
漫画『ざつ旅-That’s Journey-』第38旅で描かれた羽黒山出羽神社への道【山形県】
目次
2025年4月から6月まで『ざつ旅-That’s Journey-』というテレビアニメが放送されていました。漫画家になりたい女子大生の主人公 “鈴ヶ森(すずがもり)ちか” が、行き当たりばったりの旅(雑な旅)をしながら見聞を深めていく物語です。
アニメの放送は既に終了していますが、原作の漫画はまだまだ続いています。
今回は、漫画の第38旅(第38話)「過去を超えていけ! 今の自分」で描かれている、羽黒山出羽神社(山形県鶴岡市)への旅を紹介します。
今回のエピソードでついに、ちかは東北地方の6県全てを旅したことになります。この記事シリーズは、おそらくこれが最終回になるでしょう。
※漫画本編のネタバレになるので、未読の方はご注意ください。
テレビアニメの第1旅「はじめの1225段」(福島県会津若松市)に関する記事はこちらです。
第2旅「伊達じゃない! きときとふたり旅」の前半(宮城県松島町)に関する記事はこちらです。
第9旅「温泉で完成して、初日の出」の前半(青森県)に関する記事はこちらです。
第10旅「ココロのふるさと」の前半(岩手県)に関する記事はこちらです。
漫画の第31旅「こうして2人は進んで行く」(秋田県)に関する記事はこちらです。
テレビアニメの公式サイトです。
上越新幹線「とき」と白新線・羽越本線の特急「いなほ」を乗り継ぎ鶴岡駅へ
ちかはいつものごとく、SNSで旅の行き先のアンケートをとった結果、北へ行くこととなりました。
なお、一言で北といってもいろいろな場所がありますが、既に残っていた北側の行き先は北海道の道央と山形県、埼玉県だけだったようです。
そこでまずは、東京駅から上越新幹線の「とき」に乗車。6時08分発のとき301号、新潟行きに乗車したことが明示されています。この旅をしたのは2024年4月半ばのことなので、筆者の手元にある2024年3月号の時刻表を参照すると、とき301号は約2時間後の8時10分に新潟駅へ到着します。

新潟駅からは白新線・羽越本線の特急列車「いなほ」に乗車します。いなほは、新潟駅から山形県の酒田駅まで、または秋田県の秋田駅までを結んでいます。いなほの歴史を解説した記事があるので、参考までにご覧ください。

ちかが乗車した「いなほ1号」は、8時22分新潟発の秋田行きです。1時間50分後の10時12分に、山形県鶴岡市にある鶴岡駅に到着し、そこで下車します。
新幹線に乗車するために必要なきっぷの購入方法についてはアニメ第1旅の記事で簡単に紹介しているので、参考にしてみてください。特急「いなほ」は新幹線ではありませんが、乗車には乗車券のほかに特急券が必要なことや、特急券の購入方法は基本的に新幹線と同様です。紙のきっぷでこの旅をする場合は
- 東京駅から鶴岡駅までの乗車券
- 東京駅から新潟駅までの新幹線特急券
- 新潟駅から鶴岡駅までの特急券
以上の3点が必要ということになります(以上はあくまで往路の話で、復路も鉄道を使うのであればそのきっぷは当然別に必要です)。
※なお、上越新幹線と「いなほ」を同日に乗り継ぐ場合に、いなほの特急料金が割引になる「乗継割引」が以前は適用されていましたが、2024年3月をもって廃止されました。割引の廃止は残念ではありますが、割引が適用されるかどうかを気にして特急券を購入する必要がなくなったともいえます。
加えて余談にはなりますが、新幹線特急券・特急券については途中の駅で下車をすると無効になってしまうものの、乗車券については途中下車が可能です。この行程の場合は、新潟駅で改札口から外に出て、新潟の観光を別途行うことが可能ということになります。
バスに乗って羽黒山へ
鶴岡駅からは、バスに約30分乗って駅から南東方向へ移動し、運賃が690円だった旨が記されています。
これだけではどんなバスに乗ればいいのかわからないので調べてみると、まずバス会社は「庄内交通」です。
鶴岡駅前の乗り場から、羽黒・月山線の「羽黒山頂」行きバスに乗車して、大鳥居という停留所で下車したようです。

現在(2026年3月上旬時点)の時刻表によると、10時43分発のバスに乗ると、11時10分に大鳥居に着きます。運賃は今も変わらず690円です。
羽黒山出羽神社とは?
バスを降りた後、東の方へ歩いていき、目的地の近くに到着したちかは、まずは腹ごしらえ。月山麓十割そばを食べていきます。「お休み処Zuisin門」という店だと思われます。
そして今回の目的地は、羽黒山出羽三山神社です。
なお、ちかは「大鳥居」停留所でバスを降りていましたが、羽黒山の麓から歩いて出羽神社を参拝する場合には「随神門」(ずいしんもん)停留所で降りるのが一般的です。
山形県には、羽黒山(はぐろさん)、月山(がっさん)、湯殿山(ゆどのさん)という山があり、総称として出羽三山と呼ばれています。
羽黒山は現世の幸せを祈る山(現在)
月山は死後の安楽と往生を祈る山(過去)
湯殿山は生まれかわりを祈る山(未来)
といわれています。
そして三山のそれぞれに神社があり、羽黒山のそれは出羽神社もしくは出羽三山神社と呼ばれています。伊氏波神(いではのかみ)と稲倉魂命(うかのみたまのみこと)の二神をまつっています。
また、月山と湯殿山は冬季には参拝が不可能となることから、羽黒山頂にある出羽神社で、三山の神々を合祭しています。つまり三山の神社の中でも出羽神社が代表的な立ち位置にあるといえます。

ちかは第1旅で、会津若松市にある羽黒山湯上(ゆがみ)神社を参拝していましたけれども、羽黒山と名がつくだけあって、湯上神社と出羽神社には密接な関係があります。具体的には、同じ倉稲魂命を主祭神として祭っているのです。
Information<お休み処Zuisin門>
- 名称 お休み処Zuisin門
- 所在地 〒997-0211 山形県鶴岡市羽黒町手向手向5
- 電話番号 0235-62-3089
- 営業時刻 10:00~16:00
- 定休日 木曜日
- URL Zuisin門 | 羽黒町観光協会
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Information<出羽三山神社>
- 名称 出羽三山神社(出羽神社)
- 所在地 〒997-0292 山形県鶴岡市羽黒町手向字手向7
- 電話番号 0235-62-2355 (8:30~17:00)
- URL 出羽三山神社 公式ホームページ
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2446段の階段

出羽神社への参道は、なんと2446段もの階段になっています。第1旅で登場した湯上神社は1225段でしたけれども、そのほぼ2倍です。
ちかの旅物語は1225段の階段から始まりました。それで、いつかは湯上神社の本家のような存在にあたる出羽神社の階段も登らなければと思っていたという旨が描写されています。
ちかも作中で驚いていますが、階段はまず下りから始まります。

そして、平安時代中期に平将門が創建したと伝わる、国宝の羽黒山五重塔(現在の塔は約600年前の再建と伝わっています)を過ぎると本格的な上り階段になります。ちかは3時間かけて登り切りました。
なお、鶴岡駅から乗車したバスの行き先が羽黒山頂だったことや、ちかも帰りはバスに乗っていることからわかるとおり、出羽神社がある羽黒山の山頂には路線バスが通っています。
バスが通っているということは道路があるということで、自家用車での訪問も可能です。ただし、有料道路を通る必要があります。また、冬季であれば冬用タイヤも必要です。なお、冬季は積雪のため階段が通れなくなるので、必然的にバスや車で登ることになります。
そういうわけで、2446段もの階段を登らなくても参拝は可能なのですが、ちかのように歩いて参拝する人は少なくないものと思われます。
鶴岡桜祭り
下山した後、ちかは鶴岡駅近くの「酒ト飯 すえ広」というお店で夕食をとります。メニューは中華そばの鶏中華小盛り、680円(2026年3月現在は730円のようです)。さらに、店内にいた他のお客に触発されて一人酒を始めます。ガサ海老の唐揚げとイカ刺しを堪能していくのでした。
鶴岡市の食文化については、以下の記事を参照してください。
ほろ酔い状態になったものの、どうにかシティホテル(モデルはスーパーホテル山形・鶴岡のようです)を確保しました。
1泊した翌日は、鶴ヶ丘城跡(鶴岡公園)の鶴岡桜まつりを楽しんだということが紹介されて今回の旅は終わりです。
鶴ヶ丘城は江戸時代初期の1622年に酒井忠勝(徳川四天王の1人として知られる酒井忠次の孫)が入ってから廃藩置県までの約250年間、庄内藩の本城および藩主である酒井氏の居城であり続けた城です。跡地は公園として整備されており、日本さくら名所100選に選出されています。例年、4月の上旬頃に桜が開花、中旬頃に見頃を迎えて、開花後の週末をメインに桜まつりが開催されています。
なお、鶴岡駅からはやや距離があるので、庄内交通のバス、鶴岡-湯野浜線の湯野浜温泉行きバスに乗って、鶴岡市役所前で下車するのがお勧めです。
Information<酒ト飯 すえ広>
- 名称 酒ト飯 すえ広
- 所在地 〒997-0015 山形県鶴岡市末広町6-25
- 電話番号 0235-29-2535
- 営業時刻 17:30~22:30(火~土曜日)(要確認)
- 定休日 主に日曜・月曜日(要確認)
- URL Instagram
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Information<鶴岡公園(鶴ヶ城城跡)>

- 名称 鶴岡公園
- 所在地 〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町4-1
- URL 鶴岡公園(鶴ケ岡城址公園) – つるおか観光ナビ
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鶴岡市へのアクセス
作中の描写以外の鶴岡市へのアクセス方法について紹介します(2026年3月上旬時点の情報)。
まず、鉄道で鶴岡市に来る場合は、鶴岡市を通っている鉄道は羽越本線しかなく、近隣自治体を含めてもJR陸羽西線(奥の細道最上川ライン)しか路線はありません。鉄道で鶴岡市に入る場合は、新潟方面、または酒田・秋田方面から必ず羽越本線の列車に乗ってくることになります。
空路については、鶴岡市と酒田市にまたがって庄内空港が立地しています。庄内空港から鶴岡駅までは、リムジンバスで30分弱です。
庄内空港への便は、全日空(ANA)が東京都の羽田空港から飛んでいるのみです。首都圏以外から空路で来るためには、一度羽田空港を経由する必要があります。
高速バスは、首都圏(さいたま市、東京駅、新宿、池袋駅、横浜駅など)・仙台市・仙台空港・山形市から出ています。
なお、山形駅と鶴岡駅の間を往来する場合は、鉄道での移動も可能なのですが、高速バスでの移動がお勧めされています。
山形駅まで山形新幹線で出て、山形駅からは高速バスでアクセスするという手段が、選択肢になりえます。
ここまでに出た情報をまとめると、鶴岡市へ直行する公共交通機関は、新潟県・関東地方・東北地方からしか運行(運航)されていないことになります。
これら以外の地方、例えば大阪市から鶴岡市へアクセスする場合は
- 飛行機を羽田空港で乗り継いで庄内空港へ
- 飛行機で仙台空港に行き、高速バスで鶴岡駅へ
- 東海道新幹線・上越新幹線を乗り継いで新潟駅に出て、白新線・羽越本線(「いなほ」など)で鶴岡駅へ
- 東海道新幹線・東北新幹線を乗り継いで仙台駅に出て、高速バスで鶴岡駅へ
- 東海道新幹線・山形新幹線を乗り継いで山形駅に出て、高速バスで鶴岡駅へ
こういった手段を取る必要があります。
高速道路については、山形市方面から延びている山形自動車道と、新潟市と秋田市を結ぶ日本海東北自動車道が鶴岡市内を通っており、複数のインターチェンジが設置されています。自家用車での市内へのアクセスはしやすいといえます。
おわりに
福島、宮城、青森、岩手、秋田、山形とついに東北6県を制覇したので、この記事シリーズはこれで終わりになると思いますが、ちかが旅をする日々は続きます。
これからも、読者が旅に出たくなるような旅が描かれることに期待を寄せて、今回の記事を閉じることとします。






























