
【青森弘前】中みそがカップラーメンに!?再現度はどれほどか実食レビュー!
目次
青森・弘前市民の間で“知らない人はいない”と言っても過言ではないラーメンがあります。それが「中みそ」。中三弘前店の地下フードコートで長年提供されてきた味噌ラーメンで、子どもから大人まで幅広く愛され続けてきた弘前の味です。
そんな中みそが、まさかのカップラーメン化!?遠方でも食べられるようになったのは嬉しい反面、「あの味」がどこまで再現されているのか気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、まずは中みその歴史や味の特徴を振り返りながら、話題のカップラーメンについて弘前市民の目線で実食レビューしてみたいと思います。
弘前のソウルフード「中みそ」とは?

発祥は中三弘前店のフードコート
「中みそ」の愛称で親しまれているこの味噌ラーメンは、青森県五所川原市の中三デパートの地下フードコートで誕生しました。その後、かつて弘前市民にとって特別な場所だった百貨店・中三弘前店の地下フードコートでも提供開始。買い物帰りや学校帰りに立ち寄る人も多く、学生、親子三世代で食べるという家庭も珍しくなく、まさに“街の味”としての地位を確立していました。
半世紀近く地元で愛されてきたということもあり、その存在はもはやラーメンを超えて「思い出」や「日常」の一部とも言えます。
現在は弘前駅前のヒロロへ移転
中三弘前店が経営破綻した際、「中みそがもう食べられなくなるのではないか」と一時は地元でも話題になりました。実際に閉店の知らせを聞いたとき、私自身も一抹の不安を抱いたことを覚えています。
しかしその後、弘前駅近くの商業施設「ヒロロ」内のフードコートで営業を再開。看板メニューの「中みそ」も健在で、味もそのまま。市民からは安堵と喜びの声が相次ぎました。現在も変わらぬ味を求めて、多くの人が足を運んでいます。
弘前三大味噌ラーメンのひとつ
弘前は煮干しラーメンと同じくらい味噌ラーメンが愛される地域でもあります。「みそラーメンの店 峰」「ラーメンだるまや」と並び、「中みそ」は“弘前三大味噌ラーメン”のひとつとされています。
甘めのスープに、炒め野菜がどっさり。ひと口すすると、味噌の深みと甘さ、ガツンとしたにんにくとしょうがの風味が絶妙なバランスで広がります。「また食べたくなる」の理由がわかる一杯です。
本家「中みそ」の魅力とは?

にんにくとしょうがが効いた甘口味噌スープ
中みその味の決め手は、にんにくとしょうがを効かせた独特のスープです。見た目は濃いめですが、飲んでみると野菜のうまみと甘さが効いた絶妙な味。塩辛さはなく、どこかホッとする味わいです。ただ、かなり甘いので初めて食べる人は驚くかもしれません。
もやしとキャベツの炒め野菜がたっぷり
中みそのトッピングといえば、てんこ盛りに盛られたたっぷりの野菜です。使われているのは、シャキシャキのもやしと甘みのあるキャベツ。この炒め野菜がスープにしみ込むことで、より一層奥行きのある味になります。
脂っこすぎず、重たくなりすぎないのも嬉しいポイント。一般的な味噌ラーメンと比べると、見た目は濃いのに食べると意外にあっさりしている。そのギャップがまた、クセになるのです。
カップラーメン「中みそ」実食!再現度は?

こちらが津軽弘前のソウルフードである中みそのカップラーメン。パッケージには当時に弘前中三の地下フードコートの写真がプリントされています。

「中みそ監修」とあるので、実際の中みそがどれほど再現されているのか気になるところ。あの独特な甘さと、ニンニクとショウガのパンチの効いた味はどうなっているのでしょうか?

こちらは成分表です。日本で一番有名なカップラーメンであるカップヌードルのカロリーが354kcalなので、中みそカップラーメンは割と高カロリーです。これだけ味が濃くて量もあるので、仕方がないといえばそれまでですが…ちなみに成分表の上部には、ヒロロの現店舗の写真が載っていますね。

お湯を注いで待つこと3分。想像以上にもやしとキャベツが多いですね!ひき肉や人参もゴロゴロ入っていて、これは期待ができます。しかし、中みそ独特のあの匂いがしないような…?

付属していた「仕上げの小袋」を入れたところ、一気に中みその香りに近づきました!何とも言えない油の香りと、ニンニクとショウガのパンチの効いた香り!スープも中みその味に近いといえば近いのですが、本物を食べたことがある人は物足りなさを感じると思います。
しかし、県外に行って中みそが恋しい時は重宝しそう!中みそを知らない人にとっても、普通においしい味噌ラーメンとして楽しんでもらえると思います。麺はチープですが、そこはカップラーメンなので文句は言えませんね。
まとめ|これは“あの味”の代替になり得るか?
中みそは、単なる味噌ラーメンではなく、弘前市民に長く愛されている“文化”のような存在です。その味を自宅で手軽に再現できるカップラーメンが登場したことは、単なる商品化以上の意味を持つと感じています。もちろん本家の中みそとまったく同じとはいきませんが、食べた瞬間にふっと懐かしさを感じる味。
弘前を離れて暮らしている方や、旅行で中みそにハマった方にとって、このカップラーメンはきっと嬉しい存在になるのではないでしょうか?そして「本家も食べてみたい」と思うきっかけにもなり得る、そんな懐の深い商品だと思いました。