「あぶくま洞」は、福島県田村市にあります。この洞窟は、鍾乳石の数が圧倒的に多く、その種類も豊富であることから、東洋一の鍾乳洞と呼ばれています。当然、日本一の鍾乳洞です。日本で一番の鍾乳洞に行きたいなら、迷わずこのあぶくま洞だといえます。8000万年という膨大な歳月をかけて自然が作り出した芸術的な空間です。
ロマンティックな雰囲気があるので、カップルにも人気のスポットとなっています。それを象徴するように、2016年には福島で唯一、恋人の聖地に選ばれました。
あぶくま洞のルーツ
JR磐越東線の神俣駅からタクシーで5分ほどでアクセスできます。この洞窟は、もともとは石灰岩の採石場として掘られました。採掘の跡がいまだに残っていて、この洞窟の成り立ちを生々しく感じることができます。
この鍾乳洞が見つかったのは、昭和44(1969)年のことです。それこそ、採石場を求めてダイナマイトで爆破した際に発見されました。
あぶくま洞には2つのコースがある
見学できるコースは全長約600mと、鍾乳洞としてはかなり長いです。人口用に整備された一般コース(大人1,200円)の他にも、上級者向けの探検コース(一般コース料金に200円プラス)が用意されています。
コースには階段が300段あります。動きやすい服装で行くことが必要です。特に探検コースは歩きにくい部分もありますから、靴にも気を遣っておくことが大切です。
洞内温度は、年間を通して15度ほどに保たれています。暑い夏場でも洞内は涼しいです。夏の薄着のまま洞窟に入ると、寒いと感じることもあります。夏は羽織るものを持って入るのが賢いです。逆に冬は暖かく感じやすいです。
洞内では、様々な形をした鍾乳石がお出迎えしてくれます。「妖怪の塔」と呼ばれる奇岩や、「白磁の滝」という鍾乳石などがあります。ところどころ、ライトアップされています。結晶化から時間が経っていない鍾乳石は、とりわけ白く滑らかで美しいです。
探検コースはスリリングで人気が高い
歩き始めて200mほどで、行く手が2つに分かれます。左手が一般コース、右手が探検コースになっています。
探検コースは進むとすぐにザーザー激しい水の音が響き渡ります。頭上は低く、注意をしないと頭をぶつけてしまいます。かなりスリリングなのが探検コースの特徴です。探検コースには、光に照らされて美しく透ける「洗心の池」があります。探検コースは特に鍾乳石が多く、頭上にもずらっと並んでいます。視界の全てが鍾乳石に覆われた空間を進んで行きます。
実は公開されているのは、鍾乳洞全体のごく一部です。他にスタッフの方も入れないエリアが、2,500m以上も存在しています。そこには、学術的価値の高い未発表の鍾乳石も、数多く残されているそうです。
INFORMATION
名称 | あぶくま洞 |
所在地 | 福島県田村市滝根町菅谷東釜山1番地 |
電話番号 | 0247-78-2125 |
公式URL | http://www.city.tamura.lg.jp/soshiki/19/abukuma-syounyuudou-top.html |
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