【山形県鶴岡】お土産に最適な伝統菓子3つを紹介!歴史ある名店もピックアップ

山形には、おきつねはんや、酒種あんぱん、切山椒など数々の伝統的なお菓子があります。今回は、なかでも人気で、お土産にも最適な3つのお菓子についてピックアップしていきます。

「乃し梅」と「からからせんべい」、「ひな菓子」の魅力や、それらを売る歴史ある名店を取り上げます。


「乃し梅」

山形の伝統的な和菓子に、「乃し梅」があります。

最古の老舗「乃し梅本舗 佐藤屋」

特にその元祖となっているのが、「乃し梅本舗 佐藤屋」のものです。

竹皮に包まれて上品な雰囲気の和菓子です。琥珀色の寒天が美しく、食感はねっとりしています。

その名の通り、甘さのなかに梅の酸味を感じられます。一度食べたらやみつきになる人も多く、山形土産として人気を集めています。

シンプルな原料と手作業の丁寧さが魅力

原料には、村山産の梅と、長野の寒天が使われています。後は砂糖だけです。

全て手作業で作られています。梅の抗酸化作用が身体に良いということで、その点でも親しみやすい食品です。

乃し梅のルーツ

乃し梅の発祥は、最上義光公が領主だった時代にまで遡ります。元は梅を使った薬だったのですが、その後、より食べやすくするために菓子の形になりました。

お菓子として乃し梅を販売するお店としては、「乃し梅本舗 佐藤屋」が文献で確認できる最も古い一軒です。創業は文政四年(1821年)になります。

その古い時代から、乃し梅は人々に愛され続けて、今なお山形を代表する銘菓となっています。

新しい「乃し梅」にも挑戦

古きよき味を守ることだけではなくて、新しい味にも挑戦しているのが、佐藤屋の特徴です。

たとえば、「たまゆら」という商品があります。これは、生チョコレートの上に乃し梅を載せた斬新なお菓子です。

生チョコのとろけるような甘みと、弾力のある梅の酸味があいまって、独特の味わいがあります。

今まで食べたことのないお菓子だ、と感じる人が多いです。ぜひ実際に味わってみてください。

INFORMATION

名称乃し梅本舗 佐藤屋
所在地山形県山形市十日町3丁目10−36
電話番号023-622-3108
公式URLhttp://satoya-matsubei.com/
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「からからせんべい」

山形県の鶴岡には、「からからせんべい」という伝統的なお菓子があります。江戸時代からあるものです。

ただのおせんべいでは面白くない、という考えのもと、せんべいを3方向から折りたたんで、中に小さなおもちゃを入れました。

せんべい一枚一枚によって、入っているおもちゃは変わります。また、時代によって、おもちゃの内容も変わってきます。

それこそ、当初は兵隊や大黒様の人形でした。鉛でできていたので、かなり重く、食べるときに危ないということから、今では入っていません。

最近では、スーパーボールや知恵の輪、ミニカーなどです。人気のキャラクターが入っていることもあります。

「梅津菓子舗」が名付け親

「からからせんべい」というネーミングは、せんべいの中におもちゃが入っていて、振るとからから鳴るために、名づけられました。

この名付け親は、鶴岡の老舗である梅津菓子舗です。からからせんべいを最も古くから作ってきた元祖です。

1950年頃(昭和20年代)に梅津菓子舗が、元は「運徳煎餅(うんとくせんべい)」と呼ばれていたものを、「からからせんべい」と呼び替えて販売をしました。

そのときには既に、鉛ではなくて、ブリキのおもちゃを入れていたそうです。今では、梅津菓子舗が名づけた「からからせんべい」の名で、全国に知れ渡っています。

昔ながらの駄菓子の味を楽しめる

昔は、白砂糖を使ったものは上菓子と呼ばれて、武士の間でしか広まっていませんでした。庶民には、水飴や黒砂糖を使った雑菓子が浸透していました。

これが、駄菓子の起源です。その昔ながらの素朴な甘みが、からからせんべいの魅力でもあります。からからせんべいは、7個入りで315円です。

路地裏で見つかりにくい

地元の昔から通っているお客だけではなくて、名物の駄菓子を求めて、遠方から来る観光客も多いです。

しかし店舗は、とても小さいです。鶴岡の中心街の裏路地に、隠れるように建っています。

広さは一間ほどです。からからせんべいの他にも、きつね面という打ち菓子や、ハッカ菓子、あんこ菓子、有平糖などが、小さめの店内にいっぱいに並んでいます。

INFORMATION

名称梅津菓子舗
所在地山形県鶴岡市本町2丁目8−16
電話番号0235-22-7348
公式URLhttps://www.umetsukashiho.com/
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「ひな菓子」

山形の名物お菓子としては、ひな菓子も欠かせません。かつて城下町として栄えた鶴岡の地では、盛大なひな祭りが開催されていました。

そこでは、ひな人形はもちろんのこと、ひな菓子がともに並べられていました。

それは、イチゴやミカン、モモといった果物や、竹の子、鯛などを可愛らしく鮮やかに模ったお菓子です。

特別な日の上生菓子

ひな菓子は練り切りという製法で作られています。白あんに、水飴や砂糖を餅粉や白玉粉に入れて練った「求肥」を加えて、さらに練るものです。

駄菓子とは異なり、祝いのときなど特別の日に出されることから、上生菓子と位置づけられています。

一つひとつの菓子が、手作業で色づけされ、寒天を丁寧にかけて艶が出されます。見た目に鮮やかでディテールが凝っているので、子どもウケが良いです。

味は、上品な甘みで、あまり甘すぎるのが苦手な大人も美味しく食べられます。

「木村屋」のひな菓子が一級品

鶴岡の地で、明治20年から続く老舗の「木村屋」が、上質のひな菓子を提供していることで人気を集めています。

かつての城下町で催されたひな祭りは、今なお全国的に見ても鶴岡では一層華やかに開かれます。そんな場所で、祭りに華を添えるひな菓子を作り続ける木村屋は、欠かせない存在です。

見た目も味も楽しめる、職人のこだわりが詰まった伝統のひな菓子を、ぜひ体験してみましょう。

鶴岡のひな祭りイベント

鶴岡では、毎年3~4月に、「鶴岡雛物語」というイベントを開催しています。室町から江戸時代にかけて、京都から伝わった雛人形の数々が、白樺邸や致道博物館など鶴岡の名スポットに飾られて、色々な雛を見物できます。


この雛がクローズアップされるときに、木村屋に訪れるのもおすすめです。

INFORMATION

名称木村屋
所在地山形県鶴岡市山王町9−25
電話番号0235-22-4530
公式URLhttps://kimuraya.co.jp/
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山形の伝統菓子についてまとめ

今回は、山形に昔から伝わるお菓子を取り上げました。紹介したものは、特に歴史が古く、人々に愛され続けてきたものです。

味もどこか懐かしい感じがします。CMで流れるような最近のお菓子も良いですが、人々の情熱や愛が詰まった、山形の歴史に彩られたお菓子もまた、替えがたい魅力があります。


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