【秋田県大仙市】大仙市立大曲中学校の「日本一長い校歌」を上野公園で歌う!感動体験をご紹介

2021年にこちらの記事(【秋田県大仙市】日本一長い校歌とは?大仙市立大曲中学校の校歌を詳しく解説)で、日本一長い校歌である大仙市立大曲中学校の校歌について詳しく解説をしました。

今回大曲中学校の卒業生である筆者が、2023年8月30日に東京・上野公園の野外ステージで行われた、修学旅行生とともに校歌を歌うイベントに参加してきたので、その時の模様を詳しくご紹介します。


大仙市立大曲中学校の校歌を歌うイベントとは?

大仙市立大曲中学校の校歌を歌うイベントは、地域学習の一環として行われており、2019年に初めて開催されたものの新型コロナウイルスの流行があったため2023年8月に、4年ぶりに開催されました。

具体的には大仙市立大曲中学校の3年生が修学旅行で訪問する上野公園の野外ステージで、卒業生とともに校歌「よく生きよ 若人よ」と「秋田県民歌」を合唱するというイベントです。

筆者は2019年にこのイベントが初めて開催された時の記事をネットで見かけて知っていたので、2023年の開催のアナウンスも偶然目に留まり、足を運ぶことができたのです。

参考:朝日新聞デジタル「合唱10分超『日本一長い校歌』修学旅行先で披露へ」

参考:秋田魁新報電子版「修学旅行の大曲中生、同窓生らと高らかに校歌 東京・上野公園」


大仙市立大曲中学校の校歌を歌いたかった理由

筆者が大仙市立大曲中学校に在籍していたころ、卒業生には自分たちが歌った校歌をカセットテープに録音し記念品として毎年配布をしていました。

卒業式後、いただいたカセットテープを早速再生してみたのですが、その校歌は筆者のいた凌雲学年が歌った校歌ではなく、1つ上の学年である銀嶺学年が歌った校歌が収録されていたのです。

当時はインターネットが今のように普及しておらず、手軽に録音ができる機材もなかったのでおそらく凌雲学年が歌った校歌をうまく収録できなかったのが原因だと思われますが、子供心にショックで何か校歌に対してやり残したような気持ちが残りました。

参考:大仙市立大曲中学校「あゆみ」


大仙市立大曲中学校の校歌を歌うイベントの当日の様子

2023年8月30日に筆者は早めに現地入りし、ステージ手前に準備された来賓席に集うさまざまな年代の卒業生の皆様にご挨拶をしながら、一番前の中央に座って開演を待っていました。

すると修学旅行生244人が続々と入場し、来賓席の後ろに着席していきます。

後から聞いたのですが、修学旅行生は上野駅に到着後何も見学などをすることなくまっすぐ上野公園のステージに来たということで、学校のこのイベントに賭ける想いが伝わってきて胸を打たれました。

イベントのリハーサルから本番、終わった後の様子をご紹介します。


リハーサル

PA(音響機器)の方が事前にマイクやキーボードのセッティングなどを終えられていたため、校歌のソリストたちが前に集められ、すぐにリハーサルが始まりました。

修学旅行生たちに後ろから冒頭の「よく生きよ」の1コーラスを歌いかけられた瞬間、なぜか涙がボロボロとあふれて止まりません。

まさかリハーサルで泣くとは思っておらず自分で自分の感情に驚きましたが、このことで歌詞を思い出しきれてはいないけれど、本番では歌詞カードを見ずにちゃんと指揮者を見て堂々と歌おうと覚悟が決まったのを覚えています。

本番

指揮者に向かってまっすぐ立ち、最初の1フレーズを指揮だけを見て歌ってみると、前日にYouTubeの動画を見て練習していた時とは打って変わったように声が大きく伸び、制服を着ていたころに自信なさげに歌っていた時とは大きく違う自分を感じました。

ソリストの皆さんはみんなとても洗練された歌声と表現力を持っていて、合唱との相乗効果でどんどん気持ちを高揚させていってくれます。

また自分たちの歌っていたころとは全く曲の解釈が異なり、テンポも歌い方も初めての経験でしたが曲が歌い継がれて進化するとはこういうことを言うのだろうと納得できる素晴らしい本番でした。

本番の後に

本番終了後、リハーサルでどうして泣いてしまったのだろうと考えましたが、筆者は「なるべく」よく生きることはできても、大仙市立大曲中学校の校歌にあるほど力強く「よく生きる」ことはできていません。

そんな自分を歌詞の中に見出し、何とか「よく生きたい」ともがいている自分を感じて泣いてしまったのだと思います。

しかし上野公園のステージを歩いて後にする時、何かとても「やり切った」感があったので、もうこのような感情で校歌を歌うことはないでしょう。

イベントに参加したことで、自分の気持ちにしっかりと区切りをつけられ、また前を向いて歩いていける気がします。


まとめ

2023年8月30日に東京・上野公園の野外ステージにて、修学旅行生と卒業生が大仙市立大曲中学校の校歌を歌うイベントが行われました。

この記事を読んで少しでもまた校歌を歌ってみたいと感じた卒業生の方は、来年のイベントに足を運んでみてください。


大仙市立 大曲中学校 校歌歌詞

詩 : 本郷 隆

曲 : 佐藤 長太郎

よく生きよ よく生きよ
故郷の 父母の 恩師たちの
言葉には出ない 願いかもしれない
その声は呼びかける 明るすぎ
まぶしすぎて見えない言葉が
呼びかけてくる
よく生きよ

その声は はじめはかすかに
開きかけた花のつぼみの
うす暗い花芯のように
目覚めたばかりの春の水底に
光っては消える魚の背中のように
見えはするけれども聞こえない声だ

その声が樹々の葉にふりそそぐ
陽の光のざわめきのように
みるみる広がってゆく

豊かな土壌をみたし
そびえる山脈に漫々とたたえて
今 透明で巨大なコーラスとなる
よく生きよ よく生きよ

雄物の川辺 春満ちて
よろこび開く 花の群
湧く姫神の泉にも
ゆかしき樹々の香りあり
ああ かぐわしきふるさとに
さやかにめぐる春秋は
ここに育む若人の
ほがらかの ほおに呼びかけるよ

善意と美とを心にたたえて
よく生きよ 大曲中学
大曲中学の若人よ

よく生きよ よく生きよ
そうだ この言葉はギリシャや孔孟の
昔から選ばれた知者たちが
いちはやく耳にとめ
ただただその意味を聞き取るために
刻苦の生涯を歩いた 人類最初の
そして 最も偉大な言葉なのだ 

人類は無数の言葉をもつゆえに
他の生き物にまさるが
人類を人類たらしめた最初の言葉を
あまり確かには知っていない
なぜなら それはこの耳にとらえるには
あまりにも大きすぎる言葉だからだ
われらは今

さんさんとふりそそぐ光の中で
自らの中に 自らの声を聞こう
とらえにくいが 誇らかに
力強い呼びかけの声を聞こう

人類永遠の賛歌を聞こう
よく生きよ
恵まれたこの日に-

駒に一点 白雲は湧き
往きては還る鳥の群れ
ここ仙北をみはるかす
わが学舎に栄えあれ
いま 緑こきふるさとの
野山をわたるそよ風は
ここにつどえる若人の
すこやかな肩に呼びかけるよ

聡明と意志を瞳にたたえて
よく生きよ 大曲中学
大曲中学の若人よ

引用元 : 大仙市立大曲中学校ホームページ

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