「キビタキ」ってどんな鳥?県の公式キャラクターにもなった野鳥はどこで見られる?【福島県】

都道府県には、その自治体を象徴する、花や動物などの「県の〇〇」がマスコットとして指定されています。福島県の鳥は、キビタキです。しかし、名前を聞いただけではどんな鳥なのかわからないですよね。

今回はキビタキという鳥と、福島県の関係性を深掘りしたいと思います。


キビタキとは

そもそも、キビタキとはどんな鳥なのでしょうか。

キビタキとは、日本全土で見られる渡り鳥です。あたたかい季節を日本で過ごして繁殖活動をした後は、東南アジアを中心としたエリアへと渡って越冬します。夏の間は広葉樹林でしか見られませんが、春や秋の渡りの季節になると、庭や公園などの平地や低地で見かけることもあります。

体長は13~14センチ。スズメ目ヒタキ科ノビタキ亜科に分類されますが、スズメよりも小柄です。キビタキのオスは、鮮やかな黄色と黒のコントラストがはっきりとした、美しい姿をしています。眉のような黄色のライン、のど元のオレンジに近い濃い色、翼の白い斑点が特徴的です。

一方でメスは、灰色がかった緑色の、地味な見た目をしています。模様も少なく、オオルリなど見た目が似ている鳥もいるため、見分け方が難しいでしょう。オスの若鳥も、メスと似た見た目をしています。

ちなみに、キビタキの英名は「Narcissus Flycatcher」です。フライキャッチャーは、飛んでいる虫を捕らえるヒタキの仲間をさします。ナルシスは、スイセンの意味です。きっとオスがまとう鮮やかな黄色が、スイセンの花を連想させたのでしょうね。

キビタキは、鳴き声にも特徴があります。春になり繁殖期を迎えると、オスはメスの気をひくために、美しいさえずりを始めます。高く透明感のある鳴き声は遠くまでよく通り、転がるようなリズムを刻むのが特徴的です。さえずり方は変化に富んでおり、鳴き声の文字での表し方にはバリエーションが見られます。

  • ピチュピチュ
  • チュリチュリ
  • ピッコロロ

時には他の鳥類の声をまねることもあるそうです。この美しいさえずりは、小柄なキビタキを森の中で見つける手掛かりになります。


なぜキビタキが福島県の鳥になったのか?

キビタキは昭和40年に、福島県の「県の鳥」として選出されました。しかし前述のとおり、キビタキは渡り鳥です。それなのに、なぜ福島の県として選定されたのでしょうか?

実は特別なエピソードがあるというよりは、県内で身近な鳥であり、かつ県鳥獣候補の中で最も人気が高かったのが理由なようです。県鳥獣の候補にあげられたのは、次の5種です。

  • キビタキ
  • ヒバリ
  • ヤマガラ
  • カッコウ
  • リス

上記の中から、県民にハガキでの一般公募を行った結果、キビタキが票を1番集めました。キビタキは広く県内の山にいることから、古くから県民の身近に生息していたと推測されます。また、会津地方では戦前までは愛玩用に飼育もされていた記録もあるそうです。

ちなみに、福島県の鳥はキビタキですが、県の花はネモトシャクナゲで、県の木はケヤキです。


キビタキは福島県公式キャラクターのモチーフに

キビタキは、福島県復興シンボルキャラクター「キビタン」のモチーフになっています。

キビタンは、1995年の第50回国民体育大会(ふくしま国体)の際に一般公募によって決定したキャラクターです。幸せを呼ぶ黄色い鳥であるキビタンの頭には緑色のアンテナがあり、福島の魅力や今を発信する役割があるそうです。なお、元々は「ふくしま国体」のために生まれたマスコットであるため、足元はスポーツシューズを履いています。

2001年に開催されたうつくしま未来博では、「キビママ」「キビィ」「キビマル」が新たに登場し、4人家族となりました。2011年の東日本大震災以降は、福島県復興シンボルキャラクターとして起用されています。

福島県公式YouTubeチャンネル内には、キビタン・コーナーが設置され、キビタンが活躍するコンテンツが配信されています。福島県のために体をはって頑張るキビタンを、ぜひ応援してください。


福島県の野鳥観察スポットといえば「小鳥の森」

県内のどの市町村も自然豊かで、野鳥観測スポットが溢れている福島県。中でも、代表的なバードウォッチング・スポットとして名が知られているのが福島市「小鳥の森」です。市街地からもほど近い場所にありながら、四季折々の自然の姿をゆっくりと観察することができるため、近隣の学校の総合学習や遠足にもよく利用される施設です。

標高60~250mの里山に、整備された自然観察路は3種。夏にはキビタキやサンコウチョウ、冬にはツグミやジョウビタキなどの野鳥を見つけられるチャンスがあります。森の中心にあるネイチャーセンターでは、森の自然に関する情報提供を行ってくれるので、初めて訪れる方にも安心です。また、不定期で季節の自然を楽しめる観察会も開催されていますので、そちらと併せて訪れるのもよいでしょう。

なお、小鳥の森では早春にはカタクリの花が群生する姿も楽しむことができます。

福島市 小鳥の森<Information>

  • 名  称:福島市 小鳥の森
  • 住  所:〒960-8202 福島県福島市山口宮脇98−98
  • 電話番号:024-531-8411
  • 公式URL:https://f-kotorinomori.org/

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福島県とキビタキはイイ関係

今回は福島県の鳥である「キビタキ」について、深掘りしました。

美しい姿と声をもつ渡り鳥、キビタキは、福島県民にとっても昔からなじみのある鳥だったようです。県の鳥として選出された後、シンボルキャラクター「キビタン」のモチーフとなってからは、さらに切っても切れない深い関係となりました。

キビタキは春から秋にかけて、日本での生活を始めます。もし美しいさえずり声が聞こえたら、ぜひ足を止め、姿を探してみてください。鮮やかで美しい姿を見られたら、少しうれしい気持ちになれるかも。


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