景勝地

【宮城】日本三景松島にある伊達政宗が再興した寺院「瑞巌寺」

瑞巌寺

伊達政宗が再興した寺院

瑞巌寺は、宮城県宮城郡松島町にある臨済宗の寺院です。「日本三景」として知られる風光明媚な松島の風景の一角を占めており、この寺院の門前には、岩場の上に五大堂の建物がそびえ、島めぐりをする遊覧船の桟橋が見えるなど、多くの観光客が訪れる場所となっています。

この瑞巌寺は、平安時代の天長年間に、天台宗の高僧である円仁によって開山されたものと伝えられており、当時は延福寺という名前で呼ばれていました。鎌倉時代に入ると、執権であった北条時頼の庇護のもとで、天台宗から臨済宗に宗派が変わり、寺号も円福寺とあらためられます。円福寺の開山となったのは、中国の宋で禅の修行をした法身という僧侶でしたが、つづいて住職となったのは、鎌倉の建長寺の開山となったことでも知られる蘭渓道隆であり、鎌倉幕府からも一目置かれる存在として、五山制度でいうところの諸山としての寺格を得て栄えます。

その後は戦乱によって荒廃してしまいますが、江戸時代に入ると、奥州の支配者となった大名の伊達政宗が、この円福寺を再興し、慶長年間に本堂をはじめとする伽藍を整備します。このときに現在のような瑞巌寺という寺号が生まれたほか、国宝として指定されている本堂や庫裏などの建物は、すべて伊達政宗が造営したものです。江戸時代には仙台藩の後ろ盾もあり、百以上の末寺を抱える領内随一の規模を誇る大寺院となり、俳人の松尾芭蕉などもこの地を訪れています。

瑞巌寺の本堂は、正面の長さが40メートル近いという大きなもので、禅宗の方丈様式に武家邸宅の書院を加えたつくりとなっています。本堂の内部には、孔雀をはじめとする色鮮やかなふすま絵が描かれているほか、本尊の聖観音菩薩のほか、伊達政宗の位牌や、伊達政宗に殉死した家臣たちの位牌などが安置されています。また、境内には宝物殿として青龍殿が開館しており、伊達政宗の甲冑姿の木像をはじめとして、仙台藩伊達家に関連した絵画や茶器、臨済宗関連の墨蹟などが収められていて、一般にも公開されています。

INFORMATION

名称瑞巌寺
所在地〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内91
電話番号022-354-2023
公式URLhttp://www.zuiganji.or.jp/
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