
盛岡の厳しい冬はホカホカのひっつみが美味しい!体が温まる素朴な味のひっつみ汁を提供するお店3選!【岩手県盛岡市】
目次
岩手県盛岡市をふくむ東北北部は、夏に「ヤマセ」と呼ばれる冷たい季節風が吹き、冷害となって米が不作となることがよくありました。
そのため米に代わる主食として、冷害に強い小麦やそばを粉に挽いて食べる「粉もの料理」の食文化が発達したのです。
「ひっつみ」汁はその代表的な料理で、今でもソウルフードとして、B級グルメとして愛され続けています。
「ひっつみ」ってどんな料理?

「ひっつみ」とは、水でこねた小麦粉を食べやすい大きさに「ひっつんで」(引っ掴んで)、出し汁で具とともに煮込んだ汁料理です。
具材はにんじん、ごぼう、大根、ねぎなどの野菜に加えて鶏肉など、地方や家庭によってさまざまで、出汁も地方や各家庭でそれぞれ違います。

青森県南部から岩手県北部にかけて伝わる郷土料理で、温かく煮込まれた「ひっつみ」に出汁と具から出る旨味が染みて最高の味わいです。
また、「ひっつみ」から溶けだしたでんぷんで汁にとろみが付くことで冷めにくくなり、温かさが持続する郷土料理であり、寒さをしのぐのに都合が良い料理でもあります。
「ひっつみ」と「すいとん」に「はっと」の違いは何?

「ひっつみ」は、耳たぶほどの硬さににこねた小麦粉を平らに伸ばして手で引きちぎって汁に入れて煮込みます。
それに対し「すいとん」は、水に溶いた小麦粉をスプーンですくって汁に入れて固めたもので、「ひっつみ」よりも柔らかく食感がかなり違います。
さらに「はっと」とは、記事を数ミリの薄さまで伸ばしてから、包丁で三角形などの形に切って汁で茹でたもので、これもまた食感がひと味違う料理です。
ふるさとの味処 ひっつみ亭(盛岡市黒川)

盛岡市中心部から北上川沿いに国道396号を南に進んだ矢巾町との境界近くにあり、趣のある古民家の広間などがそのまま店舗として利用されています。

店名にある「ひっつみ」がメインですが、地元産そば粉の手打ちそばや、甘じょっぱいクルミだれなどをからめた杵つき餅も人気です。

訪れたのは月曜日でしたが、開店直後の11時10分時点でほぼ満席に近く、12時には10数名が行列を作るほどでした。

遠方から訪れる方は、予約しておくことをおすすめします。
ひっつみ(680円)

鯖(サバ)の出汁と思われる魚出汁がきいたあっさり醤油味の汁の中に、厚めで柔めの「ひっつみ」が10枚ほど浮かんでいてボリューム満点です。

具にはニンジンとささがきゴポウ、シメジや舞茸のキノコ類に、細切りのネギが載せられています。
添えられたと小鉢の煮物(大根、椎茸、にんじん、ちくわ、油揚げ)とダイコンの酢漬け、が良い口直しになっています。
杵つき餅(1個160円)

餅は、くるみ・あずき・きなこ・黒蜜きなこ・ごま・いそべ・くるみあん(クルミ+あずき)から選べます。

また一番人気とされる「くるみ」は甘じょっぱい味付けのクルミのペーストがたっぷりかけられていて、酒粕のような香りとみりんの旨味が感じられます。
いそべは長方形の餅全体に、醤油ベースで甘く味付けされた海苔が巻かれていて食べ応え十分です。

なお、テーブルに置かれている飲み放題の「ほうじ茶」は香ばしく、煎られた玄米の香りがして甘い餅によく合います。
ひっつみ亭 <Information>
- 店舗名称:ふるさとの味処 ひっつみ亭
- 所在地:岩手県盛岡市黒川18-65
- 電話番号:019-696-2406
- 営業時間:水曜~月曜 11:00~15:00
- 定休日:火曜
- URL:なし
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高島屋(盛岡市上田)

近くに岩手大学や盛岡一高などがあり、学生や生徒たちがよく訪れる甘味処ですが、「ひっつみ」がとても美味しく昔から人気の高いお店です。

昭和レトロな喫茶店の雰囲気の店内には、6人用、4人用、2人用のテーブルが置かれ、昼休みや夕方はほぼ満席になることが多く予約しておくことをおすすめします。

ひっつみ(単品・700円)

鳥出汁がメインでコクのある醤油味の汁には野菜の旨味も溶けだしていて、得も言われぬ美味しさを醸し出しています。

「ひっつみ」は食べやすい大きさにちぎり入れられていて、モチモチでやわらかく、丼の中にとにかくたくさん入っているので食べ応え十分です。

具には鶏もも肉と白髪ネギ、ささがきゴボウ、薄切りのニンジンにシイタケが1枚丸ごと入っています。

ご飯と小鉢1品に漬物が付く「ひっつみ定食(900円)」もありますが、ボリュームがあり、食が細い方はひっつみ単品だけにした方が良いかもしれません。
おしるこ(500円)

こちらのお店は、その昔おしるこ屋から始まったということで、「おしるこ」とつき立ての餅は「ひっつみ」とならぶ看板料理です。

大きな小豆たっぷりでほど良い甘さの「おしるこ」には、大きく美味しい餅が2個入っていて、口直しとして付けられている「しば漬け」が良いアクセントになっています。
ピザもち(単品550円、ピザもちセット700円はドリンク付き)

皿に敷き詰められた餅の上にトマトソースが塗られ、トマトの輪切りやチーズがたっぷり塗られてピザの味わいを楽しめます。
餅のボリュームが十分あって、一皿で十分な満腹感が得られるので、高校生や大学生に人気のメニューです。
高島屋 <Information>
- 店舗名称:高島屋
- 所在地:岩手県盛岡市上田1丁目10-6
- 電話番号:019-654-0964
- 営業時間:月曜~土曜 11:40~15:00、17:00~21:00
- 定休日:日曜
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神子田朝市「噂のひっつみ・木偶の坊」(盛岡市神子田町)

地元の新鮮な朝採り野菜などが並ぶことから「盛岡の台所」と呼ばれる神子田朝市は、1年のうち300日以上開催され、営業時間が朝5時から8時(冬季は5時半から8時半)なので早起きしてください。

「木偶の坊(でくのぼう)」は、観光客の間でも人気が高い神子田(みこだ)朝市内でもとくに人気があるひっつみ専門店です。

朝市には販売だけでなく人気飲食店が多数あることから、土曜・日曜・祝日は数カ所ある広い駐車場が全て満車になることが多々あります。
ひっつみ(600円)

人気のひっつみ屋さん「噂のひっつみ(木偶の坊)」には水曜の朝5時半に訪問しましたが、平日で行列こそなかったものの、お客さんが絶えず訪れて繁盛していました。
「ひっつみ」の汁は鶏・かつお・こんぶの旨味のバランスが良く、5枚ほど入っている「ひっつみ」はかなり大きく、ほどよい弾力で食べ応え十分です。

具にはささがきゴボウがたっぷりのほか、ニンジン、シイタケ、油揚げ、粗みじん切りのネギが入り、それぞれの旨味が汁に溶けだしています。

お店の近くにある休憩所で座って食べることができ、お盆にのせてくれる「七味にんにく」が汁の味を引き立ててくれます。
「ひっつみ」は持ち帰りも可能で、地元ではこれを購入して自宅で朝ごはんとして楽しむ人が多いようです。
シュークリーム(130円)

朝市では土日限定販売の「川村商店」の「パティシェが本気で作ったシュークリーム」が有名ですが、行列ができ早く品切れとなるので入手にはたいへん苦労します。
そこで、今回の訪問で狙ったのは、やはり人気の高い「フレッシュ吉田」のシュークリームです。

川村商店が生クリームであるのと違い、こちらのシュークリームはカスタードクリームがたっぷりで、ラム酒のような風味がほんのり香り、酒呑みの筆者はこちらのシュークリームがイチ推しです。

なお、シュークリームは1個130円ですが、6個入りなら600円と超お得です。
盛岡神子田朝市 <Information>
施設名称:盛岡神子田(みこだ)朝市
所在地:岩手県盛岡市神子田町20-3
電話番号:019-652-1721
営業時間:朝市・火曜~日曜 5:00~8:30(4月~12月)、5:30~8:30(1月~3月)
定休日:月曜(木偶の坊は月曜、木曜)
URL:盛岡神子田朝市 公式サイト
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まとめ
「ひっつみ」は醤油べースの汁で小麦粉を練ったもの煮る単純な料理ですが、それぞれの地域で味や具が違い、さらに家庭ごとの違いがある郷土料理です。
この記事では「ひっつみ」をメインとして提供しているお店をご紹介しました。
ほかにも独自のひっつみ汁を提供している飲食店が盛岡には多数あり、出汁の味や「ひっつみ」の歯応えや大きさに個性があります。
盛岡を訪れた際には三大麺だけでなく、ぜひ「ひっつみ」も味わってみてください。




















