【福島県二本松市】二本松伝統の祭り4選!見どころを紹介します
目次
十万石の城下町・二本松市では、日本三大提灯祭りのひとつといわれる「二本松の提灯祭り」や日本最大規模の「二本松の菊人形」、400年以上の伝統がある「針道のあばれ山車」など、祭りやイベントが秋以降盛り上がりをみせます。
特に各地域の町内会や若連会が伝統をしっかりと受け継ぐ二本松の祭りは、どれも魅力とパワーあふれる福島県を代表する祭りです。今回は二本松で受け継がれている代表的な祭りを4つお伝えします。
二本松を象徴する「二本松の提灯祭り」
二本松といえば「提灯祭り」というほど二本松を象徴する代表的なお祭りです。
毎年10月の第1土、日、月曜日に行われ、令和5年の開催日は10月7日(土)、8日(日)、9日(月)の予定です。
始まりは今から約370年前。丹羽光重公が二本松城主として入部し「よい政治を行うためには、領民にまず、敬神の意を昂揚(こうよう)させること」と考え、現在の栗ヶ柵に二本松神社をまつり、領民なら誰でも自由に参拝できるようにしたのが「提灯祭り」の始まりといわれています。
約300個の提灯を飾った太鼓台が本町・亀谷・竹田・松岡・根崎・若宮・郭内の7町内から1台ずつ繰り出し、一堂に会する姿は見事です。
提灯祭りで一番の見どころは、初日の宵祭り。夜間の運行で全ての町内が揃うのはこの日だけです。
各町内から鈴なりの提灯をつけた7台の太鼓台が繰り出し、二本松神社のかがり火を紅提灯に移します。上り坂など太鼓台の揺れが激しいと、提灯が燃えてしまうこともあるそうです。
その後、太鼓台は威勢のいい若連の掛け声とお囃子を奏しながら、市内を勇壮に練り歩きます。
お囃子は字ごとにさまざまな特徴があり、7つの字に残るすべての曲が、県の重要無形民俗文化財に指定されています。
INFORMATION
- 名称:二本松の提灯祭り
- 開催日:10月7日(土)、8日(日)、9日(月)
- 開催場所:二本松市市街地一円
- 問い合わせ:二本松提灯祭実行委員会
- 電話番号:0243-55-5122
交通規制図等については、二本松市観光連盟ウェブサイトにてご確認ください。
厳かで優雅な「小浜の紋付祭り」
小浜の紋付祭りは、毎年10月に二本松市小浜地区の塩松神社で行われる例大祭です。令和5年度の小浜の紋付祭りは10月7日(土)、8日(日)の日程で開催されます。
かつて安達33郷村の総社であった塩松神社の神事で、本祭りに関係者全員が紋付羽織袴の正装をするところから「紋付祭り」と呼ばれています。
江戸時代中期に始まったお祭りといわれ、塩松神社の歴史は鎌倉時代にさかのぼります。その形は200年以上たった今でも変わることなく受け継がれ、紋付袴に身を包んだ氏子たちが豪華絢爛な金箔の太鼓台とともに街を練り歩きます。
見どころは2日目の本祭り。夜には提灯山車に姿を変えた反町、藤町、新町、鳥居町の四町太鼓台による連合提灯祭りが華やかに行われます。
紋付き姿の若連とともにゆっくりと進む太鼓台、にぎやかなしゃんぎりばやしで勇壮に練り歩く太鼓台、鈴なりの提灯を飾って秋の夜を彩る太鼓台と大きく三つの表情を持つお祭りです。
INFORMATION
- 名称:塩松神社 例大祭 小浜紋付祭
- 開催日:10月7日(土)、8日(日)
- 開催場所:塩松神社、二本松市小浜字反町、藤町、新町、鳥居町地内
- 問い合わせ:岩代観光協会
- 電話番号:0243-65-2803
- 駐車場:岩代支所の駐車場をご利用ください
激しいぶつかり合い「針道のあばれ山車」
続いて紹介するのは大きな山車が目を引く「針道のあばれ山車」です。針道源太の時代(1585年)よりの祭りといわれ、400年以上の伝統を誇ります。
毎年スポーツの日前日の日曜日に開催。平安時代から続く由緒ある針道のあばれ山車は1日目の「本祭り」、あばれ山車が行われる2日目の「後祭り」で構成されます。
メインイベントはお祭り2日目の後祭り。「けんか祭り」と呼ばれるほど激しいぶつかり合いが見所です。
笛、太鼓の音、そして「ヨイヨイ!!」という若連の掛け声と共に、けたたましい音をたてて車輪が転がり、山車がぶつかり合います。
山車を押したりまわしたりしながら激しくぶつかり合った瞬間は、すさまじい轟音が響き渡ります。
10〜30代の地元の若衆が中心となり作られる山車は、子供たちにもなじみのあるキャラクターなどで制作されています。伝統と今の流行の融合が面白いですね。1日目には東和文化センターで全ての山車が集合し記念撮影が行われます。
INFORMATION
- 名称:針道のあばれ山車
- 開催日:10月第2日曜予定
- 開催場所:針道商店街目抜き通り
- 問い合わせ:東和観光協会(東和支所地域振興課内)
- 電話:0243-66-2490
詳細は針道若連連合会公式サイトよりご確認ください。
色とりどりの幡がひるがえる「木幡の幡祭り」
木幡の幡祭りは、五色に彩られた大小100本以上の手作りの幡を掲げた行列が法螺貝を響かせ、阿武隈の山間の道をぬって木幡山をめざす祭礼です。
祭りの由来は天喜3年(1055年)前九年の役にさかのぼります。戦いに敗れた源氏の軍勢がわずか数騎で木幡山に立て籠もったところ、一夜にして降り積もった雪で木幡山全体が白くなったそうです。その様子を追走してきた安倍の軍勢が源氏の白旗に見間違え、戦わずして敗走した故事にちなんだお祭りです。
勇壮な平安絵巻を継承し、970年に渡って受け継がれています。
白幡を先達に色とりどりの幡が行列する姿は「日本三大旗祭り」の一つともいわれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
行列のほかに、「羽山籠もり」や「胎内くぐり」という儀式もあり、冬の風物詩となっています。
INFORMATION
- 名称:木幡の幡祭り
- 開催日:12月第1日曜開催予定
- 開催場所:治家公園(二本松市木幡字治家)
- 問い合わせ:二本松市役所東和支所 地域振興課
- 電話番号:0243-66-2490
二本松伝統の祭り4選まとめ
血気盛んな祭りから厳かな祭りまで幅広い祭りが繰り広げられる二本松。どれも歴史が深く、伝統を今に受け継いだ興味深い祭りです。
秋以降、二本松は見どころが満載です!ぜひ二本松で日本の祭りを体感しにいらしてください。