自然の魅力が生み出した織物!米沢紬を身に着けてみよう!
目次
米沢紬という織物を知っていますか?
米沢紬は「紅花紬」「置賜紬」とも呼ばれる老若男女に人気の紬織物。
紅花をはじめとした天然由来の染料だけを使用し、鮮やかなのにも拘らず年配の方でも違和感がないのが特徴の着物です。
今回は、山形県を代表する紬織物、米沢紬をご紹介します。
米沢紬の歴史
米沢織の中でも特に人気の米沢紬。
この紬織物が米沢の名産になったのは、江戸時代まで遡ります。
米沢藩第9代藩主、上杉治憲(上杉鷹山)が、米沢藩主に就任した時、藩は度重なる石高の減封にあい財政危機に苦しんでいました。
治憲は米沢藩の財政を建て直すため、藩政再興計画のひとつとして養蚕業と絹織物業を奨励し、無事に米沢藩は財政を建て直し、飢饉も乗り越えることができたのです。
これが米沢紬のはじまりと言われています。
米沢紬の特徴
米沢紬は「先染め」と言われる手法で作られた織物です。
これは、布地を染料で染めるのではなく、それが織られる前の糸の段階で染めるという手法。
そのため、柔らかい色や美しい色の混ざり、風合いを作り出すことができるのです。
米沢紬のもう一つの特徴は、自然から作り出された染料しか使わないところです。
自然豊かな山形には、紅花をはじめ、藍や苅安などさまざまな染料をとることができます。
そのため、米沢では合成染料を使わない「草木染紬」や「紅花染紬」と呼ばれる紬織物が作りだせるのです。
米沢紬は自然から作り出された染料だけを使って染められているからこそ、合成染料では作り出せない、鮮やかでかつ柔らかな色合いを生み出すことができるのでしょう。
米沢紬の中でも人気なのが紅花染紬。
黄色~紅色までの華やかな色合いが魅力の紬織物です。
渋くて地味な色が多い紬織物の中で、鮮やかな色の紅花紬は異彩を放っています。
華やかながらも上品さも兼ね備えているため、若者から年配の方まで身に着けても違和感がないのが人気の秘訣なのでしょう。
米沢織、紅花染めが体験できる染織工房わくわく館
ここからは、米沢の織物体験ができるスポットをご紹介します。
染織工房わくわく館は米沢駅から車で15分の場所にある工房・ショップ・ギャラリー・カフェが揃った総合観光施設です。
米沢織が観賞できるギャラリー、ときいろ よねざわ
ギャラリーでは、現代の職人が織り上げたさまざまな米沢織製品を堪能することができます。
30坪という空間の中に、昔から受け継いできた技術と、現代の技術が重なり合った美しくも荘厳な米沢織の魅力が満載です。
手織と紅花染から選べる体験工房
体験工房では、手織物と紅花染めの両方を体験することができます。
手織物はテーブルセンターとシルクコースターの2種類から、紅花染めはシルクスカーフとハンカチーフの2種類からコースを選ぶことができ、所要時間は手織物で30~50分、紅花染めで15~30分かかります。
体験で作った作品は、当日に持ち帰ることが可能です。
せっかく米沢織の里に来たのですから、記念に思い出の品をつくってみてはいかがでしょうか?
ショップ&カフェ
ショップでは、米沢織や和小物、紅花染めの製品を購入することができます。
紅花染めのシャーリングストールは、鮮やかな紅花の色合いとシルクならではの付け心地が楽しめる人気商品。
米沢紬で作られた小物も、紬ならではのさわり心地が魅力です。
バッグやポーチ、札入れや小銭入れなど、日常生活に手軽に取り入れられる和の風合いをお楽しみください。
ショップの奥にあるカフェは、体験が終了後や旅の途中にくつろぐことができる空間。
美しくも個性的な作品を眺めながらゆったりとした時間を過ごしてみてください。
INFORMATION
名称 | 染織工房わくわく館 |
所在地 | 山形県米沢市御廟1丁目2-37 |
電話番号 | 028-24-0268 |
公式URL | http://www.wakuwakukan.co.jp |
GOOGLE MAP |
着てみてわかる米沢紬!
米沢紬は、自然が生み出した色を最大限にまで活かした美しい織物です。
その魅力は、身にまとうことで一層強く感じることができます。
紬の魅力を知りたいのなら、小物でもいいので一度身に着けてみてください。
山形の自然が織り成す美しさが、堪能できますよ!