いわき市石炭・化石館ほるる入口

子連れでも大丈夫?いわき市石炭・化石館 ほるるといわき湯本温泉を訪れてみた【福島県】

2026年5月初頭に、筆者は一家で福島県のいわき市を訪れました。本記事では、滞在中に立ち寄った「いわき市石炭・化石館 ほるる」と「いわき湯本温泉」について、実体験をもとに紹介します。


炭鉱の町だったいわき

いわき市の観光施設といえばやはり「スパリゾートハワイアンズ」が有名かと思います。筆者はいわき市に1泊2日で滞在して、1日目はスパリゾートハワイアンズで過ごしました。ハワイアンズに関する記事は当メディアに既に複数あるので、ご覧ください。

茨城県北部から福島県浜通り南部にかけての地域には、かつて常磐炭田が広がっていました。この地域を通っている鉄道の常磐線は、元々は常磐炭田から採掘された石炭を輸送することを主たる目的として建設されたのです。
しかし、ご存知の通り石炭はエネルギー源の主役としての地位を石油に奪われてしまい、常磐炭田も衰退、炭鉱は閉山していきました。
炭鉱に代わって、観光業で地域の雇用や暮らしを支えるために1966年にオープンしたのが、常磐ハワイアンセンター、現在のスパリゾートハワイアンズです。炭鉱では邪魔者扱いされていた温泉や温泉熱を活かして、当時の日本人にとっては夢の島だったハワイをイメージしたテーマパークが実現したのでした。

というわけで、いわき市の歴史に石炭は欠かすことのできない要素です。
いわき市に行ったらスパリゾートハワイアンズだけでなく、いわき市石炭・化石館 ほるるも訪れることは、筆者の中では早い内から決まっていました。滞在2日目の活動は、石炭・化石館……の裏にある、子ども向けの遊戯施設から始めることになりました。


いわき市石炭・化石館 ほるる

いわき市石炭・化石館 ほるる」は、常磐炭田の歴史に関する展示や、いわき市内で発掘された化石、諸外国で発掘された化石(実物やレプリカ)を展示している施設です。オープンしたのは40年以上前の1984年ではありますが、2010年にリニューアルオープンしています。

地方の施設は、自動車でないとアクセスが不便というのが一般的なイメージだと思いますが、石炭・化石館については、JR常磐線の湯本駅から徒歩10分ほどでアクセスできます。車を使わなくても十分アクセス可能でしょう。湯本駅は、常磐線の特急「ひたち」も全列車が停車するので便利です。

湯本駅
JR常磐線の湯本駅

なお「ひたち」は主に品川駅からいわき駅までを結ぶ特急列車で、品川・東京・上野・土浦・水戸・勝田といった駅から乗車可能です。いわき駅を越えて品川駅~仙台駅間で運行される列車も1日3往復だけ存在し、いわき駅以北では富岡、原ノ町、相馬などの福島県浜通りの主要な駅に停車していきます。

……とはいえ筆者が見た範囲では、湯本駅から歩いて石炭・化石館に来る人はいなかったようです。筆者一家も、いわき市滞在中に石炭・化石館以外にもさまざまな施設を訪れるので、マイカーで移動しています。駐車場はそれなりの広さではありますが、それでも大型連休中の5月5日ということもあり、駐車場に入るのに多少待つことになりました。一方、館内は大型連休の割には混んでいなかったといえます。

いわき市石炭・化石館 ほるる

  • 名称 いわき市石炭・化石館 ほるる
  • 所在地 〒972-8321 福島県いわき市常磐湯本町向田3-1
  • 電話番号 0246-42-3155
  • 開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日 第3火曜日(第3火曜日が休日の場合は翌日)、1月1日(要公式サイト確認)
  • 公式サイト いわき市石炭・化石館 ほるる

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石炭・化石館の裏手に子ども向け遊戯施設あり

ウッドピアいわき
ウッドピアいわき(筆者撮影)

石炭・化石館の裏手に「ウッドピアいわき」という建物があり、筆者一家は石炭・化石館よりも先にこちらを訪れました。
この建物の中は「いわきっず もりもり」という小学生までの子どもを対象とした屋内遊び場になっています。入場できる時刻は決まっていて、1回80分(平日)または70分(休日)の入替制になっています。入場料はかかりません。
遊びの内容が若干小さい子(小学校に上がったばかりくらいまで)向けなのは否めませんでしたが、筆者の3人の娘たち(小4、小1、年中)は、時間いっぱいまでよく遊んでいました。
なお、公式サイトには「混雑時には入場を制限する場合があります」と記載されています。しかし、筆者一家は11時からの回の開始数分前に到着したものの、問題なく入れてもらえました。


石炭・化石館 化石の展示

いわきっずもりもりで70分たっぷり遊んだ後、いよいよ石炭・化石館に入館です。
入口の前では、いわき市で初めて化石が発見された、首長竜のフタバサウルス・スズキイ(フタバスズキリュウ)のオブジェが出迎えてくれます。

※非常に混同されがちですが、首長竜やプテラノドンなどの翼竜は、少なくとも学術的には「恐竜」ではありません

いわき市石炭・化石館ほるる入口
入口前のフタバサウルス・スズキイ(筆者撮影)

最初に入ることになる化石展示室では、貴重な化石やそのレプリカが多数展示されています。
トリケラトプスやマメンチサウルスなどの恐竜や、プリオサウルスなどの首長竜、ランフォリンクスといった翼竜など、子どもの頃に図鑑でしか見たことがなかった生物の全身の化石が展示されているのは、大人でも結構見ごたえがありました。
また、個人的には、かつてのアメリカ大陸に生息していたエレモテリウム(オオナマケモノ)のインパクトが大きかったです。

エレモテリウム(オオナマケモノ)
エレモテリウム(筆者撮影)

展示室には照明はあるものの暗めであることは否めず、また展示されているものが生物の骨ということもあって、小さい子どもは少し怖いと感じるかもしれないという印象です。

化石展示室から階段またはエレベーターで2階に上がると、学習・標本展示室になっています。化石や石炭、岩石などの標本の展示や、パネルによる解説が実施されています。

2階からは屋外に出られて、そこは六坑園というスペースになっています。1947年に訪れた昭和天皇がそこから入坑したという、常磐炭礦湯本坑第六坑人車坑という坑道への入口が保存されています。

湯本第六坑人車坑
湯本第六坑人車坑(筆者撮影)

石炭・化石館 模擬坑道

一通り展示を見終わったら、次のエレベーターで再び1階へ……と思いきや、乗り込むとエレベーターの中が暗くなり、地下600mの坑道へと案内されます。もちろんこれは演出で、実際には1階へ移動しただけなのですが、小さい子どもなら本当に坑道へ連れていかれたと思うのではないでしょうか。
実際筆者も子どもの頃に、福島県内の施設にあるエレベーターに乗ったら、地下深く連れていかれたというストーリーを信じてしまったような記憶があります。このような記憶があるということは、筆者は小さい頃にこの石炭・化石館に来たことがあって、そして見事に演出の思惑通りになってしまったのでしょう。

模擬坑道

エレベーターを降りるとそこは模擬坑道となっていて、幕末から昭和中期までの石炭の採掘方法の変遷が、道具や人形を用いて展示されています。先ほどのエレベーターの演出からのこの展示内容は、さすがに4歳の三女にとっては怖かったようです。模擬坑道にいる間は、母親にだっこされて、離れられませんでした。

模擬坑道の次の展示は生活館となっていて、昭和10年(1935年)頃の炭鉱で働く人たちや家族の暮らしが紹介されています。建物の裏手に出ると、坑道で使われていたバッテリー機関車などの機材が展示されています。

坑道で使用されていた機材
坑道で使用されていた機材(筆者撮影)

展示を見終えて思った点としては、展示のボリュームが子ども連れにはちょうどよかったことがあげられます。展示を見ていた時間は1時間強でした。

このまま建物の裏手をさらに進んで「いわきっず もりもり」で遊んでいくことも可能です(筆者一家は先に遊びましたが)。

また、休日や学校が長期休暇の時期は「アンモナイト標本作成教室」や「コハクのアクセサリー工作教室」が開催されています。所要時間は約1時間で、石炭・化石館の入館料とは別に材料費がかかります。

建物の前に、常磐線で25年間活躍したD51形蒸気機関車が静態保存されているのですが、筆者は見に行くのを忘れてしまいました。車で駐車場から出ていくときに、妻が撮ってくれました。

石炭・化石館のD51形蒸気機関車
石炭・化石館のD51形蒸気機関車(筆者の妻撮影)

駅前にあるいわき湯本温泉

石炭・化石館を退出した後、筆者一家は福島県随一の港町である小名浜に行き(そのことは後日別の記事に書きます)、その後で入浴と夕食のために湯本に戻ってきました。

湯本は、名前から容易に想像がつくとおり温泉地です。
日本各地にある温泉地の中には、最寄駅から相当歩いたり、あるいはバスなどに乗ったりする必要がある温泉地もあります。しかし、いわき湯本温泉は湯本駅から徒歩圏内に温泉宿があり、駅のホームや駅前にも足湯があります。

湯本駅前の足湯
湯本駅前の足湯(筆者撮影)

筆者は駅から北西に600m程のところにある「古滝屋」の日帰り入浴を利用しました。創業は1695年という300年以上の歴史がある温泉旅館です。全国有数の豊富な湯量を誇るいわき湯本温泉が、加水することなく適温で提供されています。また、男湯・女湯共に、浴場には小さい子ども向けのいすや玩具が置かれています

古滝屋
古滝屋(筆者撮影)

なお、いわき湯本温泉の開湯は1,300年以上前といわれており、兵庫県の有馬温泉や愛媛県の道後温泉と並ぶ、日本三古泉といわれることもあります。その湯量は毎分5トンにも及び、3トンがスパリゾートハワイアンズに送られ、残る2トンが温泉宿などで使われているとのことです。硫黄に加えて塩化物や硫化塩も含まれているという全国的にも珍しい泉質で、美肌作用などがある「美人の湯」、血圧低下などの効果がある「心臓の湯」、保温効果がある「熱の湯」などといわれています。

境内に温泉があるという全国的にも珍しい神社、その名も「温泉神社」は、いわき湯本温泉の名所の1つのようです。

温泉神社
温泉神社

入浴後は湯本駅前に移動し「源太ずし本店」にて夕食をとりました。運営する「源グループ」は、いわき市を中心に店舗展開しているので、地元のすし店といえます。地元でその日に水揚げされた魚を使っているとのことです。我々としては、子ども向けのメニューがあったことが、大変ポイントが高かったです(子ども向けのメニューもお寿司がメインです)。

入浴も夕食も済ませたので、後は車に乗って帰宅するだけです。娘たちはいわき湯本温泉からわずか4km程の場所にある、常磐自動車道のいわき湯本ICにたどり着くよりも前に寝息を立て始め、穏やかな帰路となりました。

元禄彩雅宿 古滝屋

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おわりに

2日間で、スパリゾートハワイアンズといわき市石炭・化石館 ほるるに行けたので、今回行きたかった施設は回り切れました。全国的にも珍しい、炭鉱の町から観光の町への変遷を遂げた町であるいわき市には、アクアマリンふくしま、いわき市アンモナイトセンターなどの行ってみたい施設がまだまだあります。機会を見てまた訪れたい町となりました。


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