも合う
大平エール:自家製ホップのフルーティーな香りのエール、フレッシュホップのそう快な味わい
三本槍岳IPA:西郷村最高峰の名を冠した、ホップの豊かな香りと濃厚な味わいが最高のIPA
まとめ(クラフトビールのイベント情報)
このエリア内では、色々なクラフトビールが飲める大規模なクラフトビールイベントはありませんが、会津地方のお祭りなどで出店が出されることがあります。
また、ブルワリーがない浜通りでは、いわき市で「BEER博 IWAKI」が開催されています。