花邑(はなむら)と言えば日本酒愛好家でもなかなか手に入れることのできない幻の日本酒として有名ですが、醸造元である両関酒造のホームページにも詳細の記載がないため、どのようなお酒なのかあまりイメージがわかない人も多いでしょう。

この記事ではそんな花邑とはどんな日本酒なのかから造る際の酒造りと水へのこだわりについてまで詳しく解説します。

花邑とは?

花邑とは、1874年に創業し品質第一で数々の品評会やコンクールで入賞を果たす銘酒を造り続けてきた両関酒造株式会社が製造・販売する秋田県湯沢市生まれの日本酒です。

花邑はインターネット通販においてほとんどが品切れ状態となっており、取扱いがあったとしてもお一人様1本までといった購入制限がかかっていることがほとんどです。

飲みたい場合は見つけたら即購入するのが望ましいでしょう。

花邑を醸す「酒造り」へのこだわり

入手困難な山形県の銘酒「十四代」を高木酒造の14代目である高木辰五郎氏から受け継ぎ、特別な古酒の名前から芳醇旨口と評される現在の製品へと進化させた15代目高木顕統(あきつな)氏の、異例とも言える細やかな技術指導を受けて誕生したのが花邑です。

花邑においては高木顕統氏が酒米選び、醸造方法、品質管理、商品名、ラベルデザインまで監修しているため、それが両関酒造株式会社における品質へのこだわりと相まって、非常に完成度の高い日本酒となって結実しました。

高木顕統氏が持つ匠の技と、それを受け入れた両関酒造株式会社に創業時から受け継がれる「人の和によって生まれ、人の和を醸す」という気持ちが融合しなければ、花邑を生み出すことはできなかったことでしょう。

花邑を醸す「水」へのこだわり

両関酒造株式会社がある秋田県湯沢市は2021年における気象庁の調査によると、一番暑い7月の平均最高気温が30.0度、一番寒い1月の平均最低気温がー2.4度でした。

このような気温差の激しい厳しい自然環境にあるからこそ湯沢市は良質な水にも恵まれており、両関酒造株式会社が使用している仕込み水の「力水」は環境省が指定する「昭和の名水百選」にも選ばれています。

力水は湯沢市の古館山(ふるたてやま)のふもとに湧き、降水量の少ない時期でも水量は変わらず、水温も13℃前後と安定している水です。

酒造用の水だけではなく、地元の人のお茶や料理用にも使用され「長生きの水」として親しまれてきた力水があればこそ、花邑の高い品質は保たれていると言えるでしょう。

参考:環境省「名水百選ポータル 昭和の名水百選」

参考:気象庁「月ごとの値 湯沢」

花邑の種類

花邑にはいくつか種類があり、ラベル表側の「花邑」という表示の左側に使用されている酒米、右側に日本酒の分類が記載されているため、種類が一目でわかるようになっています。

花邑の種類を表にまとめてみました。

花邑の種類

原料

原料米

アルコール分

精米歩合

純米酒 陸羽田

米 米こうじ

陸羽田100%

15度

55%

純米酒 美郷錦

米 米こうじ

美郷錦100%

15度

55%

純米吟醸 出羽燦々

米 米こうじ

出羽燦々100%

15度

50%

純米吟醸 雄町

米 米こうじ

雄町100%

15度

50%

純米吟醸 秋田酒こまち

米 米こうじ

秋田酒こまち100%

15度

50%

純米吟醸 酒未来

米 米こうじ

酒未来100%

15度

50%

純米大吟醸

米 米こうじ

愛山100%

15度

45%

分量は1升瓶での販売が基本ですが、純米酒陸羽田については4合瓶での販売もあったようです。

花邑におすすめのつまみ

花邑は上立香(うわだちか)を楽しむため冷や(20~25℃)にしておきましょう。

花邑を飲みながらつまむにはぴったりの「しょっぺもの」無限ぎばさをご紹介します。

材料(1人分)

  • ぎばさ(75g)
  • 味噌(大さじ1/2)
  • 醤油(大さじ1/2)
  • 顕粒だし(1つまみ)
  • 砂糖(好みで)

作り方

  1. ぎばさをボウルに開け、調味料を入れる
  2. よく混ぜて完成

暑い季節はお豆腐に乗せて冷ややっこのアレンジレシピにしても花邑によく合うのでおすすめです。

まとめ

花邑は「十四代」を生み出した高木酒造株式会社の高木顕統氏の教えと両関酒造株式会社が守り抜いてきた伝統が生んだ秋田県が誇れる銘酒であることがわかりました。

入手はなかなか困難ですが、見つけたらぜひ一度は口にしてみてください。