尾去沢鉱山の内部

尾去沢鉱山は東洋最大の鉱山!フォトジェニックな巨大遺跡で坑道探検!【秋田県鹿角市】

尾去沢(おさりざわ)鉱山は、東洋で最大規模の鉱山です。2007年11月に経済産業省の近代化産業遺産に指定されています。

銅を中心に採掘されていたといわれていますが、1978年に閉山しました。以前は、マインランド尾去沢という名のテーマパークとして運営されていましたが、2008年に鉱山見学を中心に据えて史跡尾去沢鉱山としてリニューアル。

今回は、この世界的規模の尾去沢鉱山を紹介していきます。


2つの見学コースが用意されている

見学コースは2つ整備されています。1つは、産業コース(郊外施設見学)。これは選鉱場跡やシックナーと呼ばれる分離装置、大煙突などを見て廻るもので、一帯は、巨大廃墟の様相を呈しています。

もう1つが石切沢通洞坑コース(坑道内部見学)で、実際に坑道に入っていくもので、総延長1700mの坑道は、ダンジョンの深部のような雰囲気を醸し出しています。

坑道コースも非現実感たっぷりで冒険好きな人におすすめです。


産業コース(郊外施設見学)

巨大な廃墟がお目見え

車で山道を通っていくと、急にぱっと目の前が開けて、赤みがかった山肌と大きな煙突が見えてきます。鉱業の際の煙害ではげ山になっています。

煙突は60mの高さがあります。土木遺産に認定済みです。煙突の下に、巨大廃墟のような選鉱場跡が広がっています。崩落の危険があるということで、近くまで行くことはできません。

遠目からカメラを持って撮影している人が多くいます。

シックナーのエメラルドが目を惹く

選鉱場跡の真ん中辺りには、シックナー(分離装置)である沈殿池があります。液体から固体を分離する工程で使われていました。

固体のメインは銅であったため、池はエメラルドグリーンの綺麗な色をしています(銅は酸化すると青くなる)。周辺の建物が廃墟と化してくすんだ色合いに染まっているために、エメラルドの池がなんとも異質で神聖さを感じさせます。

かつてはガイド付きであれば、シックナーの近くまで行けたそうです。しかし、震災の影響もあって、その後は公道から見るのに限られています。

ガイド付きツアーがおすすめ

坑外施設の見学は、ガイド付きだとより一層楽しめます。催行人数10名以上25名まででマイクロバスによるガイドツアーが企画されています。

料金は大人1800円、シニア・中高生1440円、小学生1080円です。

個人での見学申込も可能です。毎月1回、個人向けのガイドも実施されています。その場合は、電話をして問い合わせる必要があります(0186-22-0123 尾去沢鉱山経営 株式会社ゴールデン佐渡)。
人数や時間など、とても柔軟に対応してくれるので、自分の希望を伝えてみると良いでしょう。

坑外施設のガイドツアーは、坑道内部の見学とセットで提供されています。ツアー時間は約2時間です。

石切沢通洞坑コース(坑道内部見学)

1.7kmと1.1kmコースから選べる

坑道見学コースは、約1.7kmの坑道内部に入っていきます。本来、坑道は10km以上に及びます。そのうちの一部を見学するわけです。
とはいえ、1.7kmもありますから、時間も45分ほどかかります。もうちょっとコンパクトに見たい、という方のために、1.1kmのコース(約30分)も用意されています。

坑道見学の料金は、大人1000円、中高生800円、小学生600円です。1.7kmコースも1.1kmのものも料金は変わりません。

坑道内部の特徴

坑道の中は、夏でも非常に涼しいのが特徴です。薄着だと肌寒さを感じるほどです。上着を持参したほうが良いでしょう。

頭上に長く先が見えないほどの空間が続いています。東洋最大規模の坑道を体験できます。

中には、江戸時代の鉱山での作業や生活の様子がよく分かるように、多くの人形が設置されています。視覚的に印象に残りやすいつくりになっています。

当時は、鉱山にたくさんの隠れキリシタンがいたといいます。注意深く見てみると、岩に十字架が刻まれています。

坑道の外では砂金採り体験コーナーやゴーカート場が設置

坑道の外に「おみやげ館」が設置されています。そこでは、純金の砂金や天然石採り、金箔貼りの体験ができます。鉱山に来た人は、ほとんどの方が夢中になって砂金を採っていきます。
中尊寺金色堂は、ここで採掘された金が使われたそうです。

鉱山とはなんの関係もないですが、ゴーカートのレース場もあります。家族連れで行っても楽しめるレジャースポットです。


尾去沢鉱山へのアクセス

東北自動車道の鹿角八幡平ICから10分ほどで尾去沢鉱山へ到着します。鉄道の場合は、花輪線の鹿角花輪駅からタクシーでやはり10分ほどで到着します。

バスは、鹿角花輪駅前から25分、終点が尾去沢鉱山です。4月~11月までの運行で冬季はバスを使えません。鉱山は通年で営業しています。


まとめ

尾去沢鉱山

今回は、秋田でも知る人ぞ知る世界に誇るワンダースポット「尾去沢鉱山」を紹介してきました。その規模は東洋でも最大級で、圧巻のスケールに驚かされます。

今は巨大な施設に草が侵食していて、廃墟と自然が良い感じで調和しています。生と死を予感させる印象的な情景は、フォトジェニックでそれをフィルムに収めるために行く人も多いです。

秋田観光の際には、ぜひプランに入れることをおすすめします。

尾去沢鉱山<Information>

  • 名  称:史跡 尾去沢鉱山
  • 住  所:〒018-5202 秋田県鹿角市尾去沢獅子沢13−5
  • 電話番号:0186-22-0123
  • 公式URL:史跡 尾去沢鉱山

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