歴史

【福島県猪苗代町】「天鏡閣」は皇室が愛する洋館!明治ドレスを着て貴婦人になりきろう!

照明

「天鏡閣」は、猪苗代町に位置する有栖川宮威仁親王の別邸です。ちょうど猪苗代湖の西端にあります。ルネッサンス式の内装が施されていて、数ある日本の洋風建築物のなかでも、特に技巧的で綺麗です。

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国の指定重要文化財です。有栖川宮だけではなくて、昭和天皇や大正天皇も訪れています。元は大正天皇の行啓時の迎賓館として企画されました。

今回は、この皇室に愛された猪苗代の洋館「天鏡閣」について、あますことなく紹介していきます。

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天鏡閣のルーツ

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実際に大正天皇が来た際に、眼下の澄み渡る猪苗代湖を鏡に喩えて「天鏡閣」と名づけました。

1908年(明治41年)に、威仁親王によって天鏡閣は建てられました。しかし、当時はこの地域に電気が通っておらず、わざわざこの洋館のために電線を延ばしてきました。
理由は、後にその名の由来ともなった猪苗代湖です。その光景に魅了された有栖川宮は、電気を遠方から引いてでもこの地に洋館を建てることを譲らなかったわけです。

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天鏡閣の外観

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建物は基本的に2階建てで、3階部分に乗っかるように塔屋が付いています。これが展望室です。八角形の壁にはそれぞれに窓がついていて、雄大な猪苗代の景色を眺められます。

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皇室の行啓のための宿泊施設としては、他に鳥取市の仁風閣が有名です。こちらは、天鏡閣の前年に建てられていて、似ている点も多いです。

木造2階建てであったり、ペンキの鮮やかな白亜の外観であったり、北米系とルネサンス式が見事に融合する様が似ています。

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普通の洋館との違い

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違いは、やはり3階部分に取り付けられた塔屋でしょう。天鏡閣は、景色を堪能するための機能の点で、特徴的です。

展望室の他にも、南側に出っ張ったベランダがついています。この列柱がお洒落なベランダのある私室は、宮様のものでした。

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いつでも絶景を見ることができるように、という配慮からそうなっています。

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普通の洋館は、仁風閣のようにシンメトリーで平面的な造りです。しかし、眺望を重視したために天鏡閣は原則から外れていて、張り出したり奥行きがあったり、いくつも出窓があるなど極めて立体的です。

賓客食堂で優雅に紅茶を堪能

天鏡閣に来たら、ぜひ楽しみたいのが、賓客食堂でのティータイムです。ロイヤルティーセットが600円で提供されていて、これを頼んだときのみ、ロープが外されて食堂に入ることが可能です。

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豪奢な長テーブルや椅子が備えられていて、どこも見事な調度品で溢れています。非常に絢爛な場所で、皇室の方が食事した空間に思いを馳せながら、上質な紅茶を堪能できます。

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セットには季節のスイーツが付いています。ロールケーキやパウンドケーキ、焼きチョコなどが提供されます。

※ティーサービスは期間限定
2018年は、4月21日(土)から11月25日(日)まで。連日10時~15時半。

貴族になりきって満喫しよう

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少人数なら、長テーブルよりも窓際の対面式の席がおすすめです。穏やかな光に包まれながら、ロイヤルダージリンに舌鼓を打ちましょう。
まさにロイヤルな気持ちになれます。学生の方などはよく、ここに来ると「おーほっほっほ! 嫌だわ奥様、ドレスに埃がついてますわよ」などと貴族ごっこを楽しみます。

ついつい自分も皇族になった気分になる、そんな時間を過ごせます。ブラタモリでの表磐梯のロケの際に、タモリさんもここへ訪れました。紅茶や後で紹介するコロッケレーを楽しんだといいます。

ドレスの試着が女性に人気

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女性におすすめなのが、ドレスの試着体験です。500円という安価で、明治期のドレスや、地元の会津木綿を使った色彩の鮮やかなドレスに身を包むことができます。
本格的なドレスは着たことがないし、ちゃんと着れるか不安、という人も多くいます。でも、専門のスタッフが丁寧に着付けを手伝ってくれるので安心です。

衣裳部屋で着替えが終わったら、大広間で写真を撮ってもらえます。しかしそれだけではなくて、その後は、ドレスを着たまま館内を自由に見学できます。

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豪華なドレスを肌に感じながら、裾を引きずって別邸を歩き回れば、まさにお姫様気分です。宮様になったかのように、気持ちが高揚します。女性なら誰しも憧れる体験だといえます。

※ドレス試着体験は期間限定
2018年は、4月21日(土)から11月25日(日)まで。連日10時~16時。

まるで人形の部屋のような内装

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猪苗代は寒冷地であるため、各部屋や廊下には、暖炉が備えられています。暖炉の上の飾りが付いた鏡が大きくて目を惹きます。

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洗面台やバスタブ、天井のタッセルなど、どれもお洒落で精緻な作りです。可愛らしさもあって、リカちゃん人形の部屋にある小物が、そのまま大きくなったような印象を受けます。女子受け抜群です。

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珍しい4つ股の照明が吊るされたビリヤード用の遊戯室や、フランスの華やかなロココ調を日本風にした「明治調」がメインの客室など、色々な趣のある部屋があって楽しめます。

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売店で人気の物は?

天鏡閣には売店があります。そこで一押しなのが、「うまくて生姜ねぇ」(630円)です。国産の生姜と福島県産のえごまが使用されています。
ご飯との相性が抜群で、少しのせればご飯を何杯でも食べれる、というまさに典型です。生姜の効果で身体がポカポカしてきます。風邪のときにも良い、と評判です。

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他に、天鏡閣ケレーライス(カレーライス)やコロッケレー、ケレーパンも人気があります。当時は珍しい食材であった挽き肉が入っています。

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ケレーライスなど売店で買ったものは、外の庭園で食べられます。

天鏡閣についてまとめ

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今回は、皇室御用達の由緒正しい洋館「天鏡閣」を紹介してきました。国指定重要文化財となるほどの、細やかで丁寧な作りが魅力です。外観も内装も、独特な設計、技法、小物が使われていて、見ていて飽きません。普通の洋館と違うのは、そういった見た目だけではなくて、サービス内容も然りです。

館内に入れるだけでも楽しいのに、実際に高位の賓客が食事をしたその場所で、同じようにケーキを食べられます。さらに、女性はドレスを纏って館内を気ままに回遊できます。まさに、ここでしかできない貴重な体験が待っています。

INFORMATION

名称天鏡閣
所在地福島県耶麻郡猪苗代町大字翁沢字御殿山1048−14
電話番号0242-65-2811
公式URLhttp://www.tif.ne.jp/tenkyokaku/
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観光が大好きなwebライター。ご当地グルメの探求に専心中。最近は饅頭、団子など和菓子の名店をリサーチしております。デパ地下めぐりが日課。

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