【福島】大内宿で江戸時代へタイムスリップしてきた!
福島県会津地方の南に、江戸時代から続く宿場町があります。2000年代の現在でも、茅葺き屋根の民家が立ち並ぶその宿場町は、まるで当時から時間が止まってしまったよう。
その町の名前は「大内宿」。
この記事では、東北の参勤交代を支えた宿場町、大内宿へ実際に行ってきたレポートと名物「高遠そば」をご紹介します。
大内宿とは?
大内宿は福島県南会津郡に今でも残る宿場町。江戸時代における下野街道(会津西街道)にある「半農半宿」の呼称です。
会津藩だけでなく山形の村上藩、庄内藩、米沢藩や新潟の新発田藩までもが利用した、参勤交代の重要拠点のひとつである大内宿。会津藩主である保科正之によって会津城下町と下野国(現在の日光)を結ぶ街道として整備されたのがはじまりと言われています。
明治時代に鉄道が開通したことで宿場としての価値を失うことになりましたが、茅葺き屋根の民家が並ぶ街道は観光地として愛され続け、1981年には国の重要伝統的建造物保存地区に選定されています。
大内宿には何があるの?
大内宿は江戸の宿場町の光景を、現在でもそのままに残す観光地。土産物屋や民宿、伝統の高遠そばが食べられる蕎麦屋が並んでいました。
土産物屋では、会津の伝統工芸品や温かみのある「もんぺ」、手作りの縮緬細工が販売されているため、大内宿へ行ってきた記念に購入してみてもいいかもしれませんね。特に手作りの縮緬細工で再現された野菜は、ボリューミーで迫力がある大型のものから、ミニチュアサイズで可愛い小型のものまで数多く取りそろえてあるので、セットで購入すると楽しいですよ。
ちなみに、私がお土産に買ったのは会津ごまみそせん。
大内宿では、田沼商店でしか手に入らないので、欲しい方は是非行ってみてください!
宿場町の街道中央にある本陣跡には下郷町町並展示館があります。本陣とは、参勤交代の際に大名が泊まるための宿泊所として指定された家。大内宿の本陣は図面や記録が戊辰戦争により消失してしまっため、この本陣跡には同じ下野街道にある糸沢宿や川島宿を参考に復元したものが展示館として建造されています。
下郷町町並展示館には、乗り込み(殿様専用の玄関)や上段の間など、大名行列が宿泊するための宿ならではの施設が再現されています。また、中にある囲炉裏では茅葺き屋根の保存のため一年中薪を燃やしています。
現在では見ることが難しい、囲炉裏で薪が燃える様子を眺めながら、当時の暮らしに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
名物!高遠そばはネギで食べるそば!
のんびりと街道を散策した後は、いよいよ食事の時間です!大内宿の名物である、高遠そばで美味しくお腹を満たしましょう!
今回お邪魔したのは、大内宿入口程近くにある三澤屋さんです!
高遠そばの特徴は何と言ってもその食べ方。
なんと、そばなのにハシを使わずに食べるのです!ハシを使わずにどうやって食べるのでしょうか。添えられてきたのは、ネギ!?
実は、高遠そばはハシの代わりにネギを使って食べるそばなのです!ハシとして使用しながら、かじることで薬味としての役割も果たすこのネギ。多少辛みはあるものの、その味は実にフルーティ!リンゴのような甘さとネギの香りが同居する、他ではちょっと味わえない独特の薬味が楽しめます!
ネギで食べられないという方のために、ハシもちゃんと添えてくれるのでご安心ください!
高遠そばの魅力は、ネギだけではありません。そばの麺は、細麺の田舎そば。そばの豊かな風味とのど越しは、そば処である会津の面目躍如です!
そばの風味と薬味とをつなげるのは、そばつゆです。三澤屋のそばつゆは、水を使わず大根おろしの絞り汁だけを使用。適度な辛みがサッパリとした食感を生み出しています。
もちろん、このつゆを使って作ったそば湯も、絶品でした!
ちなみに、高遠そばには暖かいそばはありません。スタッフに理由を尋ねてみると、「暖かいとネギが柔らかくなってしまうから」だとか。当たり前といえば当たり前ですが、妙に納得してしまいました(笑)
大内宿で暖かいそばを楽しみたいのなら、刻んだネギがのせてあるネギそばがオススメです!こちらは大内宿中央にある「大黒屋」で楽しめますよ。
INFORMATION
名称 | 大内宿 |
所在地 | 福島県南会津郡下郷町大内山本8 |
電話番号 | 0241-68-2657 |
公式URL | http://ouchi-juku.com/ |
GOOGLE MAP |
名称 | 三澤屋 |
電話番号 | 0241-68-2927 |
公式URL | http://www.misawaya.jp/ |