【岩手県大船渡市】三陸ブルーイング・カンパニーのSANRIKU BEER 飲み比べ4種セットを味わう!
目次
岩手と宮城にまたがる三陸海岸は、リアス式海岸が織りなす景観と豊かな自然に包まれています。
その沿岸の岩手県大船渡市は今も東日本大震災からの復興途上にあり、その一助として2018年に立ち上げられたのが三陸ブルーイング・カンパニーです。
ブランド名は三陸ビール
三陸の豊かな自然が産み出す「食」の魅力を伝えたいとのオーナーの思いから名付けられました。
4種のビールには、大船渡の「椿茶」、陸前髙田の「北限のゆず」、宮城県登米(とめ)米の「だて正夢」、そして三陸産の牡蠣が使われ、テーブルビールとして気楽に楽しめるビールです。
委託醸造によるOEM生産
三陸ブルーイングでは岩手県西和賀町のヘリオス酒造沢内醸造所と、大阪市西区の合同会社Marcaに醸造を委託しています。麦芽の配合比率・煮沸温度・時間や、ホップの種類や配合、投入タイミングなど、詳細なレシピを伝えて、しっかり造られています。
三陸ビールのおすすめは「飲み比べ4種セット」
三陸ビールの定番3種に限定醸造ビール1種の4本セットで、飲み比べて違いを楽しめます。
ここからは実際にそれらを試飲したレビューをご紹介します。
ちなみに、「IBU」とは「国際苦味単位」で数値が高いほど苦いとされています。
週末のうみねこ(スタイル:ベルジャンホワイト・アルコール度数:5.0%・IBU:15)
ピルスナーモルトがベースで、三陸ビールのフラッグシップです。
副原料に気仙椿の茶葉が使われ、小麦特有のフルーティ―ですっきりした味わいです。
コリアンダーとオレンジピールを使うのが特徴で、きれいな泡が立ち軽い酸味があります。
「週末のうみねこ」を飲んでみました
口に含むとコリアンダーの風味、後口にはほんのりと椿茶の残り香があり、そこはかとなく潮の香を感じるのは、椿が潮風を浴びて育つためでしょう。
柑橘系の風味とほどよい酸味がさわやかで、スルスルといくらでも飲めてしまいます。
「週末のうみねこ」は魚介類となかよし
サーモンの刺身・ボイルホタテ・カニ風味かまぼことカイワレに、オリーブオイルを回しかけて、レモン果汁と塩で味を調えたカルパッチョが合いました。
「週末のうみねこと」との相性はバツグンで、とくにサーモンとはよく合いました。
恋するセゾン(スタイル:フレンチセゾン・アルコール度数:6.0%・IBU:25)
お隣の陸前髙田で採れる「北限のゆず」が副原料で、そのフレーバーが香ります。
フレンチセゾン酵母とホップのSimcoeによってセゾンらしいさわやかな香りも楽しめます。
「恋するセゾン」を飲んでみました
グラスを近づけると、柚子(ゆず)とホップのハーブ香が混然と香り、口に含むと甘味と軽い酸味と苦味がバランスよく広がります。
そして後味にくる柑橘系の香りはホップのではなく、まさしく柚子の香りで、さわやかにゴクゴク飲めます。
チキンと「恋するセゾン」のマリアージュ
チキンやポーク料理が合うと聞き、チキン胸肉を塩コショウで焼いてみました。
胸肉の淡泊な味わいがセゾンの柑橘系の香りと甘味を引き立て、また、セゾンの苦味がチキンの旨味を引き立て、400gのチキンがスルッと胃に納まりました。
このセゾンにはマグロ刺しなども合いそうです。
伊達男IPA(スタイル:IPA・アルコール度数:6.0%・IBU:50)
ブランド米「だて正夢」が副原料に使われ、Centennial、Simcoe、Citra、Amarilloなどのホップによる柑橘系のアロマと、ほどよい苦みと軽やかなボディとのバランスがよく、飲みやすいIPAです。
「伊達男IPA」を飲んでみました
グラスに注ぐとホップの華やかな柑橘系や草の香りが漂い、口の中ではそれらの香りと苦味が口いっぱいにガツンと広がります。
飲み口が軽く、鼻からる柑橘系の香りがさわやかで、後口にスッキリと心地よい苦味が残ります
「伊達男IPA」にはガッツリ肉
IPAには肉料理がベストなので、塩コショウだけの牛肉と豚肉のステーキを合わせてみました。
牛ステーキとの相性はバツグンで、互いによさを引き出し合い、無限に胃に納まりそうです。
また、豚ステーキとも合うのは、米の旨味が肉の味を引き立てているからでしょう。
ばばばスタウト(スタイル:スタウト・アルコール度数:5.0%・IBU:25)
三陸産牡蠣のオイスタースタウトで、黒ビールの濃厚の味わいの中に、軽い塩味があり、その美味さには「ばばば」と驚きます。
「ばばば」とは岩手県沿岸南部の方言で、NHK連ドラの「じゃじゃじゃ」と同じ驚き表現です。
ばばばスタウトを飲んでみました
少し冷やし過ぎたので、飲み始めはあまり特徴を感じませんでした。
やがて常温に近くなると、コーヒーのような旨味と軽い苦味を感じ、香ばしい香りが立ち、塩味と牡蠣の旨味が感じられました。
「ばばばスタウト」には牡蠣が合いそうだが…
アイルランドではスタウトに生牡蠣が定番ですが、今回はよい牡蠣が手に入らず、赤貝の缶詰と合わせてみたら赤貝の旨味と甘辛いタレがよく合いました。
また、塩味のコーン・チップにヨーグルトディップで合わても美味しく、そのほかにはチョコレートも良い相性でした。
まとめ
三陸ビールは公式ホームページ上の通信販売のほか、道の駅「さんりく」、「髙田松原」や大船渡市内の「スリーピークス」などで購入できます。
また、大船渡市内の飲食店数軒のほか、盛岡市の「吉浜食堂」や東京都八王子市の「スバコ」などでは店内で味わえます。
三陸ビール<Information>
- 名 称:三陸ブルーイング・カンパニー合同会社
- 住 所:岩手県大船渡市
- 公式URL:https://sanrikubeer.com/