滑川渓谷

【山形県米沢】山奥の秘境「福島屋旅館」で滑川温泉を満喫!80mの大滝も堪能しよう

滑川(なめがわ)温泉は、福島県との県境付近に位置しています。米沢市を代表する吾妻連峰に抱かれた温泉郷です。米沢十湯として全国的にも知られています。

今回は、そんな奥深い緑に囲まれた一軒宿で有名な「福島屋」と、そこから歩いてアクセス可能な東北一の大きさを誇る「滑川大滝」について紹介していきます。


福島屋はまさしく秘湯宿

福島屋旅館は山の中にぽつんと佇むまさに秘湯宿です。標高850mの山に埋もれるように建っています。

電気が届かないので自家発電

あまりに山奥なので、東北電力の送電設備が届いておらず、自家発電(水力発電)で電気がまかなわれています。

発電設備に興味があって訪れる人もいます。宿の方に言えば、実際に発電所を見せてもらえます。

スマホの電波も入らない

スマホは基本的には電波が届かなくなると考えておいたほうが良いです。docomoやソフトバンクは全く電波が立たず、auは窓際だと通話ができた、という話が聞かれます。

しかしauなら必ず、という信憑性があるわけではないので、あらかじめ「秘境」に行くつもりで、スマホが使用できなくなることは覚悟しておいたほうが良いです。


混浴がメインの湯宿

福島屋の温泉は、しばしば「秘湯混浴温泉」という名で、愛好家の間で呼び交わされることが多いです。というのも、実際に今の時代では珍しく、混浴メインの湯宿であるためです。

全部で4つの温泉が用意されています。

  • 岩露天風呂(混浴)
  • 檜露天風呂(混浴)
  • 内湯(混浴)
  • 内湯(女性専用)

このように、ほとんどが混浴です。露天風呂は基本混浴となっています。

女性専用の時間帯がある

女性の方など、混浴に抵抗がある、という人はいます。そういった方に向けて、女性専用で岩露天風呂に入れる時間帯が決まっています。

月・水・金・日の9時~11時、火・木・土の9時~12時半です。いずれも午前中になりますが、この時間は男性客が入ってこないので、混浴が苦手な方も安心して湯を楽しめます。

日帰り入浴も可能

福島屋では、泊まりの方にだけではなくて、日帰り客にも湯を開放しています。500円で安価に楽しめるのでおすすめです。


福島屋旅館の露天風呂

檜露天風呂

檜露天風呂の脱衣所は男女兼用です。ここでも女性の方は気になることがあります。これについては、あらかじめ予約をしておくことで貸切利用が可能になります。

家族で入りたい、カップルで使いたい、といったときには、あらかじめ予約をして貸切を希望しておくと良いでしょう。

檜露天風呂の脇には川が通っていて、せせらぎを聞きながら、緑に抱かれながらの入浴は、非常に清々しい気分になります。湯はそれほど熱くないので、温泉初心者の方でも入りやすいです。

岩露天風呂

檜露天風呂から岩露天風呂へは、歩いて向かいますが意外と距離があります。いちいち面倒ですが、2つ楽しみたい場合には、服を着て移動する必要があります。

寒くないからといって裸で歩いていると、服を着た一般の方とすれ違う可能性があり、とても恥ずかしい思いをしますし、色々な意味で問題が発生してしまいます。

岩露天風呂は、福島屋旅館の名物として位置づけられています。檜のほうと違って、脱衣所は男女別で仕切りが設けられています。

岩風呂が名物ということで、確かに檜のほうより大きく、景色も良いです。檜のほうは看板やポールがあったりして景観を損ねている面がありましたが、岩露天風呂のほうでは渓流が何に邪魔されることもなくよく見えます。

夏には湯からそのまま飛び出して川で遊ぶ人も多いです。


新鮮な川魚を使った料理も評判

福島屋旅館は、湯はもちろんのこと、料理にも定評があります。一押しは川魚を使ったメニューです。海が近くにある旅館とは違って、川魚を使うことにこだわっています。

近くの川で獲れたイワナやコイ、アユを鮮度の高い状態で調理して、すぐに料理として提供されるので、全く臭みがなく川魚の美味しさを堪能できます。

普段、川魚を食べることがない、という人は多いです。こちらで川魚の魅力にはまることもよくあります。


朝の内風呂は貸切状態

泊まりの方には朝風呂がおすすめです。内湯は人が少なく、何も言わなくても自分たちだけで貸切状態になることが多いです。

内風呂は湯気がこもるためか硫黄臭が感じられます。肌にも少しピリッとくる感じで、ある意味、より滑川温泉の特徴を感じられます。

※福島屋旅館は奥深い山中にあるので、11月~4月の間は雪に閉ざされてしまいます。例年、営業は4月末から始まり、11月に入ると終了します(2019年の営業再開も4月末を予定)。

福島屋旅館<Information>

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全国有数の滑川大滝を鑑賞

福島屋旅館のチェックアウトは11時です。峠駅の電車が13時に発車すると決まっていて、それに合わせて送迎車が出されます。そのブランクタイムでは、無料で開放されている休憩室を利用しながら、さらに湯を楽しめます。

ただ、既に露天風呂や内風呂を体験したなら、さらなる入浴は欲していないことも多いです。その場合には、旅館そばの川にかかる吊橋を渡って、滝を観に行くのが良いです。

この滝は、日本の滝100選の1つになっている全国でも有数の大滝です。吾妻連峰を代表する最大の滝となっています。

早めにチェックアウトして滝の眼前まで

旅館から橋を渡って歩いていくと、20分くらいで展望台に到着します。時間がなかったり、体力的に難しかったりしたら、ここで滝を鑑賞して戻りましょう。

時間に余裕があったり、まだ歩けたり、といった場合には、さらに滝に近づくのがおすすめです。沢まで20歩くと、だいぶ滝が近づいてきます。

さらに20分歩けば、滝が目の前になります。落差80mで、滝壺付近の幅は50mです。この大瀑布を間近に見たときの迫力は、筆舌に尽くしがたいものがあります。

眼前で見るには旅館から1時間歩かなければなりませんが、それだけの価値があります。旅館を早めに出て、滝前まで行く予定にしておくのも良いでしょう。

滑川大滝<Information>

  • 名  称:滑川大滝
  • 住  所:〒992-1303 山形県米沢市大沢
  • 電話番号:ー
  • 公式URL:ー

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滑川温泉についてまとめ

福島屋旅館は、その佇まいから中の雰囲気にいたるまで、絵に描いたような秘境感に溢れています。現実を一時忘れて、せせらぎとともに静謐な時間を過ごしたい方にうってつけです。

さらに旅館から徒歩圏内で行ける滑川大滝は、一見の価値がある東北の名スポットです。滝の目の前まで行くには、途中で渡渉(歩いて川を渡ること)が必要になりますが、その大変さを余裕で払拭するほどの感動が待っています。


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