湿原

【福島県福島市】標高1,600メートル。日本で星に一番近い「浄土平天文台」

『浄土平天文台(じょうどだいらてんもんだい)』は、福島県福島市にある高原ハイウェイ、磐梯吾妻スカイラインの中間地点、標高約1,600m地点に位置する「浄土平」にある公開天文台です。一般に公開されている天文台としては日本で最も高い位置に建っています。

『浄土平天文台』の開館期間は4月上旬から11月上旬(磐梯吾妻スカイライン通行可能期間)で、5月中旬から10月末までは毎週水曜日と土曜日は夜間も公開されています(悪天候中止)。入館料は無料です。

普段都会では目にできない星の数に感動

昼間の浄土平は吾妻小富士や浄土平湿原、一切経山(いっさいきょうざん)、五色沼(ごしきぬま/通称:魔女の瞳)、鎌沼(かまぬま)など見どころは多いのですが、夜になると空いっぱいに広がる無数の星も見逃せません。特に、天空にとうとうと流れる天の川の姿には圧倒されます。

浄土平天文台のメイン望遠鏡。条件が良ければ14.8等星まで見ることができる ©浄土平天文台

『浄土平天文台』に設置されている大型の望遠鏡からは、肉眼では見えない姿までも確認できます。『浄土平天文台』のメイン望遠鏡は、口径40cmの反射望遠鏡と口径15cmの屈折望遠鏡を合体させた大型の望遠鏡で、最大で14.8等星までの暗い星を観測できます。ほかにも口径25cmの反射望遠鏡、口径15cmの双眼鏡式望遠鏡など数台の小型望遠鏡や双眼鏡が設置されていて、月のクレーターや土星の輪、木星の縞模様・衛星などがはっきりと見えます。見たい星の位置は時季にあわせて館長やスタッフが望遠鏡を調整してくれるので、見逃すことはありません。

土星。輪の模様まではっきり ©浄土平天文台
オリオン大星雲(M42星雲) ©浄土平天文台

都会の明るい空ではほとんど確認できない流れ星も、スタッフがよく流れる位置を教えてくれるのでかなりの確率で見られます。願い事をいっぱい用意して行きましょう。

1階展示室で宇宙を学ぼう

さまざまな展示で宇宙が学べる展示室 ©浄土平天文台

『浄土平天文台』は、1階が展示室になっています。太陽系惑星の立体模型や天球儀のほか、天文台で撮影された星や星座、星雲などの写真、隕石などが展示されています。さらに黒点や炎のように見えるプロミネンス(光炎/こうえん)など太陽の活動を太陽専用望遠鏡で撮影した画像がテレビモニターで見ることができます。

©福島県観光物産交流協会
INFORMATION
  • 施設名称:福島市立浄土平天文台
  • 住所:福島県福島市土湯温泉町字鷲倉山浄土平地内
  • 標高:1,575m
  • 電話番号:0242-64-2108(開館期間中)
  • ※閉館中の問い合わせ先:024-525-3722(福島市観光交流推進室)
  • 開館期間:4月上旬~11月上旬(磐梯吾妻スカイライン通行可能期間)
  • 開館時間:10:00~17:00
  • 夜間開館:開館期間中の毎週水曜日・土曜日(雨天・曇天は中止)
  • 夜間開館時間:
  • 6月~8月/20:00~22:00
  • 5月・9月・10月/19:00~21:00
  • ※磐梯吾妻スカイラインの夜間通行止め期間を除く
  • 入館料:無料
  • 休館日:月曜日(祝休日の場合はその日以降の平日)
  • URL:http://www14.plala.or.jp/jao/

大自然を満喫できる標高1,600m地帯に広がる「浄土平」

吾妻小富士の麓にあるのが浄土平ビジターセンターなどの施設 ©福島市

「浄土平」は、福島県西部に連なる吾妻連峰の標高約1,600mのエリアに広がり、季節ごとにさまざまの表情を見せる高原地帯です。福島県の県都福島市から磐梯吾妻スカイラインで約70分、中心部には浄土平ビジターセンター、浄土平レストハウス、浄土平天文台および大駐車場が整備され、周辺の散策やビューポイントへの基地となっています。

周辺一帯は磐梯朝日国立公園の一部となっていて、美しい姿の吾妻小富士や荒々しい山肌を見せる一切経山、高山植物が可憐な花を咲かせる浄土平湿原、魔女の瞳とも呼ばれる美しい水をたたえる火口湖五色沼など、変化に富んだ風景が広がります。「浄土平ビジターセンター」からは散策路が整備され、グリーンシーズンには手軽に高原探勝やトレッキングが楽しめる天空の楽園です。ただ、冬季は雪に閉ざされ、すべてが閉鎖されてしまいます。

中心に大きな火口が口を広げる「吾妻小富士」

吾妻小富士。手間に見えるのが登山道 ©福島市

「吾妻小富士」は、標高1,707mの富士山型をした山で、山頂には大きく口を開けた火口があります。浄土平駐車場のすぐ脇にそびえ、浄土平のシンボル的な存在です。浄土平から山頂までの標高差は約100mで、駐車場脇から階段を登り10分ほどで山頂に着きます。火口は直径約500m、深さは70mほどで、一周できる散策路が整備され、一周は1時間ほどです。

活動中の活火山「一切経山」と「魔女の瞳」

浄土平のすぐ近くで噴煙を上げる「一切経山」

「一切経山」は、浄土平駐車場の北西に噴煙を上げそびえる標高1,949mの活火山です。その荒涼とした山肌は不気味さを感じさせます。一切経山の噴火活動は約30万年前に始まり、4900~7000年前に吾妻小富士や周辺の沼が形成された爆発が起こりました。

一切経山への散策コースは浄土平ビジターセンターから麓の酸ヶ平(すがだいら)まで約40分、酸ヶ平から山頂までは40分ほど、標高差約370mのトレッキングコースです。山頂までは危険なところも多く、亜硫酸ガスの噴出域もあり、登山並みのしっかりとした服装やトレッキングシューズなどの装備が必要。軽装でとか、悪天候時の無理な散策などは慎みましょう。

“魔女の瞳”といわれるハート型に見える「五色沼」

山頂からの大パノラマや眼下にキラキラ輝く“魔女の瞳”といわれる「五色沼」の景観は疲れを忘れさせてくれます。

高山植物の宝庫「浄土平湿原」

浄土平湿原のイワカガミ ©福島県

「浄土平湿原」は、浄土平ビジターセンターの目の前に広がる湿原です。湿原内には木道が整備され、気軽に散策できます。5月頃のイワカガミから9月頃のエゾリンドウまで、イソツツジ、ハクサンシャクナゲ、ウメバチソウなど数々の高山植物が次々と可憐な花を咲かせ目を楽しませてくれます。一周は約1km、20分ほどの散策です。

往復1時間弱の自然散策コース「鎌沼」

もともとは火口だった「鎌沼」 ©福島市

「鎌沼(かまぬま)」は、浄土平から西にそびえる蓬莱山(ほうらいさん/標高1,801m)の西麓にある小さな湖で、火口周辺のくぼみに水がたまった火口原湖です。形が鎌に似ているからその名がついています。浄土平との標高差約190m、ビジターセンターから往復約5.1km、2時間弱の自然散策コースです。周辺は湿原になっていて、爽やかな風景が広がります。

管理棟やトイレが設備された浄土平キャンプ場

「浄土平キャンプ場(浄土平野営場/じょうどだいらやえいじょう)」は、浄土平ビジターセンターから歩いて10分ほどの兎平(うさぎだら)にあります。管理棟やトイレ、駐車場(兎平駐車場)はありますが、オートキャンプ場ではないので、車で乗りつけることはできません。また、テントや食料、燃料などのキャンプ用品の貸し出しはないので、事前に用意しましょう。花火、キャンプファイヤーは禁止でゴミの持ち帰りはマナーです。夜間の気温は平地より10度以上低いので寒さ対策も必要です。

INFORMATION
INFORMATION
  • 施設名称:浄土平ビジターセンター/浄土平レストハウス
  • 住所:福島市土湯温泉町字鷲倉山浄土平地内
  • 電話番号:
  • 浄土平ビジターセンター/0242-64-2105(開館期間内)
  • 浄土平レストハウス/0242-64-2100(開館期間内)
  • 開館期間:4月上旬~11月上旬(磐梯吾妻スカイライン通行可能期間)
  • 開館時間:9:00~16:00
  • 休館日:開館期間中無休
  • URL:https://www.bes.or.jp/joudo/vc/


 

NORIJUN

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旅が好きが高じて一昔前は旅行誌、今はWEBの旅行ライターをしています。取材では東北地方を中心に全国47都道府県すべて訪れていますが、楽しみは温泉に入り、古い町並みや暮らし、芸能工芸など日本の伝統文化にふれることです。

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