森と友だちになろう! 秋田の森を守り、次世代へ受け継ぐ「あきた森づくり活動サポートセンター」

日本の国土は約67%が森林地帯(令和4年3月31日現在 林野庁・都道府県森林率)です。秋田県は全国平均より多い約72%を森林が占め、そのうちの53%ほどが国有林になっています(令和4年 秋田県森林・林業の概要 秋田県農林水産部)。

秋田県ではこの森林を守り、整備するために県民の協力をお願いする「水と緑の森づくり税」が創設され、平成20年度(2008年)から県民税として個人は年額800円が徴収されています。


「水と緑の森づくり税」は次の世代へ引き継ぐための必要税

この「水と緑の森づくり税」は『地球温暖化の防止、県土の保全、水源のかん養などの公益的機能を有し、すべての県民がその恩恵を受けている森林を健全に守り育て、魅力ある「水と緑の秋田」を次の世代に引き継ぐため、県民参加による森林環境の保全に関する施策に要する費用に充て』(秋田県)ています。

令和6年度(2024年)からは、国が「森林環境税」を創設、個人1人年額1,000円が国税として個人住民税と併せて徴収されるようになりましたが、秋田県ではそれとは別に「水と緑の森づくり税」も継続して徴収されます。

ちなみに、全国の都道府県で秋田県の「水と緑の森づくり税」と同じ趣旨で徴収している都道府県は37県(林野庁資料)あり、税を徴収していない都道府県では、各市町村が独自に同様の税を創設しているところが多くあります。


「あきた森づくり活動サポートセンター」の拠点は『プラザクリプトン』

秋田県では「水と緑の森づくり税」の趣旨である『県民参加の森づくり』を推進するため、2013年(平成25年)7月1日に、森林ボランティア活動を総合的にサポートするワンストップ窓口「あきた森づくり活動サポートセンター」が設置されました。

「秋田森づくり活動サポートセンター」では、『秋田県森林学習交流館 プラザクリプトン』(秋田市河辺戸島)を活動拠点として、秋田県各地の森林トレッキングや学習体験、森の素材を駆使したクラフト体験、森林ボランティア活動などを実施しています。交流館の周囲には“ふれあいの森”や“野鳥の森”“樹木見本園”が広がり、ほかにも水田や湿地、ふれあい広場などもあり、さまざまな体験をしながら、森や樹木、自然環境のことが学べます。


中核施設「プラザクリプトン」では展示コーナー、体験コーナーのほか宿泊施設も併設

「プラザクリプトン」の展示施設 ©秋田森づくり活動サポートセンター

『プラザクリプトン』には、宇宙船「秋田スギ号」に乗って、宇宙船の窓から秋田のスギ林の中を旅する三面マルチビジョンのビデオシアターや森林分布状態を展示するコーナー、また持参した葉、木の実などを検査できるパソコン図鑑が設備された展示室、さまざまな体験教室などが開催されている会議室があります。森林や木に関する専門家(インストラクター)も常駐していて、森や木、山菜、キノコ、野鳥などの疑問に答えてくれます。

『プラザクリプトン』は秋田空港に近く、県都秋田市にもアクセスがよいことで、森林散策や森の学校に参加する家族連れのほか、ビジネス利用の宿泊利用も多く、部屋はシングル、ツインベッド、和室がそろっています。朝、夕の2食付きも可能です。レストランは、ランチタイムとディナータイムの営業で、秋田県の食材を中心にした定食などが味わえます。


[森の学校]で、森や木とふれあい、森の豊かさと大切さを学ぶ

春を楽しむ『高岳山』里山トレッキング
2025年5月13日に開催された森の学校「春を楽しむ『高岳山(たかおかやま)』里山トレッキング」 ©秋田森づくり活動サポートセンター

「秋田森づくり活動サポートセンター」の活動は[森の学校]が中心となっています。『プラザクリプトン』内での森のクラフト、リース教室や木に関する講座はもちろんのこと、秋田県内の森林へ出かけてのトレッキングや観察会、遺跡探訪など1年を通してさまざまな活動を行っています。

2025年の主な活動をいくつかご紹介しましょう。

真人山フラワーウォッチングツアー
森林インストラクターと歩く「真人山(まとやま)フラワーウォッチングツアー」2025年4月20日(日) ©秋田森づくり活動サポートセンター
  • 森林インストラクターと歩く「真人山(まとやま)フラワーウォッチングツアー」(「守りたい秋田の里地里山50」に認定された横手市の真人山)
  • 秋田駒ヶ岳トレッキング(男女岳(おなめだけ/主峰1,637m)、男岳(おだけ/1,623m)、横岳(1,583m)などで構成される高山植物の宝庫秋田駒ヶ岳の八合目付近の花園を1周するトレッキング)
  • 縄文時代に学ぶ「七座(ななくら)原生林きのこ観察&伊勢堂岱(いせどうたい)遺跡探訪」(天然秋田杉の森“七座山”と環状列石で知られる世界文化遺産“伊勢堂岱遺跡”を訪れる)

ホームページでクマの生態や行動、人身被害防止対策などを詳しく解説

公式ホームページ上には天然秋田杉の森や白神山地、巨木などの詳しい紹介や<森と水の四季>と題して樹木はもちろん野鳥や昆虫、山野草の解説、<森と水の恵み>には最近大きな問題になっているクマの生態や人身被害防止策や森との付き合い方などを解説しています。

ツキノワグマ
人里に降りてきてしまったツキノワグマ。生態や行動等をよく知って被害にあわないように気をつけよう ©秋田森づくり活動サポートセンター

ツキノワグマに関しては

が公開されています。

秋田県内に89ある森林ボランティア活動団体(2025年8月現在)への申し込みや、所有する木のおもちゃの貸し出し(無料)なども「秋田森づくり活動サポートセンター」のホームページ上から行うことができます。

秋田森づくり活動サポートセンター Information

  • 施設名称:秋田森づくり活動サポートセンター/プラザクリプトン
  • 所在地:秋田県秋田市河辺戸島字上祭沢38-4
  • 電話番号:
  • 秋田森づくり活動サポートセンター/018-882-5570
  • インストラクタールーム/018-882-5009
  • ホテル・レストラン/018-882-4811
  • ※ホテル・レストランの詳細、メニュー等は「プラザクリプトン」のホームページを参照してください
  • URL:秋田森づくり活動サポートセンター
  • URL:プラザクリプトン
  • アクセス:
    • 公共交通機関/秋田新幹線・JR奥羽本線、羽越本線秋田駅から秋田中央交通秋田イオンモール行き路線バスで約30分、乗り換え国際教養大学行きで約15分、終点下車約6分、秋田空港から車で約7分
    • 車/秋田自動車道秋田南ICから約10分

Google Map


さまざまな木工体験ができる能代市「木の学校」

木の学校
木工体験。技術者の説明、指導で、小さなこどもでも立派な作品ができあがる ©木の学校

「木の学校」は、能代市にあるさまざまな木工体験や木工製作ができる施設です。材料は主に秋田スギを使用しています。

施設は[木工工作室][機械工作室][工作室][木工教室作品展示][研修棟]などに分かれていて、手作りの小さな作品や、機械を使った本格的な作品まで、専門の技術者の指導で製作できます。4月から翌年2月まで毎月木工教室が開催され、あらゆる年代の人たちが気軽に楽しめる体験教室です。機械等を借りて自由工作もできます。

木の学校
本格的な木工機械も貸し出してくれる(有料) ©木の学校

木工教室の作品は展示スペースがあり、展示作品を製作可能です。研修棟にはさまざまな木工用品が展示され、休憩スペースとして利用できます。 ※入館は無料ですが、体験教室や工具を使っての作品作りには別途料金がかかります。

木の学校 Information

  • 施設名称:能代市技術開発センター 木の学校
  • 所在地:秋田県能代市河戸川字南西山18-19
  • 電話番号:0185-52-5249
  • 開館期間:通年
  • 開館時間:8:30~16:30
  • 入館料:無料(作品や使用する機械に応じて料金がかかる)
  • 休館日:第2・4・5日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
  • URL:木の学校
  • アクセス:
    • 公共交通機関/JR五能線能代駅から車で約15分
    • 車/秋田自動車道能代南ICから約10分、大館能代空港から車で約45分

Google Map


森を学べる「仁別森林博物館」は、「仁別自然休養林」散策の拠点にも最適

仁別森林博物館
天然杉の切断見本が展示され、秋田スギのことなどが学べる「仁別森林博物館」©東北森林管理局

「仁別森林博物館」は、樹齢200~300年といわれる天然秋田杉の巨木“めおと杉”で知られる天然秋田杉の森、[仁別自然休養林]の入り口にある森林博物館で、秋田スギのことや仁別の森が学べる施設です

仁鮒森林鉄道
仁鮒森林鉄道(能代市仁鮒)で使用されていた酒井ボギー式8tディーゼル機関車 ©アキタッチ

館内には、「仁別の森(仁別自然休養林)」の紹介、天然秋田スギの成り立ちなどが展示されているほか、伐木・運材の歴史や木材ばかりでなく旅客運輸でも活躍した森林鉄道の、当時使用された実物車両も保存公開されています。館内の車両は秋田県で初めての森林鉄道、仁鮒森林鉄道(能代市仁鮒)で使用されていた酒井ボギー式8tというディーゼル機関車です。GWや夏休みなどには体験教室なども開催されています。

ボールドウィン社製蒸気機関車
北海道温根湯(おんねとう)森林鉄道で使用された1921年(大正10年)ボールドウィン社製蒸気機関車 ©アキタッチ

博物館入口には古い蒸気機関車が保存展示されています。この蒸気機関車は、北海道温根湯(おんねとう)森林鉄道で使用されたもので、1921年(大正10年)のアメリカ・ボールドウィン社製です。

※ご注意 2025年12月現在、<仁別森林博物館>手前の林道が2024年の大雨による障害により通行止めになっているため休館中です。現在復旧工事中で2027年度には開通予定です。問い合わせは東北森林管理局 電話番号:018-836-2211へ

仁別森林博物館 Information

  • 施設名称:仁別森林博物館
  • 所在地:秋田県秋田市仁別字務沢国有林22林班
  • 問い合わせ:東北森林管理局 森林整備部
  • 電話番号:018-836-2211
  • 開館日:5月上旬~11月上旬
  • 開館時間:
    • 5月~9月/10:00~17:00
    • 10月・11月/10:00~1600
  • 休館日:火曜日・水曜日・木曜日(祝休日を除く)
  • URL:仁別森林博物館
  • アクセス:
    • 公共交通機関/秋田新幹線・JR奥羽本線、羽越本線秋田駅から車で約50分
    • 車/秋田自動車道秋田中央ICから約50分

Google Map


その他の記事