サメにナマズにウミネコにカブ?本八戸から蕪島神社への旅レポ【青森県八戸市】

例年、2月17日から20日にかけて開催される「八戸えんぶり」を見に八戸まで来た私、以前掲載した記事内でも書いていますが到着した当日の午前11時から開催される「史跡根城えんぶり」を観覧し、あとは17時からの「お庭えんぶり」まで時間にて5時間の空きがあります。

何もせずに市街をブラブラ、なんてのも気が進まないしここは折角だからローカル線に乗って海を目指そう!となりました。目的地は「蕪島神社(かぶしまじんじゃ)」です。


出発は本八戸駅!

まずは史跡根城から本八戸駅まで向かい、八戸線に乗り目的地「蕪島神社」を目指します。

時刻は12時半頃、夕方からの「お庭えんぶり」まで余裕があるとは言え往復するにはそれなりに余裕を持たなければいけません。ホテルのチェックインもまだですし。

旅の記録として駅の外観を撮影し、駅構内に入ると、、

ん、、?ナマズ??いや、、特徴的な髭が無い、鯉?

説明書きはなし、ただただそこにある魚。なぜここに魚?の、置物?しかも道のど真ん中、邪魔では無いが何なの?と思考をめぐらす私、劣化具合から見ると確実に最近ではない。八戸三社大祭の何かか、。しかもイカも吊るされている。確かに八戸はイカの水揚げ量日本一を誇る港町ですが、、

ワンダーランド八戸、スタートから既に謎だらけです。

気持ちを切り替え目指すは「蕪島神社」、最寄りの駅は「鮫駅」!んっ、、サメ?

ナマズの次は鮫、ワンダーランド八戸。

駅を出ても、、

鮫です。

そりゃあ駅名が「鮫」だもん、やるよね。と思いますが口には出しません。

この「鮫」、口の中に入り記念撮影することもできますが、私は一人なので諦めます。

そしてこの「鮫駅」、なんと2024年に100周年を迎えています。手作り感があり、夜になると煌びやかに光るであろう電飾類。地元民からいかに愛されているかが伝わります。

目的地「蕪島神社」へは鮫駅から徒歩で向かいます。グーグルマップで調べると距離にして1.1km、時間にして15分くらいです。

天候は快晴、しかも全く雪がない。沿岸とは言え、ここは「青森県」ちょっとビックリです。何だったら仙台の方が雪あるし気温も低いと思えるほどです。

道中、蕪島神社への案内板など眺めたり、

絶対に美味いし楽しいであろう飲み屋街を遠目に見ながら歩いていると、

どーん!と目の前に現れる建造物、あれが「蕪島神社」です。

八戸に来る前に自宅で見た、ジブリの「君たちはどう生きるか」の作中冒頭、「サギがいっぱいいて鳥居のある島」を思い出します。たぶん私だけではないはず、、

そしていよいよ「蕪島神社(蕪島)」到着です。

陸続きなのに「蕪(島)」?これには訳があります。蕪島はもともと本土から切り離されていた「島」でした。しかし、1918年に橋がかけられ、その後、1942年に始まった政府の埋め立て事業によって、蕪島は現在のような半島になったとされています。

1922年頃の蕪島、橋が完成したのは1919年 wikipedia掲載画像

神社の前の道路は遊歩道も含めかなりキレイです。また、「蕪島神社」麓にはビーチも広がっています。

手前に広がるのが蕪島海水浴場

遠くに見えるのは案内板にも書いてあった「八戸市水産科学館」だと思われます。ものすごく行きたいですが、今回は時間が無いので諦めます。

ではいよいよ蕪島神社境内に向かおうと思います。

蕪島神社境内前の階段には貸し出し用の傘がさしてあります。知っている方も多いかと思いますが「蕪島神社」はウミネコの繁殖地として有名です。


蕪島神社はウミネコの繁殖地?

「蕪島神社」のある「蕪島」はウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されています。

「蕪島」がウミネコの繁殖地として有名な理由は「豊富なエサ」と「天敵の少なさ」にあるとされています。まず、八戸市は親潮と黒潮が混じり合う潮目にあたり、魚が豊富な場所として知られており、ウミネコが好物とする「イワシ」が多く獲れる場所でもあります。

そして、今は陸続きとなっている「蕪島」ですが、元は孤立した島であり、陸上からの天敵が侵入できなかったのも大きな理由とされています。

そのため、今でもウミネコは毎年2月下旬から4月中旬にかけて飛来し、蕪島にて営巣・抱卵、6月に孵化したヒナが7月には巣立ち、8月には島を離れていきます。その数は何と「約4万羽」、日本各地にはウミネコの繁殖地が他にも10か所ほどありますが他は断崖絶壁などにあるため、ウミネコの巣を間近に観察できるのは「蕪島」のみとされています。

来た日は「八戸えんぶり」の日程に合わせたということもあり2月中旬、埋め尽くされるほどのウミネコ!と言わずも数羽はいるでしょう、と思っていましたが1匹もいません。


商売繁盛、漁業の守り神「蕪島神社」

ウミネコの繁殖地として有名な「蕪島」、その蕪島にある蕪島神社は、社伝によれば1269年に江ノ島弁才天を勧進したのがはじまりだとされています。

祭神は市寸嶋比売命、多紀理毘売命、多岐都比売命の宗像三女神で「蕪嶋の弁天様」として信仰を集めており、また、ウミネコは魚の群れの上を飛ぶことから「漁場を知らせてくれる弁天様の使い」としても地元の漁師たちから大切にされています。

2015年11月5日に発生した火災により社殿が全焼していますが、5年の歳月をかけ2020年3月26日に一般参拝ができるまでになりました。再建中はウミネコへの影響を考え、4~5月の繁殖期は工事を控えたそうです。

新しい社殿は青森県産の材木を使用し、威厳ある美しい造りになっています。

蕪島神社境内の裏手にはウミネコの繁殖場所の岩肌がありますが、、ご覧の通りウミネコは全くいません。

ウミネコの糞とか当たったちゃうかも~とか、糞が付いたらすぐに「X」にポストだな、と勝手に想像していましたが糞どころか鳥すらいませんでした。

上の写真は繁殖期の「蕪島神社」です。

蕪島神社の目の前には「蕪島休憩所」という施設があり、ここでは蕪島の四季や歴史、ウミネコ、蕪島周辺の見所、みちのく潮風トレイル等の展示がおこなわれています。

そして、この施設の最大の特徴は屋根にあるガラスのピラミッド、ここでは何と間近でウミネコの繁殖を見学することができます。

ウミネコが全くいませんが、気持ちを高ぶらせ施設内の螺旋階段を上りピラミッド内に入ると。

全くおらず、ただ土を眺めるだけでしたがここでウミネコの繁殖を間近に見学できると考えると良いですよね。夏頃にまた訪れることとしましょう。

この後は鮫駅から本八戸駅へと戻り、夕方からの「お庭えんぶり」へ向かうこととしました。時間にして本八戸駅から往復で3時間ほどあれば「蕪島」を十分に楽しむ事ができるのではないでしょうか?八戸に行った際には是非立ち寄ってみてください。

ただし、電車が1時間に1本とかなので行く際には時刻表には十分にお気をつけくださいね。

蕪島神社

  • 所在地:〒031-0841 青森県八戸市鮫町鮫56−2
  • 拝観時間:午前9時から14時まで
  • 公式URL:http://kabushima.com/jinjya/

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