歴史

【福島県】伝統工芸品「赤べこ」はなぜ生まれた?由来や歴史を探る!

首がゆらゆらと揺れるところが可愛らしい伝統工芸品「赤べこ」。特徴的な見た目や名前から、ご存知の方も多いでしょう。

ただ「どうして赤べこと呼ぶのか?」「赤べこはなぜ誕生したのか?」などの疑問に答えられる人は少ないはずです。そこで今回は福島県で有名な赤べこの由来や歴史を解説していきます。

赤べこの「べこ」とはどんな意味がある?

赤べこの「べこ」とは会津地方の方言で牛のことを指します。見た目が赤い牛であることから、赤いべこです。

赤べこはただの民芸品ではない!その役割とは?

近年では赤色以外の赤べこが登場していたり、可愛らしい見た目が注目されたりしますが、実はただの置物ではありません。赤べこは「壮健祈願」と「厄病除け」の意味が込められた民芸品なのです。

赤べこを持っておくことで、人々に安心や健康が訪れるのを願っていたのでしょう。

赤べこはなぜ誕生した?由来に迫る!

平穏を祈願した赤べこはなぜ会津地方で生まれて、伝統工芸品になったのでしょうか?

ここからは赤べこの由来について有力な説2つを紹介していきます。

由来① 大地震で活躍した牛

1つ目の説は「1200年前の大地震で活躍した赤毛の牛にあやかった」というものです。地震で壊れた会津柳円蔵寺を修復する際に、木材運搬で使役された牛の多くが倒れた中、最後まで働き続けたのが赤毛の牛でした。

赤毛の牛にあやかる形で、古くから子どもが産まれた時には「赤毛のべこのようにたくましく壮健であれ」と願いを込めて、赤べこと名付けた張り子を送るようになったそうです。

由来② 天然痘を防いでくれた牛

2つ目の説は「天然痘から命を守るための疱瘡除けの玩具」というものです。医療が発達していなかった昔は、天然痘が人の命を奪う天敵でした。

特に子どもが天然痘にかかった時の死亡率が高かったこともあり、疱瘡神が好みそうな真っ赤な玩具を置くことで発病を防ごうとしたとされています。赤べこの模様に黒い斑点が描かれているのも、天然痘を意図しているからではないかと言われています。

赤べこを知れるおすすめスポット

福島県会津地方には、赤べこのことをもっと詳しく知れるスポットがあります。今回はピックアップして3か所を紹介するので観光がてら行ってみるのはいかがでしょうか。

会津町方伝承館

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「見る」「知る」「集う」をテーマに、赤べこをはじめとして、会津漆器や会津木綿など会津地方の伝統工芸品を見学できる施設です。

赤べこと起き上がり小法師の絵付け体験コーナーもあり、1人あたり赤べこ1,100円・起き上がり小法師440円でオリジナルのものを作ることもできるのでお土産にもおすすめですよ。

INFORMATION
  • スポット名 会津町方伝承館ホームページ
  • 住所 福島県会津若松市大町二丁目8-8
  • 営業時間 9:00~18:00
  • 電話番号 0242-22-8686
  • URL 会津町方伝承館ホームページ
  • Google map

野沢民芸

赤べこ正月飾り
野沢民芸
野沢民芸 赤べこ正月飾り

野沢民芸は会津の地で伝統工芸品を作り続けている工房です。大小さまざまな赤べこや「福べこ」「千両べこ」など、美しく可愛らしい工芸品を1つ1つ手作りで製作しています。

工房内で直接購入ができるので、気に入った顔立ちの赤べこを1体選ぶのも楽しいですよ。

INFORMATION
  • スポット名 野沢民芸
  • 住所 福島県耶麻郡西会津町野沢上原下乙2704-2
  • 営業時間 8:00~17:00(土日定休)
  • 電話番号 0241-45-3129
  • URL https://nozawa-mingei.com/index.html
  • Google map

赤べこ公園

赤べこ公園

会津若松市神指にある赤べこ公園には、さまざまな場所に赤べこモチーフの遊具があります。その中でもひときわ目立つのが、公園中央の「赤べこすべり台」。なんと赤べこの胴体からおしりを抜けて滑ることができます。

他にも赤べこ型の水飲み場もあって、遊ぶのはもちろん、SNS映えもばっちりなスポットです。

INFORMATION
  • スポット名 赤べこ公園
  • 住所 福島県会津若松市神指町大字高久字北條163-12 
  • 電話番号 0242-39-1275
  • URL 会津若松市ホームページ
  • Google map

赤べこは歴史あるお守りだった

今回は福島県の伝統工芸品「赤べこ」の歴史を中心に紹介しました。赤べこの見た目や色合いは、壮健祈願と厄病除けの願いが込められた玩具です。

意味を知ったうえで見ると、さらに愛らしさが湧いてくるかもしれませんね。気になった方は実際に赤べこを手に取って眺めてみてください。

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HiroyukiOka

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宮城県出身のフリーライター。言葉や文字が好きで毎月15冊以上の本を読む読書好きでもある。読書を楽しめるカフェや本に合うスイーツを探すのが最近の趣味。

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