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【福島】こってり極太麺がサイコーの「なみえ焼そば」を自宅で楽しもう!
目次
福島県双葉郡浪江町が発祥の「なみえ焼そば」は、地元の人はもとより県内外の多くの人に愛されてきたとびきり美味しいローカルフードです。
しかし、東日本大震災で地震、津波、原発事故の大きな被害を受けた浪江町は、現在も町内の多くの場所が帰還困難地域となっていて、いま、以前と同様の「なみえ焼そば」を食べることができるのは、浪江町の「まち・なみ・まるしぇ」内にある浪江焼麺太国アンテナショップのほか、二本松市の「杉乃家」、白河市の「五葉松」など、限られた場所しかありません。
でも、この「なみえ焼そば」、実は家庭用の麺が販売されていて、自宅でも作ることができるんですよ!
「なみえ焼そば」ってどんなもの?
今から50年程前に、働く人のためのボリュームある食事として考案されたという「なみえ焼そば」ですが、2008年に浪江町商工会青年部が中心となって立ち上げた「浪江焼麺太国」によると、その定義は以下の通り。
- その1 中華麺の太麺を使う
- その2 具材はモヤシと豚肉を基本とする
- その3 ソース味であること
ですが、この定義、それぞれ以下のように追記したいところです。
中華麺の太麺といっても、その太さが想像を超えています。そして、具材のモヤシもこれでもかってぐらい使うんですよ。写真は、浪江町から避難中で現在は二本松市で営業している「杉乃家」のなみえ焼そばです。
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家庭用の「なみえ焼そば」はこんな形で販売中
前述の「杉乃家」でも生麺の小売りをしていますし、道の駅「南相馬」などでは要冷蔵ですが生麺の販売もあります。でも使いやすいのは常温で長期保存が可能な真空包装の麺とソースなどがセットになったもの。
福島県観光物産館などでお土産用の箱入りや袋入りが販売されているほか、製造元の旭屋のネットショッピングで取り寄せも可能です。ちなみに、パッケージはいろいろありますが、真空包装のものは同じ種類の麺です。
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早速作ってみましょう!なにはなくともモヤシは必須ですよ~
家庭用のなみえ焼そばのパッケージに書かれた作り方を見ると…
え、1人前にモヤシが170グラムですか?! 別のところには「170グラム以上入れてください」とも書いてありました。信じられなくてもまずはこの通りの量で作ってみてください。他の野菜はなくても、モヤシは必須なのです。

なみえ焼そばの家庭用パックの内容は基本、麺、ラード、ソースのセットですが、七味唐辛子がついたパッケージもあります。
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初めてなみえ焼そばを作る人は、まず麺の太さに仰天するはず。まるでうどん(それも太めの)のような中華麺なんですよ。
作り方は、
1)ラードを溶かして豚肉を焼き色がつくまで炒める。
2)モヤシを加えて軽く炒めた後に麺を入れる。
3)麺がほぐれたらソースを混ぜて麺に吸わせてできあがり。フライパンやホットプレートで簡単に作れます。
コツは、麺を入れてすぐ無理にほぐそうとしないこと。そのまましばらく加熱するとほぐれやすくなります。あるいは先に麺を別皿にとってラップをかけて電子レンジでごく短時間加熱して軽くほぐしておくのもよいでしょう。
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「なみえ焼そばのソースの味が好き!」という人も多いですが、ソースを麺にしっかり吸わせるのも味の決め手です。甘めのソースとラードがかもしだすコクを楽しむためには、焦げつかせないよう、ソースを加えたら火加減に注意して。
ちなみに、このソースの味を生かした「ソースかりんとう」もあるんですよ。
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できあがったなみえ焼そば。やっぱり知らなければ麺はうどんに見えてしまいますが、食べると中華麺の風味だとわかるし、もっちりした仕上がりで、食べ応え充分。
ソースを充分に吸った濃厚な味わいの麺としゃきしゃきのモヤシの対比が食欲を増します。モヤシが少ないとこの絶妙のバランス感がでないので、やはり「モヤシは大量」で正解なんです!
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より美味しく味わうためのアクセントも忘れずに
福島県二本松市の「杉乃家」では、地元の人ではなさそうな客がなみえ焼そばを注文すると、「七味かけてねー」と必ず言われます。そして周りを見れば、みなさん思い切った量の七味唐辛子をかけて食してますよ。
例えばこれでも少ないくらいだそう。
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というわけで、仕上げには是非七味唐辛子を。確かにこれでぐっと味が引き締まります。
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家で作るなみえ焼そば、美味しいですよ~!
食事やおやつとしてだけでなく、酒のアテとしてもいけます。
そして、なんといっても極太麺のインパクトがすごいので、人が集まった時に作ればウケること間違いなし。
でも、やはり本場の店で食べるものはひと味違います。
機会があれば、ぜひとも福島でもなみえ焼そばを食べてみてください。
杉乃家<Information>
- 名 称:杉乃家
- 住 所:〒964-0917 福島県二本松市本町2丁目3−1 二本松市市民交流センター 1F
- 電話番号:0243-24-8451
- 公式URL:ふくラボ – 杉乃家