マニア感激!?釜房ダムでインフラを学習しながら自然を満喫しよう!
仙台市中心部から国道286号線を使って秋保川崎方面へ。
仙台市と川崎町の境目付近に広がる美しい湖、釜房湖。
今回紹介する釜房ダムは、この釜房湖の水を仙台をはじめとした各都市へと供給する役割を担うコンクリートダムです。
近年では、観光スポットとしても注目されはじめた釜房ダム。
その見所を紹介します。
釜房ダムはどんなダム?
釜房ダムは、釜房湖上流にある太郎川・北側・前川などの水を集水し、仙台をはじめとした下流地域へと水を安定供給するダムです。
供給される水の用途は、水道水・農業用水・工業用水など多岐にわたり、ダムから放水される水を使った水力発電は周囲の地域に電力として役立っています。
洪水調節としての役割も担っていて、平成14年7月11日には最大で1秒に917.6キロリットルもの水の流入をゲートの開閉でコントロール。
下流地域を洪水から守っています。
水道水としても利用される釜房ダムは、水質の保全にも力を入れています。
そのしくみが、散気式ばっ気循環装置です。
これは、湖の底の方から気泡を出すことによって、深部の冷たい水を吹き上げ、水面付近の温度を上げにくくするための装置。
水面付近は温度が上がるとプランクトンが発生してしまうため、ばっ気することによって水温を下げているのです。
学習施設としてのダム
釜房ダムの敷地内には防災学習のための資料館もあります。
ここでは、ダムの概要や役割を説明する展示物があり、近隣の小学生はここで体験学習を行います。
中学生は職場体験として、管理センターの体験学習を行っています。
釜房ダムの歴史や周辺の航空写真、周辺に棲む動植物や水生動物の紹介コーナーは大人でも楽しめます。
最近ではインフラツーリズムという各種インフラを見学するツアーのコースになっていることもあり、ダムの説明を受けながら見学することも可能です。
釜房ダムの見所
・美しい自然
釜房ダムの魅力の1つは周辺の美しい景色です。
資料館の展望台から広がる景色は、どこを見てもカメラに収めたくなる素晴らしい光景。
水質保全にこだわっているだけあって、湖面がキラキラ輝いているのが何とも言えません。
設置されている無料の望遠鏡を覗けば、キラキラした湖水面の様子も観察できます。
・湖面に吹き出す泡
先述したばっ気循環システムですが、実はダムとしてはあまり見られない装置です。
循環システムとしてよく見られるのは噴水の用に水を噴きだしているもの。
一方、釜房ダムのばっ気循環装置の場合、装置が起動している時に見られるのは、水面に吹き出す泡です。
この循環システムは東北地方でも珍しく、宮城県の国営ダムでは釜房ダムでしか見られない光景。
装置が起動していたらラッキーなので、是非観察してみて下さい!
・年1回の監査廊見学
釜房ダムでは、年に1回監査廊の見学が出来るイベントが開催されています。
観光ダムとして整備されていない釜房ダムなので、現場の生の空気を体感できる非常に貴重な機会です。
毎年7月に行われるこのイベントでは巡視船に乗って湖を回る事もできるので、機会があったら訪れてみて下さい
・ダムカード、ダムカレー
全国のダムで配布されるダムカードをご存じでしょうか?
ダムカードは、平成19年度に行われた「森と湖に親しむ旬間」というイベントで配布されたカードです。
全国でデザインが統一されたカードは、宮城県では、釜房ダム、七ヶ宿ダム、鳴子ダムの3カ所だけ。
2017年10月現在でまだ残っているので、資料館の職員さんに聞いてみましょう!
また周囲の飲食店では釜房ダムをイメージしたダムカレーが提供されています。
中でも「かもしか茶屋」の釜房ダムカレーはダム型の陶器に薬味とルーが格納されている凝った作りになっているので、釜房ダムの帰りに寄ってみてはいかがでしょうか?
INFORMATION
名称 | 釜房ダム |
所在地 | 〒989-1505 宮城県柴田郡川崎町小野大平山10−6 |
電話番号 | 0224-84-2171 |
公式URL | http://www.thr.mlit.go.jp/kamafusa/ |
GOOGLE MAP |