
青森はウニも一級品!三陸や北海道に負けない魅力を紹介!
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「ウニといえば北海道」——そんなイメージを持っている人は多いかもしれません。あるいは、三陸の殻付きウニを思い浮かべる人もいるでしょう。でも、青森のウニもそれに負けない実力があります。
実際、2019年には青森県が国産ウニの生産量で全国3位になったことも。しかも、地元では鮮度抜群のウニを“手頃な価格”でたっぷり味わえる機会があるのです。この記事では、青森ウニの魅力やおいしさの秘密、そして地元ならではの楽しみ方まで、地元目線でご紹介します。
意外と知られていない?青森はウニの産地

実は全国トップクラスの水揚げ量
青森県は、全国でも有数のウニ産地のひとつです。2019年には、国産ウニの生産量で全国3位を記録。東は太平洋側、西は日本海側と、ふたつの異なる海域をもつ青森県では、それぞれ違ったタイプのウニが水揚げされています。
こうした地形的な特性により、季節や地域ごとに味わいの違うウニを楽しめるのが青森ならでは。観光地の高級ウニとはまた違った、“暮らしに根ざしたウニ”がここにはあります。
青森でウニが獲れる場所はどこ?
太平洋側の階上町や八戸市

青森県の太平洋側に位置する階上町や八戸市でウニ漁が盛んです。夏場にかけて水揚げされ、新鮮なウニが並びます。
下北地方の佐井村や大間町

陸奥湾がある下北地方では、甘みと旨味があり、濃厚なウニが水揚げされます。特に佐井村では毎年「佐井村うに祭り」が開催され、うに丼が破格で提供されています。
なぜ青森のウニはおいしいのか?

豊富な海藻が育む甘みと旨み
ウニの味は、食べている餌によって大きく変わります。青森の沿岸には、ウニが好む昆布やアオサ、ワカメといった海藻が豊富に育っており、これがウニの甘さとコクを育ててくれるのです。
“ウニの味は海藻で決まる”という言葉もあるくらい、餌の質は大切。青森の海の環境が、そのままウニのおいしさに直結しています。
冷たい海でじっくり育つウニは別格
青森の海は年間を通して水温が低く、ウニの成長もゆっくり。そのぶん身が締まり、味が凝縮されていきます。夏の漁期にはとれたてのウニが並び、その場で殻から取り出して食べることも可能です。
クセが少なく、上品な甘さが感じられるのが青森ウニの特徴。濃厚というより“やさしい味”。食べ疲れしない、それでいて記憶に残る。そんなタイプのウニです。
地元ならではのウニの楽しみ方

物価が上がるなかでも、青森のウニは“質と量のバランス”が優れています。観光地価格に比べれば、圧倒的にコストパフォーマンスが高い!漁港の直売所だけでなく、スーパーでも鮮度抜群のウニが低価格で手に入るのは産地ならではの強みです。
いちご煮はハレの日のごちそう

青森のウニ料理の中でも“特別な存在”とされているのが南部地方の郷土料理「いちご煮」です。ウニとアワビを使った贅沢な潮汁で、もともとは八戸地方の漁師料理として生まれました。名前の由来は、汁の中に浮かぶウニが「野いちご」のように見えることから来ています。
今では、青森県南部ではお正月や結婚式など“ハレの日”の料理として親しまれています。缶詰としても販売されており、県外へのお土産にも人気です。
うに丼を味わうなら佐井村へ

青森県下北半島の先端にある佐井村は、知る人ぞ知る“ウニ丼の聖地”。毎年6〜7月には「うに祭り」も開催され、地元産のウニをたっぷりと使った丼ぶりが観光客に大人気です。今年、ウニがふんだんにのったウニ丼は2000円で提供されたそう。この値段でうに丼を食べられるところはほかにないのではないでしょうか?
イベント期間中はもちろん、漁港近くの飲食店では、鮮度抜群のウニをその場で味わえる絶好のチャンス。港町ならではの豪快さとおいしさが詰まった一杯は、わざわざ足を運ぶ価値があります。
ウニ=北海道、だけじゃない。青森は“穴場の本命”かも
青森のウニは、全国的な知名度では北海道や三陸に及ばないかもしれません。でも、だからこそ「まだ知られていない、おいしいウニがある場所」としての魅力が詰まっています。青森では良質な海の幸を当たり前のように味わうことができる。しかも、それが手の届く価格で実現できるというのは、地元にとっても誇るべきことだと思います。
観光で訪れるなら、りんごやにんにくだけでなく、ぜひ“夏のウニ”にも注目してほしい。きっと、想像以上のごちそうに出会えるはずです。